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社会不適合者の異世界戦記  作者: サツキ
第1章~落とされて異世界~
7/32

自己紹介は大事だよな!

1週間ぶりの投稿となってしまいました。


やっぱりまだ書く習慣ができていないので難しいですね。

これから少しずつ慣らしていきたいと思います。

 「おい、起きろ。朝食を取ったらすぐに出発するぞ」


 「んぅ、おはようございます」


 ライアンさんの声で目が覚めると、のろのろした動きで身を起こす。初めての野宿たいけ……いや、大学時代に一度だけ飲み会の帰りに移動手段がなくて野宿したことがあったか。とにかく土の上とはいえ地面に直で寝ていたこともあり節々が痛い。凝った体を解すために欠伸と一緒に伸びをしながら辺りを見回す。


 朝日の優しい光が木々の間から漏れ、小鳥たちの鳴く声が聴こえてくる。少し離れたところでは騎士たちが焚火を囲み、鍋を火にかけて何かを作っている。あれが朝食なのだろう。漂ってくるいい匂いに食欲が湧いてきた。見慣れない世界。命懸けの戦いを演じておきながら普通に腹がへることに、ちょっと安心した。



 「皆さん、おはようございます」


 焚火の方に近づいてライアンさんを含めた五人の騎士と昨日は話せなかった少女に挨拶をする。口々に挨拶を返してくれる騎士たちの顔を見る。手前にいたライアンさんとロベルトさんは分かる。だがそれ以外のメンバーの顔と名前が一致しないし、少女に至ってはまだ名前すら聞いていない。2人の間に腰を下ろし、先ずは自己紹介から始めるか。



 「先ずは自己紹介からさせてください。自分はサツキと言います。こちらに事故によって飛ばされてきて、まだ少し記憶が混乱していて出身などは思い出せませんが、ここは自分がいた場所とは違うということだけはわかります。ですが、自分は皆さんと敵対するつもりも、またそうなる予定もないことだけは信じてください。以上です、よろしくお願いします」


 「うむ、我々も恩に仇を返す真似はしたくない。サツキ君を歓迎しよう。私と隣のロベルトは知っているな?我らが主人のお嬢さまとほかの部下たちを紹介しよう。先ずはお嬢さまからだ」


 ちょうど焚火を挟んで正面に座ることになった少女へと視線を向ける。年の頃は10代前半といったところだろうか?小学校高学年から中学生くらいに見える。キレイな金色の髪をふんわりとなびかせ、ロリータファッションと言うんだろうか?フリルが所々についた可愛らしい服を着ている。その姿はまるでフランス人形のようだと思ったほどだ。顔の方は目尻が少し下がっていてそれにより大人しそうな印象を受ける。まだ幼さが残るものの、将来は絶対に美人になると断言できるほど可愛らしい。



 「サンベルグ領、アルフレッド・サンベルグ辺境伯のご息女、セリカ・サンベルグお嬢さまだ。セリカお嬢さま、ご挨拶をお願いします」


 「セリカ・サンベルグです。今年で13歳になります。昨日は危ないところを助けていただき、本当にありがとうございました」


 ぺこりと頭を下げられ、慌てて自分も返礼する。仮にも(仮にもは余計か)貴族の少女に頭を下げられたのだ、失礼があってはどうなるかわからない。そして何よりも別に自分は礼を言われるようなことはしていない。確かに結果だけを見れば助けたことに違いはないだろうが、結局のところやったことと言えば自分がやらかしたことの尻拭いをしただけ。地面を元に戻しておけば足をすくわれることもなかっただろうし、逃げ切れた可能性も高いのだから。



 「礼を言われるようなことはしていません。自分は自分がやるべきことをしただけですし、セリカお嬢さまの方こそおケガはありませんでしたか?」


 「いえ、わたしのことは心配に及びません。馬から転落したときにかすり傷を負いましたが、それもライアンに治癒魔術をかけていただきましたので、もう大丈夫です。それよりもサツキさんこそ大ケガをされていた筈、もう大丈夫なんですか?」


 「ええ、大丈夫です、もう治りました。心配なら見て見ますか?傷跡もなくキレイなもんですよ」


 冗談で服の裾を持ち上げようとしたその時、隣から金属音をが聴こえ、またこちらを見ていた騎士たちの視線も歓迎モードから殺伐したものに変わっている気がする。いや、絶対にそうだ。どうやら自分は地雷を踏んだらしい。サーッと血の気が引いていくのを感じていたなか、セリカお嬢さまが恥ずかしそうに断りの言葉を口にした。



 「だ、大丈夫ですっ。ケガがもう治っているのでしたらそれでいいですから」


 「すみません。自分も配慮が足りませんでした。冗談のつもりで言ってみただけでしたが、どうやらセリカお嬢さまを困らせてしまっただけみたいですね。申し訳ない」


 「そんな、謝らないでくださいっ。サツキさんが悪い訳ではないんですからっ」


 「いえ、そういう訳にもいかないでしょう」


 主に護衛の騎士たちが、とは言えない。一応殺気は治めてくれたみたいだが、まだ油断はならない。剣を鞘に納める鞘鳴りの音が聴こえてきた方を耳を頼りに探ると、それはロベルトさんが持っていた小剣からだった。つうか、どこにそんなものを持っていたんだろうか?マントで見えなかっただけかもしれないが、さっき座るまではどこにも左手側にそんなものはなかった気がする。再度、非礼を詫びようと頭を下げかけたところで待ったの声がお嬢さまからかかった。



 「では、交換条件です。わたしのお願いを1つ、聞いていただけませんか?それで今のことは不問にいたしますから」


 「1つと言わず何でもおっしゃってください。セリカお嬢さまのお願いなら、自分にできることなら何でもやりますよ!あ、さすがにあのグラン・スコルピオでしたか?あれの相手をもう一度、というのだけは勘弁してください!お願いします!」


 土下座せんばかりの勢いで頭を下げかけたところをまた慌てて止められる。しかしお嬢さまの頼みといえど、もう一回あのグラン・スコルピオとかいうサソリのお化けを相手にすることはしたくない。助かったとは一度は死にかけたのだ。傷跡こそ残っていないが、刺された時のあの気持ち悪い感触はまだ覚えている。



 「そんな大変なことではありません。あの、その……できればわたしのことはセリカ、と呼んでいただけないでしょうか?」


 「それは……」


 ダメですか?と不安そうに見つめてくるセリカお嬢さまは大変可愛らしいのだが、如何せん身分の問題というものがある。どうしたものかとライアンさんを見ると頷いてくれていることから良いということなんだろう。むしろほかの騎士たちがまたもや殺気に満ちた視線を向けている。断ったりしたら殺されそうな勢いだ。



 「わかりました。では、セリカちゃんと呼んでもいいですか?」


 「はいっ。できれば敬語もやめていただけると嬉しいのですが。すみません、これ以上はわがまま……ですよね?」


 再度向けられる殺気のこもった視線。お嬢さまを困らせるんじゃねぇよ、と言わんばかりな騎士たちの反応に、セリカちゃんは愛されているんだなぁと思う。



 「わかった。こういうプライベートなところではそうさせてもらうよ。でも、公の場とか敬語が必要な場面では勘弁してくれな」


 「ええ、それでお願いします」


 花が咲くような笑顔に、思わずに見惚れる。やっぱり女の子は笑っている顔が一番だなと思う。騎士たちもセリカちゃんの笑顔に癒されているようだ。年齢的に娘や妹を見るような感じなんだろうな。



 「さて、セリカお嬢さまに同じ年頃のご友人ができて我々も嬉しい限りですな」


 「そのことなんですが、そんなに自分は若く見えますか?皆さんには何歳くらいに見えますか?」


 昨日から気になっていたことをたずねる。初めて会った時も子供と言われたし、何より彼らと自分の身長差を比べていたが頭1つ分くらいは違う。自分の身長が175くらいだったからそれを元にするなら彼らの身長は190近いということになるが、それはさすがに有り得ないだろう。ならば身長が低いのは自分ということになる。そして極めつけは顎を触った時の感触だ。一晩経ったのに髭が伸びていないということは、肉体が若返ったとみるべきだろう。



 「そうだな、16歳くらいか。皆もそれくらいだろう?なんだ、自分の年齢さえ覚えていないのか?」


 「はは、すみません。どうもそうみたいです」


 ははは、と笑って誤魔化しお茶を濁す。そして他の騎士たちを紹介してもらう。左のライアンさんから時計回りに順にケリーさん、ダニエルさん。セリカちゃんを挟んでセリウスさん、ロベルトさんとなる。



 ケリーさんは細長いメガネをかけていて、神経質そうなイメージを受ける。色素の薄い金髪をオールバックにし、細長い輪郭と鋭い眼光が切れ者の参謀といった感じだ。この中では一番魔術に優れていてライアンさんの副官とのことだ。


 ダニエルさんはケリーさんとは対照的にがっちりした体格をしている。キレイに剃られた頭は日に焼けていて褐色だ。きっと脱いだらボディービルダーみたいに黒くテカテカした感じの暑苦しい感じに違いない。1人だけやたらデカイ長剣を背負っており、見たままのパワーファイターなのだろう。年齢はケリーさんと同じくらいだ。


 そしてセリウスさんはロベルトさんと同じ20代中頃の青年だ。ツンツンしたように跳ねている髪型に精悍な顔つき。見た目だけならラノベの主人公になれそうなイケメンだ。これで性格が正義感に溢れるような感じなら、相当ヒーローに向いていると言えるだろう。正直、もしそうなら決して関わりたくない。本当にそんな奴がいたら面倒に違いないのだから。別にひがんでる訳じゃないので悪しからず。



 そうして全員の紹介が終わり、焚火の片付けをして簡単に身支度を済ませると、近くの木に繋いでおいた馬に乗って出発した。もちろん馬は5頭しかいないのでセリカちゃんはライアンさんの後ろに、自分はロベルトさんの後ろに乗せてもらった。初めての乗馬体験におっかなびっくりな様子を笑われたが、そこは初体験ということで許してもらいたいものだ。

今回は少し読みづらい感じになってしまった気がします。


説明文や思考の文をもう少しわかりやすくしていくのが今後の課題といったところでしょうか。

これから精進してそういう部分もより良くしていきたいと思います。

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