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「っっ!?」
ハッと飛び起き周囲を見渡す。
だろうな。やっぱりあんな作戦は意味がなかったんだよ。
脳裏にこびりついた情景が、オレを心の底から震え上がらせた。
オレはあの時、紐のついた人参を振り回し、ケンタウロスの角目掛けて投げつけた。
人参はうまいこと角に当り、紐を巻き付けてぶら下げる事に成功した。
オレはこれでケンタウロスは理性を無くし走り続ける事だろうと舌を巻いた。
だが、そんなオレの期待は思わぬ形で裏切られたんだ。
「おまえ嘗めてんだろ?」
ケンタウロスはこの一言の後、懐からリボルバー式の拳銃を取り出し、オレの頭を銃尾で叩きつけたんだ。
「っつつ」
額を押さえ、オレは自分の置かれている状況を把握した。
非常にうまくない。
牢屋にブチ込まれている。殺されなかっただけでもいいなんて、とても思えたもんじゃない。
なんせ、人を簡単に引きちぎって食ったやつに捕まったって事だろ?
積んだ。人参はダメだった。
積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。積んだ。
あの時、バカな事なんかしないで、コンビニにとじ込もっていればよかったんだ。
牢屋にはオレ一人。
隆太はどうなったんだ?