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短編集  作者: 記紀
4/7

数学ギャンブル

「終了です。ではプリントを提出してください。」

終わった。僕の人生は、私の人生は、俺の人生は、終わった/勝ち確だ。

この国の特色は何と言ってもギャンブルだ。競馬、パチスロ、ビリヤード、マジャーン、ルーレット、スロット、ポーカーなど様々なギャンブルが行われるなか、一番人気なのは数学ギャンブルというギャンブルだ。


この数学ギャンブルと上記のギャンブルとの違いは、数学ギャンブルは運だけでなく、実力や努力で勝つことができるギャンブルである。上記のギャンブルも慣れなどで勘が働く場合もあるが、ほとんどが運である。

数学ギャンブルのルールはまず、参加表をだして賭博場に入ると、長い机と長い椅子がありそこに座る。指定された時間になると、ディーラーがプリントを配りその問題を制限時間内まで解く。そして、一番得点が高いやつが勝つ。そんなギャンブルだ。

カンニングをした場合、即刻退場させられ二度と数学ギャンブルができない。更にカンニングの濡れ衣を着せようとした奴も同様に数学ギャンブルから出禁になる。


今日、俺は数学ギャンブルを始めて行う。

スタッフに参加表を渡すとすぐに数学ギャンブル専用と賭博場に案内してもらった。

そこでしばらく椅子に座っていると、続々と参加者が集まる大体30人くらいだろうか。この賭博場以外に数学ギャンブル専用の賭博場は10部屋ほどあるらしく、この部屋以外にもライバルはいるようだ。絶対に負けられない。今日のためにたくさん努力したんだ。ここで、トップにたったら妹の病気の治療代が払えるんだ。それに、数学ギャンブルでトップにたったらそれなりに泊がつく。

そうしたら今みたいなアルバイトや契約社員じゃなくて、ちゃんとした正社員として雇ってくれるだろう。そうしたら、まだ幼い弟妹や両親の助けにもなる。やるしかないじゃないか。

そう思っているとディーラーが入ってきて手を一回鳴らすと

「これから、ギャンブルを始めます。今からプリントを配ります。筆記用具以外のものは全てフロントに置いてくるように。誰もいませんね。プリントを配ります。」

プリントが配られる。さあ、これに俺と家族の人生がかかっている。

「全員に行き渡りましたね。時間は、30分です。用意はいいですね。始め。」

全員がプリントをひっくり返す。

問題は、よかった勉強してきた方程式問題だ。


問題

1️⃣以下の方程式を解き、

x の値を答えよ。

(1) 3(x−4)+2(2x+1)=4x+7  


(2) 2(x+3)−4=3x+1


(3) 2X+1/3=X−1


(4) x²−5x+6=0


(5)「ある数の3倍から5を引くと10になる。この数を求めよ。」


(6) 2x²ー8x=0


(7) 4(x−2)=2x+6


(8) X/2+x/3=10


(9){ x+y=7

  x−y=3


(10) x ² +7x+10=0


(11) 3x 2 =12x


特に難しい問題は無くてよかった。そう思いながら問題を解いていると。

「残り後10分です。」


やばい後2問残ってる。見直しの時間も取りたいから早くしなきゃ

えーとここは2じょうを2つに分けてこうしてこうしてよし後1問

ここは右辺を左辺にしてよし終わった。


「残り後5分です。」

よかったギリギリの時間までは取れた。さあ見直し見直し。

見直しが終わると

「終了です。プリントを提出してください。」

終わった。ふうー疲れた。

「お疲れ様でした。では一週間後に結果を張り出しますので。」


‐一週間後‐

この一週間一睡もできなかった。

そして賭博場に行くと俺と同じように目に隈があるライバルがいた。

賭博場に行くとまだ張り出している最中だった。

そして張り出し終わるとトップに書かれた名前は俺だった。


「えーと、登録番号3545ハルキ・キャベツ様はいらっしゃいますか。」


「はい、僕です。」


「では登録表を提示してください。」


「はい。確認しました。ではこれを。」

よっしゃーこれで妹の治療代が払える。


「少しいいでしょうか。」

監督していたディーラーが駆け寄ってくる。

「なんでしょうか。」

「実は、このカジノの数学ギャンブルでトップになった人はこのカジノ内でトップになった人同士でまた数学ギャンブルをするのです。受けますか。」

「はい、受けます。」

俺は問題を解くのが好きだ。問題を解いた後問題があっているか、間違っているかそれを見るときの快感が俺はとんでもなく好きなのだ。だから、俺は受ける。問題を解くために。







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