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【爆撒英雄サトルのガイア建国記】  作者: 池上雅
第2章 銀河宇宙篇
257/325

*** 257 『おまかせエッチコース』の数は5億通り *** 

 


 数日後、俺はまたVRゲーム開発室を訪れた。


(あ、なんだか平田さんと助手君の目が血走ってる……)



「さ、さささ、悟さんっ! 

 な、なんなんですか、あの女の子の設定の超絶多様さは!

 髪型だけで80万通りもあるなんて!

 そ、それにエッチなところもあれほどまでに設定可能だなんて!

 だ、誰なんですか、あんなにものすごい設定資料を作ったひとは!」


「匿名希望の友人です」


「うう、理想の女の子を作るだけでこんなにものすごいとは。

 しかもその娘を少女にしたり熟女にしたり出来るとは……

 精神年齢まで設定出来るとは……

 こ、これきっと、3000時間かけて理想の女の子を追求するユーザーとか出てきますよ!」


「はは、そうなったらいいですね」


「しかもその娘と恋愛してエッチ出来るなんて!

 VRじゃなくっても絶対にこのゲーム売れますよ! 

 僕だって買いますもん!」


「いや、VRにしてVRエッチも出来るようにしましょうよ。

 脳内の理想の女の子のおっぱいを触ると、ユーザーの手に柔らかい感触があって、エッチするとユーザーの性器が気持ちよくなって、最後には実際に射精しちゃうんですよ。

 VRマシンが脳の快楽中枢を刺激してくれて……」


((はぁはぁ))



「つ、次はいよいよエッチな行為のパターンなんですけど……

 ぼ、僕たちあんまり経験が無いもんで……」


「そう言うかと思って友人に用意してもらいました。

 後で見ておいてください」




 また数日後。


(あ、なんだか平田さんたちの目の周りに隈が出来てる……)



「な、なんなんですか! あのエッチパターンの超絶多様さは!

 じ、純愛からハードまで…… 

 ぼ、僕たちあれ見てるだけでもう……

 しかし、あれだけの多様性があったら、ユーザーも選択するのが一苦労ですね」


「そう言うと思って、友人に『おまかせエッチコース』を作ってもらいました。

 出会いから恋愛、そしてエッチに至るおまかせコースです。

 後で見ておいてください」




 また数日後。


(なんだか平田さんたちがさらにげっそりしてるなあ……)



「な、なんなんですかあの『おまかせエッチコース』の数は!

 ご、5億通りもあるなんて……

 あ、あの○○歳の無垢な清純少女にエッチなこと教えこんじゃって、とうとういいなりにしちゃって、ハードプレイまでしちゃうっていうおまかせコース……

 い、一方で手を握るまで半年もかかる純愛コースもあるのに……」


「はは、まあ人の好みはさまざまですからね。

 あ、手を握るまで半年かかった純愛が、3日でハードに至っちゃうコースもいいかな?」


((はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ))




「あ、あとは理想の女の子とユーザーの出会いからエッチし始めるまでの設定ですか……」


「そう言うかと思って友人に用意してもらいました。

 特に、謎機械系とか謎能力系もけっこうあります。


 神さまや謎人物から授かった、

『強力催眠術能力』とか、

『スイッチを押すと、ツンツンだった女の子がユーザーに惚れまくってしまう謎機械』とか、

『心と言葉はツンなままなのに、カラダだけはユーザーのいいなりにされてしまう謎能力』とか、

『目を見つめただけで女の子をイかせられる魔眼』とか、

『見せただけで、女の子がイっちゃうちんちん』とか……

 そういう設定もたくさん作ってもらいましたよ。


 ついでにユーザーの変身能力のパターンも作ってもらいました。


『ちんちんが2本になって、一人の女の子に○○差しが出来る』とか、

『2本のちんちんで2人いっぺんに愛せる』とか、

『ちんちんが10メートルに伸びて自由自在に動かせるんで、触手プレイも出来る』とか、

『10メートルに伸びたちんちんで、授業中に周囲の席の女の子のスカートの中に侵入しまくる』とかですね。


((はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ))





 家に帰った俺はまたアダムを呼び出した。



「なあ、イルシャムで買った、音声入力でプログラミングやデバッグが出来るミニAIユニットあったよな。

 あれ出しといてくれるか」


(はい)



 俺は300万円も出して、地球最新最高のPCを買った。

 10年前ならスーパーコンピュータと言われていたものだ。


 アダムはそのPCにプログラミング用のミニAIを入れ、メモリもCPUも銀河標準パーツで超増設して、ゲーム作成用ウルトラ・ハイパーPCを作った。

 もちろん脳間意思疎通装置とも接続している。


 なにしろすべて音声入力でプログラミングしてくれるし、ゲーム環境なんかは操作者の脳内の想像図を読み取ってプログラミング言語に変換してくれる優れものだ。





 数日後の開発室。

 平田さんたちはさらにげっそりしていた。

 なんだか2人とも痩せてきてるみたいだ。

 あ、室内に防音ブースが出来てる……

 そ、それに、部屋の隅に大量のティッシュの箱が用意されてるぞ!

 部屋の換気扇も増設されてフル稼働してるし……



「さ、悟さんのおかげで、ゲーム環境は途轍も無いものが出来上がりました。

 そ、それで、これから最も大変なプログラミングに取り掛かりたいと思います。

 まあ、プログラミングはなんとかなっても、論理構成の間違い探しやデバッグが大変なんですけどね」


「そう言うと思って、このPCを持ってきました。

 友人が音声入力の自動プログラミングソフトをインストールしてくれてます。

 また、勇悟叔父さんが作った脳間意思疎通装置とこのPCを繋げば、ゲーム環境の調整は脳内で出来ますよ。


 もちろん指示すれば論理構成チェックもデバッグもしてくれます。

 つまり、キーボードを使わなくてもプログラミングが出来るんです」


「「おおおおおおおおおおおおおおおお!」」



「さあ、とりあえずVRではないゲームを完成させましょう。

 そうしてお2人にいろいろと試してみていただいてから、いよいよVR化に取り掛かりましょうか」


「「い、いろいろ試していいんですか?」」


「ええ、もちろん。それがお2人の仕事ですもんね。

 プログラミングなんかしてるヒマがあったら、その分実際にゲームの中で女の子たちと遊んで、さらに楽しいゲームのアイデアを考えついてくださいね」


「「うへへへへへへへへへへへへ……」」




 しばらくして、俺はゲーム開発室からプロトタイプのゲームが出来あがったという連絡をもらった。

 今はユーザーとしていろいろとつけ加えているらしい。



 数日後に開発室に出向いた俺は驚いた。


 あ、あれだけあったティッシュの箱が、もうほとんど無くなってる……

 おお、2人ともまた痩せてる。もう頬なんかコケまくりだ……



「おお! サトルさん!

 む、昔、僕のことをキモイとか臭いとか言って、せっかく書いたラブレターをびりびりに破きながら死ね!とか言った女の子そっくりな子を作りましてね!

 その子に催眠術かけていいなりにして復讐してるところなんですよ!

 さらにこれから催眠術が無くっても俺を求めるように○○中なんです!

 こ、これも定型パターンに付け加えませんか?」


「お、おお、いいすよ」


「ぼ、僕は、憧れてた幼馴染にそっくりな子を作りまして、2人で○歳のときからエッチ初めて、1か月ごとにエッチしてるんです!

 い、今2人とも中学生になったところなんですぅ。

 こ、これも定型パターンに……」


「お、おお、もちろん」


 なんだか2人とも妄想力がぐんぐん伸びてるなあ……

 すげぇゲームが出来そうだ。



 また部屋の隅に大量にティッシュの箱が積まれていたが、それもすぐ無くなったようだ。

 そうして、その頃になると、平田さんたちが今までとは違うことを言い出したんだよ。



「いやあ、残業も仕事の持ち帰りも禁止されてますからね。

 ですから時間が余ってるもんで、毎日1時間かけて、家から研究所まで自然の中を歩いて来てるんですよ。

 脚は第2の心臓って言うらしいですけど、そのせいか、脳に血液が回ってよくアイデアが浮かぶんです」


「僕は毎日出勤前に走るようになりました。

 最近では毎朝5キロほど。

 今度フルマラソンに挑戦してみます」


 そういう2人の顔は、やつれてはいるものの、すっかり脂分が抜けてて修行中のお坊さんみたいだったよ。





 しばらくして、とうとうふつーのゲームとしての「美少女恋愛ゲーム」が完成した。

 平田さんたちが凝りに凝っただけに、作り込みもものすごい。

 まあ、製作者があれだけティッシュ消費して、実際に試してたんだもんな。

 しかもモデルパターンがあんなにあるんだし、まあ当然か。



 俺はアダムに言って、『男→女』パターンだけでなく、『女→男』用の環境も準備させた。

 女性用エッチコンテンツを大量に買わせて勉強もさせている。

 俺も少し興味があったんで、女性サイドの欲望というか性願望も研究してみたんだ。



 これ実に興味深かったよ。

 女性サイドの願望って、どうも男性サイドのそれの真逆みたいなんだ。


 女性用エッチコンテンツの願望充足内容ってさ、

「イケメンと仲良くなりたい」

「そうしてそのイケメンに愛してもらいたい」

 っていうニーズが8割を占めていて、後は大した比重を占めてないんだよな。


「延々と50ページぐらい愛されてちやほやされて羨ましがられるシチュが書かれているけど、結果としての性行為は最後の1ページダケ」とか……


 まあ、ニーズの残り2割は「夫以外の男や男たちに無理やり襲われて感じまくって堕ちてみたい」みたいなのだったけど、これは少数派だなあ。

 どうやら中年以上の女性に多い願望らしいけど。



 それから、イケメンとの性行為は「カレに求められたから」みたいなカンジばっかしだな。


 それにしても、女性向けのエッチ話って、なんで行為の途中にあんなに「イヤ」とか「ダメ」っていうセリフが出て来るんだろうねえ?

 そんなにエッチするのが「イヤ」だったら最初からヤラなきゃいいのにな。

 システィたちなんか一度も言ったこと無いぞ?



 まあ、なんだな。

 一般の女性は「愛してくれたお礼に少しだけエッチさせてあげる」っていう感じなんだな。

 だから、「今程度の愛だったら、それ以上はイヤ」っていうことなんだろう。

「それ以上のエッチがしたいのなら、ダイヤの指輪とかプレゼントしてくれてもっと愛を見せてよ!」っていうことでもあるのか……


 エッチ以外のおねだりをしたことのないシスティたちは相当に変わっているんだなぁ……



 そういえば、この前ガイアの神域で地球のテレビドラマを見てたときに、ヒロインが言ったんだよ。

「あなたは私の体ばっかり求めて来て…… もっと心も愛して欲しいのに……」

 って。


 そしたらシスティが不思議そうな顔して、「サトルん、今の地球人の女優さんのセリフ、どういう意味なんでしょうか?」って聞いて来たもんなあ。

 まあ俺たちにとっては、性愛も心の愛もおんなじものだからな。



 あと女性向けエッチコンテンツで重要なのは、「イケメンに愛されることで他の女性たちに羨ましがられること」だな。

 要は自分を愛してくれる男のステータスを自分のステータスに振り替えてるっていうことか。


 これ、努力しなくても自分のステータスを上げられるからラクチンだよなあ。

 まあ、寄生レベルアップか男性用コンテンツのチートみたいなもんか……





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