201X年 4月 7日 顔合わせ
12時53分、集合時間まで、あと2分――
俺は、1-1の教室の前に立っていた。1-1は俺のクラスである。つまり中にいる奴らは、1年間一緒に暮らす「仲間」なのだ。
(どんなやつがいるのかな?俺より賢い奴やカッコイイ奴はいないとして、カワイイコはいるのかな?楽し)
「おいそこの君!」
「プシャッ!?」
俺は、声のしたほうを向いた。
そこには、俺ほどではないにしろかなりのイケメンが立っていた。多分担任だろう。無精髭があるのがもったいない。
「もう集合時間だろ?中に入りなさい」
先生(?)に促され、俺は静かな教室に足を踏み入れた。中の奴等の視線が俺に集まる。
流石に県下屈指の進学校、色んな奴がいる。
俺は、一年間一緒に過ごすクラスメイト39人を少し観察した。
色んな気持ちが俺の頭の中を錯綜する。
(あいつ、俺と同じくらいカッコイイな)
(あれ、あいつホントに中学生か?ちっちゃいな)
(女子にはカワイイコがあまりいないな。残念)
そんな俺の気持ちを露知らず、先生が号令をかけた。
「起立」
静かだった教室が、一気に騒がしくなる。
「僕が一年間君たちを担当する澤田だ、よろしく」
先生が礼をし、それに続いてパラパラと生徒の頭が下がる。
「それでは早速だが、廊下に並んでくれ。入学式に出席するぞ」
そして次回、俺はついに彰晃中学校に入学したことを実感することになる・・・
To be continued・・・