*** 235 第1章『ガイア建国篇』 エピローグ ***
俺の神域のうち、取敢えず書斎と休息室が完成した。
それにしてもすげぇよここ。
あんまり広すぎる部屋だと落ち着かないから、ほどほどの広さの部屋にしてもらったんだけど、それでも300平米はあるぞ……
その部屋の周囲には重厚な家具が置かれてて、俺の執務机なんか卓球台より大きいし……
隣の休息室のベッドなんか、1LDKの部屋全体ぐらいの広さがあるし……
ベッドの中央で寝ようと思ったら10歩ぐらい歩かなきゃなんないんだもんな。
ちょっとやり過ぎなんじゃないかこれ?
まあ、エルダさまの会社も、地球と神界で合わせて従業員1万人の大企業になってるそうだから、そのお礼のつもりなんだろうけどさ。
おお、これが地球最新鋭のPCか……
なんかスゲェぞ。これ500万円ぐらいするんじゃないか?
さっそくちょっとネットでも見てみるか。
ガイア国の運営のためにいい機材でも無いかな。
ネットで買えば、すぐに地球の悪魔さんたちが届けてくれるそうだし。
あー、そういえばここ誰もいないか……
へへ、久しぶりにエロサイトでも……
ま、まあ俺も、まだけっこうヒト族男子の性欲持ってるから……
ん?
なんだこの広告……
【究極のエロゲ爆誕!!! (R18)
異世界に転生して、女神やケモ耳っ娘たちでハーレムを作ろう!
子種をねだる処女女神たちは、女神だけあって性欲を持っていなかった。
だがしかし!
主人公のアナタが、地球仕込みのエロテクニックで彼女たちを堕としまくってデレさせよう!
ハーレム用員達のスペック設定可能!
エロプレイも、各種パターンに加えて、自由に命令可能!
どんなエッチな命令でも聞いてくれる、究極のハーレムメンバーが作れちゃうぞ!】
なになに、これが初期設定の3人の女神さまたちとケモ耳っ娘か……
『優しい年上のお姉さま(爆乳!) ローザ』
『見た目はツンツンな美女(でも堕ちるととことん堕ちる!) エリダ』
『可憐な歳下少女(恥ずかしがりや) ミスティ』
『野性味あふれるケモ耳っ娘(でも言いなり♡) フェミール』
その他ゲームが進むとロリ美少女たちも続々とハーレムに参入!
な ん だ と ……
し、しかもこの絵の女性たちって、なんかミョーにローゼさまやエルダさま達に似てるじゃないか!
こ、これ、まるで俺の為に作られたかのようなゲームだよな……
お値段は……
うわ! 5万円もするのか……
で、でも、今の俺だったら全然大した金額でも無いし……
これだけ高いんだったら作り込みもすごいんだろうし……
そ、そうだ、もう少ししたらみんなと子作りしなきゃなんないんだよな。
そのときなんか期待ハズレだったわ、とか言われちゃったら悲しいし。
なにしろみんな性経験無いんだし、せっかくだから楽しんでもらいたいし……
よ、よし!
このゲーム買って練習しよう!
お、俺だってそんなに性経験無いんだから、それなりに練習は必要だろう!
そう、そうだよ!
こ、これはみんなに喜んで貰うための練習なんだ!
ぐへへへへへへ……
それじゃあ、購入ボタンをポチっとな……
お、ダウンロード始まったか……
「おいアダム」
(はい)
「俺がこの書斎にいるときは、録画禁止な。
それから、通常監視もしなくていいから」
(畏まりました)
その日の夜。
システィフィーナの神域にあるエルダリーナの部屋の扉がノックされた。
「エルダリーナさま。
定例報告に参りましたが、ただいまご都合の方はよろしかったでございましょうか」
「おお、ベライムスか。構わん、入れ」
「失礼致します。
それでは早速、本日最初のご報告をさせて頂きます。
先ほどサトルさまが例の『エロゲ』をご購入為されました」
「そうか! 買ってくれたか!
ふっふっふ……
日本最高のゲームクリエーターたちに50億円も渡して、サトル向け専用エロゲを作らせた甲斐があったの!」
「やはり市販はされないのでございましょうか……」
「当たり前だ。
あれは将来我が子の父親となる男の、性の好みを知るためのものだからの。
ふふ、これでサトルの性的趣味は完全に把握出来ようぞ!
それを満たせるように行動してやれば、サトルも我ら4人のハーレムに溺れてくれることであろう。
そうそう、サトルの選んだプレイやカスタマイズの内容を、わたしのPCに自動転送する手筈は整っておろうな」
「はい。もちろんでございます」
「ああ、楽しみだの♪
あ奴は我のカラダに、どのようなエッチなことをしたいと思っているのであろうか……
サトルよ。
どんな変態的なプレイでも、このエルダリーナがお前の望みを全て叶えてやろうぞ♡
そうして我が体に心の底から溺れるがよい♪」
あ、危うしサトル!
エッチ性癖全暴露の危機!!!
コスト50億円ものワナが迫っているぞ!!!
また或る日のサトルの神域。書斎にて。
そうそう、あのダウンロードしたゲーム、ちょっと試してみるか……
ぐふふふふふ……
数日後のシスティの神域。
「ローゼさま、システィ、フェミーナ、よく集まってくれた。
これより、『サトル研究会』を始めたいと思う」
「サトルさんの研究会ですか……
それはどういったものなのでしょうか?」
「ふふ、ローゼさま。
無事ガイアも試練に合格しましたな。
そしてそうなれば……」
「ええ、実におめでたいことですし、それにそうなればサトルさんがわたしたちに子種を下さるんですよね♪
わたし、サトルさんの子を生めると思うともう嬉しくって嬉しくって」
「ですがの、ローゼさま。
ただ子を生むだけではやや足りないと思ったのですわ」
「足りない?」
「左様。
皆は知らないかもしれませぬが、わたしは地球のヒト族のことはよーく存じ上げております。
サトルも神に昇格したとはいえ、まだまだヒト族の性癖を色濃く残す身。
ですからサトルのためにも、我々もヒト族の性欲をより理解してやろうと思いましてな。
実はヒト族の女性は、自分の意思で排卵することが出来ないのです。
そのために、通常受胎するためにはかなりの回数のまぐあいを行わなければならないのですよ。
しかもヒト族の番は、そのまぐあいを通じてお互いの結びつきを強めるのです。
ですから、サトルの為にもヒト族の性行動を理解してやろうと思い、こうした場を設けさせていただきました。
また、出来ればサトルが好む性癖も知って、それを我らが与えてやりたいとも思ったのです」
「それは実に素晴らしいことですね♪ でもどうやって?」
「実は、サトルのためにエロゲを用意しておりましたのです」
「えろげ?」
「まあ、性欲を持て余した地球のヒト族の男どもが、仮想世界で婦女子に性的行為を行うというゲームのことです。
それでわたしは、サトルのために特別なエロゲを作ってやりました。
4人の女性が登場するのですが、その4人がそれぞれ我々にそっくりなのです」
「まあ!
それでその仮想世界の中で、我々にそっくりな女性にサトルさんが思うがままに性的行為を為したのですね……
そして、それを見れば、サトルさんが私たちに何をしたがっているのかがすべてわかると……」
「そういうことです」
「ステキ……
わたし、『子作りの練習』もしたことがありませんでしたし、ましてやヒト族の性本能もわかりませんから、実際にはどうすればいいのか悩んでいたんです。
でもそのえろげの履歴さえ見れば、サトルさんのお好みが丸わかりなんですね♪」
「もちろんですよ」
「ああ、エルダリーナさん、本当にありがとうございます……」
「それではさっそく皆でエロゲの履歴を見てみましょうぞ。
サトルが我らに何をしたがっているのか、また、させたがっているのかよく観察しましょう」
「「「はい♡」」」
さ、サトルよ……
お前のいない間に恐ろしい女子会が行われいるんだぞ!
「あ、あの…… エルダリーナさん……
ヒト族の交尾って…… こ、こんなことまでするんですか?」
「はい」
「ああっ、あ、あんなことやそんなことまで!」
「そうです、これがサトルがローゼさまにしたがっていることなのです」
「あ、ああ、そんな。
よくわからないですけど、何故かとっても恥ずかしくなってきました……
あっ、わ、わたしにそんなことまで言わせたいなんて……
でっ、でも、これがサトルさんがわたしに望んでいること……」
「まだこれでも大人しい方ですな。
わたしなど、エロゲの中ではこんなことまでさせられているのですぞ」
「「「きゃっ!」」」
「それからシスティにもこんなことを」
「ああああ、サトルは普段はこんなことしないのに……」
「それは、サトルがシスティに遠慮しているだけなのだ」
「で、でも本当はこんなことをしたがってたなんて……」
「システィよ。
だからこれからはサトルの願望を全て受け入れてやればいいのだ」
「は、はい。そうします……
それにしてもサトル、わたしにこんなことしたかったのね……
言ってくれればよかったのに……」
「ほら、サトルはフェミーナにもこんなことをしておるぞ」
「す、すごい…… フェンリル族の交尾と全然違う……
で、でも、サトルさんが望むんだったら、わたしどんなことでも……」
「それでの、このテの行為は普通どんどんエスカレートしていくものなのだ。
だから、今後はもっと激しいプレイが行われるものと思われるが、引き続きこうした女子会を開いてサトルの性欲を研究して行きたいと思っておる」
「わかりました。
これもすべてはサトルさんのため、そしてわたしたちのため……
エルダリーナさん。本当にありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたしますね♪」
「「よろしくお願いします!」」
ち、ちくしょう……
やっぱり爆ぜろよサトル……