六
結局一睡もすることなく朝を迎えた。現在時刻六時三十分、もう今から寝るのは無理だな。
オレは無睡眠への後悔から、次のことに思考を移す。
今日はやるべきことがたくさんだ。まずは皆に昨日のことを伝える、そしてここ”プリビレッジ”からの脱出。本当にやること沢山だな。文字数にしたら一万ぐらいかな? と謎の例えをしてみる。
「はぁ、何でこんなことに・・・」
恐ろしく面倒だけどさすがにサボるわけにはいかないか。サボったらオレたちみんな死んじゃうし。まぁ、そこまでして生きる理由があるのか? なんて言われるとなんともいえないけど、グランデの策がうまくいくのは気に入らないし、オレ以外には生きる理由があるかもしれないし。それにまだ「もう死んでもいい」なんて達観したようなこと言えるほどに、この世について、自分自身について分かっているわけじゃないしな。
とりあえず、最初は皆に現状を伝えることからか、オレが全員に接触するのは危険だな。今日の最後の仕事に向けておそらく監視もつけられているだろうし。
まぁ、その事についてはもう解決済みだな。何も、オレが”直接”伝える必要なんてないんだから。
オレの思いついた作戦、それは、ネズミ作戦。・・・やはりオレにはネーミングセンスがないな。まぁ、そんなことどうでもいいか。これでいこう。
オレの思考が終わるのを見計らったかのように入り口のドアがノックされる。
「翼さん、そろそろ学校へ向かいましょう!」
椋のはきはきした声がそう告げる。学校へ行くのにはまだ少し時間があるな。椋にだけは先に伝えておくか。とりあえず皆には先に行ってもらうか。
「椋、お前に話がある。皆には先に学校に行くように行ってきてくれ」
「へっ!? わ、わわ分かりました、すすすすぐに伝えてまいります!!」
ん? 言い方がおかしかったか? まぁいいか、伝えたいことは伝わったようだし。
今回はあまり進展がありませんでした^^;
次回は語り部が椋になりますので、お楽しみに!




