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善意ではなく、自己顕示欲が爆発したので創作論を語ってみる。

作者: 野人

 Twit◯erなどで、創作論を語っている方をよく見かける。


 ラノベの書き方! などの指南書を書いている方は当然だ。


 それ以外にも、書籍化なろう作家様、趣味で小説を書いている方。などなど、ライバルに自分の手の内を明かすように創作論を語る方もいる。


 私は心が狭く、汚泥のように汚れている。そのため、あえて嘘を書いてライバルを混乱させようとしているか? 少しだけそう疑ってしまった。


 元プロ野球選手の張本勲氏が仰っていた。


 ヒーローインタビューなどで、打った球の球種を聞かれてもあえて嘘を答えていたと。


 打たれたピッチャーにまぐれだと勘違いさせ、もう一度自分が完璧に捉えた決め球を勝負所で投げさせるためだと言う。


 ライバルを欺くためなら公然と嘘をつく。プロとは、そこまでやってプロなのかと衝撃を受けた。


 ライバルにわざわざ創作理論を教える人々の目的は、ライバルたちを混乱させるためなのでは? そう考えてしまったのだ。


 しかし、冷静に考えればそれは違うと分かる。


 確かに、お客様の懐は限られている。同じジャンルの作品はライバルであり、パイの奪い合いになる。


 わざわざライバルに創作論を教えて何の利益があろうか? 狭量な私はそう思ったのだが、善意という人間として当然の感情をすっかり忘れていた。


 業界全体を盛り上げることで、全体の売上を伸ばす。


 ライバルの足を引っ張ったり、不干渉を貫くのではなく、みんなが幸せになる。自分の経験を伝え、同じ道を進む仲間に役立てて欲しい。


 そういった、人として当たり前の感情になかなか思い至らなかった。


 多くの創作論を語る方の本質は『善意』であり、私のように自己顕示欲の発露を求めて書いたものではない。


 私はSNSなどで創作論を語る人を馬鹿にする意図も無ければ、見下している訳でもない。


 多くの方は『善意』によって業界全体が盛り上がれば、そう思い創作論を書いている。


 そして、私は善意ではなく「ワイの創作理論を聞いてくれ!」という醜い感情の発露によって書いている。


 これだけは明言しておきたい。


 さて、アホほど厳重に貼った予防線はここで終わりにしよう。そろそろ本題に入りたいと思う。




 私の語る創作論は、私の作品と同様にクセが強い。多くの方は参考にならないし、共感も出来ないはずだ。


 しかし、世の中には少数派マイノリティの方もいる。そして、多数派マジョリティであっても、少数派マイノリティの思考に触れて刺激にしたい。そう思われる方もいらっしゃるはず。


 私はそういった方たちに向けて書いている。


 私の創作論とはズバリ『他の作品を参考にするな!』『創作論も参考にするな!』である。


 キャラクターの作り方。ストーリーの作り方。ストーリーの展開方法。そういった、作品を作るにあたって必要な知識だとか、序盤にヒロインを出した方がいい、などのポイントを稼ぐメソッドなど……。


 そんなモノ参考にするな! 自分を型にハメるな!!


 ストレスを感じないスラスラと読める綺麗な文章。圧倒的な圧力で読者の心に迫る迫真の描写。読む者の心を、ファンタジー世界に飛ばす美麗な風景描写。


 私はそんなモノ書けやしない! 書きたいし憧れる。私だって腐っても漫画原作者、プロの端くれだ。


 素晴らしい文章を書きたいに決まっているさ。ポイントを稼ぎやすい『メソッド』をしっかり守りたいさ。


 だけどね、書けない。そんなモノ書けやしないんだ。


 どれだけ素晴らしい作品を読もうが、素晴らしい創作論を学ぼうが、多くの方に受け入れられやすいメソッドを思いつこうが……。


 そんなモノ書けやしない。


 何度も読み返し、頭をかきむしりながら書き直し、睡眠時間と寿命を削ったってその域に達することはできない。


 それは、才能という圧倒的な壁だ。


 どれだけ努力しようと、私より文章がうまく技術がある人は星の数ほどいる。


 なろうテンプレと馬鹿にされても『メソッド』を完璧に守って多くの人の支持ポイントを受け、書籍も重版している人に私はなれない。


 だから、そっちの畑で勝負しても勝てる訳がないんだ。


 だったら、それ以外で勝負するしかない。王道は歩けない。だから、王道を歩く指南書など必要ない。


 自分の武器を磨くしかない。文章の下手さや強いクセですら武器にする。そうやって、裏道を歩くしかない。


 そんな作品が受け入れられる可能性は低いかもしれない。ランキングに入り、多くのポイントを入れて頂いても書籍化のオファーが来ないかもしれない。


 それでも、王道を歩けないなら裏道で戦うしかない。


 だから、裏道を歩くしかない君たち。ストーリーの作り方やメソッドなど気にするな。まずは自分を文章に叩きつけろ。


 書きたいものを書け。


 少数派マイノリティだけが持つ、王道にはない魅力を全力で輝かせろ。


 全てはそこからだ。


 型がある方が楽に決まっている。制限された方が考えることが少なくてすむ。多くの人もそれを求めている。


 だけど、型にハマったまま面白い作品を書く才能が必要なんだ。


 その道はライバルが多く、いっけん楽そうに見えるが茨の道だ。残酷なまでに『運』と『才能』の差を見せつけられる。



 努力でどうにかなる? 馬鹿を言うなよ。ライバルだってみんな努力している。自分だけが頑張っている訳じゃない。


 努力の量や質に違いはあれど、書籍化を目指している人なんてみんな努力している。当然の話だ。


 努力の量を誇るな。努力の質を語るな。それは当然のこと。


 むしろ、努力もせず『運』でコミカライズを掴んだ私は今『地獄』を見ている。努力していなかった分の努力をすることになるからだ。


 しかし、それは幸せな『地獄』だ。


 大変だがやりがいがある。責任がある。そして、仕事をやり遂げた満足感は今までの『生活のための仕事』とは違う喜びがある。


 しかし、もっと努力していれば。そう後悔することもある。だから、書籍化を目指している人は、努力なんて当然の行為。


 その努力は、後で自分が苦労しないための努力なのだから。



 話がそれてしまった。私の悪い癖だ。


 私の創作論は『好きに書け!』だが、それだけではあまりにもひどすぎる。好きに書いた後のことを述べようと思う。


 自分の色を出すため、好きに書く。趣味で小説を書いている分にはそれでいい。


 だが、書籍化を目指すとなると話は変わる。


 内容は自由に書いていいのだが、最低限守るべき文章の『お作法』というものがある。


 段落の最初は一文字空ける。『……』三点リーダは偶数がセット。などなど、色々な『お作法』がある。


 Web小説だから、自由でいいじゃないか! そういう主張もあるし、私もそこは自由でいいと思う。


 だけど、公募での受賞や書籍化を目指しているなら話は別だ。世に出したいという思いがあるのなら、世の中の『お作法』に合わせるのは当然のことだと思う。


 お作法については、ここで述べると長くなってしまうので各自調べて欲しい。


 お作法の次は意識の問題について。


 書籍化を目指すということは、多くの人に自分の作品を読んで欲しい。書籍が売れて欲しいということだ。


 自分が書きたいことだけをひたすら書いた自己満足オナニーを公表しても、大抵の人は受け入れてくれない。


『好きに書け!』と矛盾しているようだが、作品を読んでくださる読者様のことを意識しながら書かなければいけない。


『お作法』を守り、エンターテイメントとして読者様を意識する。その前提がある状態で『好きに書け!』ということなのだ。


 自分を文章に叩きつける。そして出来上がった文章を、多くの人に受け入れてもらいやすい形に整える。という工程が必要だ。


 ライトノベルで一番大事なことは読みやすさだと思う。


 私は、私のクセが強い文章でも、なんとか読んで頂けるように四苦八苦しながら形を整えている。


 次にテンポ。


 ぐだぐだと話が進まない展開を読者様はあまり好まれない。特に、ライトノベルというジャンルではテンポが大事だ。


 テンポが遅い作品もある。それがクセであり、自分の強みだと言う人もいるだろう。


 描写が丁寧な書籍化作品も確かに存在する。


 しかし、そういった作品はWeb版では更新速度が早い。書籍版では、長い会話パートに読者様が耐えられる『キャラクターの良さ』や『会話や地の文の面白さ』という、エンタメとして成立させる才能が見える。


 自分にそういった才能がある。そこ武器だと思われた方は、テンポのことは目をつぶる。もしくは、メリハリを意識して書くといいかもしれない。


 まぁ、これも無駄なアドバイス。自分の才能を信じて『好きに書け!』。


 だけど、文章の修正やエンタメとして成立させるための行動を『他の創作論』や『メソッド』に求めるな。


 成功者が正解への道を提示してくれる。それほど魅力的で効率的な道はないだろう。だけど、その道は歩くな。


 自分の『色』を武器にしようとしているのに、他人の『色』を自分に混ぜるな。


 自分で考えろ。自分でもがきながら自分の『色』のまま進化するんだ。


 きっと辛い。みんなが正解へとまっすぐ進む。自分だけが無駄な回り道を、汚泥をかき分けて進むような気分だと思う。


 だけど、自分の『色』を守るということはそれだけ大変なことであり、だからこそ武器になる。


 たったひとつの武器を手放すな。相手は王道。最強にして最効率。生半なことでは勝てない。


 自分の武器を研ぎ澄ませ。




 とまぁ、偉そうに書きました。


 しかし、この創作論には重大な欠点があるのです。それは……。


 創作論を書いた私に『大した実績がない』ということです。私が重版連発で作品がアニメ化でもしていれば説得力抜群だったんですけどね。


 何も成し遂げていない人間の創作論の薄っぺらさよ。


 前置きにも書きましたが、別に創作論を語っている人を馬鹿にしているつもりはありません。私は『善意』ではなく、自己顕示欲によって書いています。


 しかも、ものすごい上から偉そうに。お前ごときがどの立場から書いてんだって話ですよ。


 そこでですね、実績のない哀れな作者に多少実績が付くように、今月27日発売の野人転生コミック第一巻を買って頂けると幸いです。


 バカ売れしてアニメ化なんてムチャなことは言いません。続刊確定ラインには届いて欲しい。


 ですので、私の創作論を少しでも面白いと思って頂けた方は、創作論に説得力を持たせるためにコミックを買って頂けると幸いです。


 結局宣伝かって? ええ、そうですが何か? キリッ。


 あぁ、止めてください。石を投げるのは……。ごめんなさい、投石は勘弁してくだ…………。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 野人転生コミカライズから我慢できずになろうに来ました。 野人転生すげえ面白いです。 全部読みました。 その背景となる創作論が読めてうれしく思いました。 改行してあるので読みやすいです。 […
[良い点] 創作論というより檄文に近い。
[良い点] 欲望に忠実なところが最高です。 [一言] 実績があるから、創作論を語れるんだなあと思いました。コミック楽しみです。
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