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ステータスが見えるようになったらハーレムできた  作者: マルコ
部長になったら彼女が増えた
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3Pのつもりだったのに4Pになった

 1.3名以上の部員

 2.顧問教師の確保

 3.活動実績を顧問教師が確認する


 この学校で文化系の部活を創部するのに必要な条件だ。

 運動系なら、


 1.団体戦ができる人数

 2.顧問教師の確保

 3.対外試合が可能


 となっている。文化系のほうが甘い。というのが達也たちの評価だ。


「こんなに緩いんじゃ、文化系クラブだらけにならない?」


 生徒手帳に書かれた条件を見ながら、陽子が疑問を口にする。


「実際、多いみたいよ。……文化祭で発表できないと潰れるけど」

「あー、廃部の条件てヤツのコレかぁ」


 恵と陽子の会話を聞いて、達也も該当箇所の記述を確認する。

 運動系は年間を通して対外試合ゼロの場合、文化系は文化祭で発表できない場合は廃部となることが明記されていた。



 昼休みの社会科準備室。

 達也たち3人は昼食後に創部に必要な条件を確認していた。

 もちろん、意味もなくそんなものを確認しているわけではない。


 先日達也が言った通り、ちょっとした隠れ蓑として卓ゲ部がちょうど良いので、真剣に検討しているのだ。

 達也としては隠れ蓑ついでに恵と陽子にも卓ゲを布教する目的もある。


 現状としては、「3名以上の部員」は達也、恵、陽子の3名で問題ない。全員帰宅部なので、掛け持ちの規定を確認するまでもない。

「顧問教師の確保」も問題ないだろう。司書教諭の根岸 香苗が立候補している。

 中学の頃から幼馴染の結花(卓ゲ部部員)に強制召喚されて何度も会っているので、教師の中では担任以上に話し易い人でもある。


 問題は、「活動実績を顧問教師が確認する」だ。


「これ、何やれば良いの?」

「トランプとか?」


 恵の発言を受けて陽子が推測を口にする。


「トランプとかでも良いのかも知れないけど……」


 達也としては、イマイチ「卓ゲ部の活動実績」として相応しくない気がするのだ。わがままなのかも知れないが、それなりのゲームで2人を楽しませたいと思っている。


(でも、道具がない)


 ボードゲームやカードゲームはもとより、「紙と鉛筆とサイコロがあれば遊べる」というのがウリのTRPGも、肝心のサイコロが無い。

 ……まぁ10面ダイスとかを要求してきたり、何気に一番準備し辛いのがサイコロなのだが。

 先ほど言っていたトランプもここには無い。

 いや、トランプくらいなら、もしかしたらクラスの誰かが持っているのかも知れないが。


(根岸先生に相談するか……)


 どちらにしろ、「顧問教師が確認する」という条件があるのだ。

 もしかしたら、旧部室に何か……ボードゲームか、カードか、サイコロか……使える物が残っているかも知れない。



 その後、達也たちは図書室に確認に行き、旧卓ゲ部の備品は図書室にある資料の他に、いくつかのボードゲームが学校に残っている事を根岸先生から聞き出した。



 -----------------------------------------------------



 放課後の図書事務室で、達也たちが集まっている。


 例のボードゲームの保管場所であり、根岸先生が確認するのにも都合が良いので、第一回の卓ゲ部活動はこの事務室で行われる事になった。旧部室はもう他の部に明け渡したらしい。

 プレイするゲームは……


「人生ゲ○ム。有名だと思うけど、やった事はある?」

「何回か」「同じく」


 達也の問いに恵と陽子が答える。

 たとえやった事がなくてもあまり複雑なルールもないので、最初の一歩としては妥当だろう。

 残っていたゲームにはカタ○やパンデ○ック等もあったのだが、初心者ウケを狙ってみたわけだ。


「問題ないみたいなので、みんな自分のコマ選んで」

「「「はーい」」」


 3人(・・)の声が重なった。

 ……3人?


「……根岸先生?」

「だってぇー、見てるだけとかつまらないじゃない」


 子供のように口を尖らせて言う根岸先生。

 美人と言って差し支えない人なので、こういった表情も画になるのだが、教師という立場としてはどうなのだろうか?


「いや、まぁ良いですけど」


 確かに、見ているだけというのは辛いだろう。

 達也もコマを選んでゲーム開始の準備が整った。


「銀行家は俺がやるから」


 お金の管理をするプレイヤーだ。

 とりあえず、ステータスに所持金が見えることを確認する。


 恵、陽子、そして根岸先生。



 所持金:$3,000

 名前:根岸 香苗(処女)

 種族:吸血鬼

 年齢:26

 家族:父・母

 体力:188

 筋力:391

 (以下略)



(吸血鬼……)


 驚いた達也だが、声は出さなかった。サキュバスや鬼が居るのだ。吸血鬼くらい存在するだろう。

 まさか、根岸先生がそうだとうは思わなかったが。


 そういえば図書室で指を切った時、妙に念入りに指を舐められた。アレは血を舐めていたのだろう。


(二度あることは三度ある。か……ちょっと期待しちゃうな。ああ、でも教師と生徒じゃな……)






 雑念まみれの人生ゲ○ムが始まった。


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