嫉み
いいな いいな あの子はいいな
いいな いいな 小鳥さんはいな
空をスイスイ滑ってく 気持ち良さげに滑ってく
どこへだって飛んでいける
いいな いいな ネコちゃんはいいな
のんびりのんびりマイペース 自分の時間を生きている
誰にだって縛られない
いいな いいな チョウチョさんはいいな
花から花へと渡り飛ぶ ヒラヒラヒラと飛んでいく
お腹いっぱい蜜を吸う
いいな いいな イルカさんはいいな
友達と一緒に泳いでく 仲良く並んで泳いでく
きゃきゃきゃっと笑ってる
いいな いいな 雲さんはいいな
ふわふわふわ ふわふわふわとどこへだって飛んでいく
行き先決めずに飛んでいく
いいな いいな お星様はいいな
いつもお空で光ってる 私を見つめて光ってる
ずっととおーくで光ってる
いいな いいな あの子はいいな
綺麗なブローチ一杯もって 可愛い服も一杯もって
みんなから 可愛い 可愛いって言われて
お姫様の役をして
私に無いもの一杯もって
私はなにも持ってなくて
いいところなんて一つもなくて
いつも誰かに憧れて
そして最後に嫉んでた
私はいつも 私でない誰かになりたくて
私でない何かを望んでた
だけどそれは叶わない
私がいくら羨んでも
私がいくら嫉んでも
私は小鳥に成れなくて 私はネコにも成れないの
それが事実で それが現実
望みとは関係なく 願いは届かず 祈りは無視され そして理想は砕け散る
あの子はあの子
私は私
それは絶対変えられない
何があっても変えられない
だから私は生きていく
私のままで生きていく
不完全に生きていく
それが世界の理だから