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ゴブリンとの遭遇3



ドサッ・・・


「グギャグギャグ」



「グギャギャグ」



「ギャギャグギャ」



ゴブリン達の声が聞こえる・・・


どうやら奴らの巣にでも連れていかれたみたいだ。


「あの最後の奴、思いっきり殴りやがって・・・完全に骨折れてるじゃねぇか・・・」


身体に力を入れようと思っても思うように入らない。


このまま地面で横になって眠りたいが・・・そんなことしたら起きたら地獄だろ。


起きれるかもわからないが・・・



「おい、どこにいるんだ!どうせ見てるんだろ」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



「返事ぐらい「ひぃっ…」」


聞いたことない声が遮るようにして聞こえた。



「すまん。誰かここに居るのか?」



警戒されたなと思いながら見えない誰かに声をかける。


だが返事はない。


諦めず何度も何度も声をかける。かけるというよりは一方的によびかける。



「もう・・・大声出さ・・・ないで・・・下さい…また・・・戻って・・・きます。」



やっと返事を返してくれたみたいだ。



「ちょっとこっちに来てくれないか?」


もっとうまい言い方なかったかと言った後に思ったが

言ってしまったものは仕方がない。


やはり返事は返ってこなかった。


こんな言われかたして素直に来る奴なんていないよな。


ここでは明らかに怪しい奴だからな


だが、ひそひそと声は聞こえる・・・


ここからでは暗く奥の方まで見えないが何人かいるみたいだ。



俺はもう一度よんでみることにした



「この場所がどこか教えて欲しい・・・」



やはり返事はない・・・と思ったが



「新入りさんですか?」


「新入りかどうかわからんが気づいたらここに居た。君たちもそうなのか?」



「はい・・・私たちも攫われて・・・」


「あのでかいゴブリンか?」


「ジェネラルを見たんですね。よく生きて連れて来られましたね・・・」


ジェネラル?あーあのボロ本がいってたボスってやつか。


どうりで他の奴らと違うわけだ。


そういえばあの娘ちゃんと逃げれたんだろうか



そんなことを考えていると奥の暗闇から誰かがやってきた。






エルフだ。



初めて見たから絶対とはいえないが、特徴的にエルフってやつだろう。


薄汚れてはいるが北欧系の整った美人系の顔、スラリとした体躯に特徴的な耳。


まぁ汚れている理由は考えたくはないが手足に鎖を付けた美女がこちらにやってきた。


でもこの顔って・・・


「あんた、あの娘の母親か?」


それを言った瞬間、急に表情が変わり、口をふるわせ倒れてしまった。



さっきから創造したくない事ばかり頭によぎる。


だが今はここから出る事が大切だ。


「おい、この部屋にゴブリンは次いつくる?少し時間はあるか」


エルフは首を横に激しくふる。


どうやら時間はないみたいだな・・・


(あと5分もすればここに来るぞ。)



もっと早く教えろよ!俺はボロ本に心の中で罵声をあげる。


あいつ絶対ずっと見ていたに違いない。


(それよりどうするんじゃ?この娘たち全員連れていくのか?)


ちょっと待て、全員って何人いるんだ?


(そうじゃのぉ・・・生きているのは5人じゃ)



生きているのはって・・・まぁいい。

どうするかは本人たちにまかせるが逃げる気があるならついてこればいい。


とりあえず鎖を外してくれ。


(人に頼むときは・・・まぁよい。今は時間がないしのぉ)


ぐるぐるに体に巻かれた鎖がカチカチと音が鳴り


パキンッ!



一気に粉々に崩れ落ちた。



俺は立ち上がり自分の体がみるが、いたるところが変色している。


だが動かないわけではない。とりあえずは大丈夫そうだ。



「おい、俺はここから逃げ出すが一緒に逃げるかは好きにしろ。他にいるやつにも伝えておけ」


エルフは首を縦に振り、また奥へもどっていった。



あの調子だと大丈夫かわからないが自分の面倒も今は見れない。そんな時に他人の面倒まではさすがに手に余る。



(もう来るぞ。そこの陰に隠れておけ。奴らは基本はバカじゃからなんとかなるだろ)


俺は本の指示通り少し陰になった部分に身を潜めた。



「ギャグググ」



「グギグャグギ」



2匹のゴブリンが笑いながらやってきて、警戒せずに檻の扉の鍵をあけ入ってくる。



俺は陰からゴブリンの後ろにまわり



グギッ!



グギッ!




両手で頭を掴み力を込めて捩じる。





どうやら他にはいないみたいだ。

俺は暗闇の方へ向かって声をかける。


「今から俺は逃げる。檻の扉はあけたままにしていくから逃げるなら勝手にしてくれ。」


(冷たいやつじゃのぉ・・・ここは一緒に逃げるぞ!とか俺が引き付けておく間に・・・)


そんな余裕はない。そんなセリフ、俺にチート能力授けてから言ってくれ。


あのゴブリンのボスにあう可能性増やすぐらいなら一人でさっさと逃げる。



(薄情なやつじゃのぉ)



俺は扉に手をかけ外に出ようとすると後ろから声をけられる。


「待ってください!私・・・たちも・・・いきます。」


ふり返ると先ほどのエルフのほかに色々な種族の女性達がいた。

皆、下を向きよく分からないが、想像するに同じように無理やり連れて来られた人たちだろう



(中々そろっとるのぉ・・・ほれ早くいかんと戻ってくるぞ)



「ついてくるのは自由だ。だが命の保証はしないからな」


(かっこつけるのぉー。おいそっちは反対じゃ。こっちの道をいけ)



なんか色々台無しだ。


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