学生結婚生活
「ゆか、結婚しよう」
また夢を見た。
あの日の出来事。
パパのお葬式の話。
パパはママを病気で亡くして
あたしを育てる為に
工事現場で仕事を
してていて、不慮の事故で
亡くなった。
あたり前のように
あたしには
身寄りがなかった。
立ちすくむあたしに
「ゆか、結婚しよう」
微笑んで言うヒロ。
あたしの彼氏だ。
ヒロのパパもママも
あたしにとって
すごく頼れる人だった。
そんなヒロの両親の
了解でヒロと少し
早い結婚生活が始まった。
正式には
ヒロが18歳になったら
入籍するつもり。
だから、コレは・・・
結婚生活練習みたいな?
食費や生活費は
パパとママが
残した遺産らしきものと
ヒロの両親の仕送りで
全然生活していける。
ほら、今日も・・・
「ヒロ〜〜!!!
起きろー!!」
「んくぅ・・・」
「はーやーくー!!学校・・・」
「んじゃ、ちゅーして起こして?」
布団の中から笑顔で言う。
「おきてんなら起きろ!!」
そんなにあたしは甘くない。
「ゆかぁ〜」
バタン!!!
まったく2人っきりになるとコレだ!!
「おはよ・・・」
「おはよ!!ご飯早く食べて!!」
あ、洗濯物干さないと・・・
ガラガラ・・・
「あ〜〜ィィ天気!!超最高!!」
ん〜と背伸びをする。
部屋を見ると
パジャマ姿のヒロがご飯を食べてる。
あ〜結婚したんだなぁー・・・
「ご飯食べた?」
部屋に入りながら言う
「ゆか、料理美味くなったね」
「そう?」
「すっかり新妻じゃん♪俺の♪」
「はッ!!バカ!!」
照れるっつーの!!
「ほらッ!!食器貸して!!」
「はーい。ごちそう様ー」
皿を洗ってると・・・視線・・・
ふと顔あげるとヒロが笑ってる。
「何?」
「んー幸せ!!」
「なんで?」
「ゆかがいつも俺のそばに居る」
「結婚してるからぢゃん?」
「こうやって、ゆかが食器洗ってたり、
洗濯物したりするのとか見てるだけで幸せ♪」
「バーカ」
朝のすごく幸せな時間・・・
ん?時間?
「あ、学校」
「あ〜〜!!早く着替えて!!」
「まって!!」
「もうッ!!先行くよ!!」
「いやだぁぁー!!!」
あのプロポーズして来た時の
カッコイイカッコイイ男らしい
あのヒロはドコへ行ったんやら;;
「ゆかぁ〜」
「出来た?」
「でけた!!」
「んじゃ、行こっか!!」
「パパ、ママ行ってきます!!」
ちゃーんと挨拶しなきゃね!!
バタン!!
「あー学校ダリー」
「そうだねー」
「ん、じゃ、学校終わったらな!!」
「今日のご飯考えておいてね!!」
「分かったァァ!!」
「そんで、スーパーの特売だから
買い物手伝ってね!!」
「はーい!!」
あたしたちは
それぞれの教室へ
結婚生活は一部しかしらない。
先生は知ってるけどね。
「今日もラブラブしてきただろ〜」
「あ、みか。おはよ☆え?してないしてない」
「嘘つけ〜!!一日中一緒じゃないかー!!」
「寝室、別ですが」
「は?なんで?」
「なんでって・・・」
「え〜普通はねぇ・・・♪」
「ねぇ〜♪」
「うっわ!!ヒロ!!なんでいるの?!」
「教科書借りに」
「あーね!!」
「出たよー。新婚!!」
「あ!!今日、夜9時からホラーの「井戸カラ」があるんだよ!!笑」
「あれ〜?」
「見たい〜」
「いいけどね」
「わーい!!お菓子買わないとね!!」
「「映画館か?」」
「二人して言わないでよー」
放課後
ヒロと買い物に行って、
家に帰る。
「ごはん、何がィィ?」
「オムライス!!野菜抜き」
「えー不健康ぅー」
「我慢する」
「はい、けてー♪」
料理を開始するとすぐに
「ゆかぁー」
「っだぁぁぁぁー」
「抱きつくな〜!!包丁で刺したら危ないぢゃんかー!!」
「いいじゃーん」
「よくない!!座ってろ!!」
「いやー」
「座れ」
「はい」
ん、完璧!!
「出来たよー」
「わーい」
「「いただきます」」
「ん!!おいしい」
「本当?」
「うん!!」
それから、9時までお風呂入ったりして、
「ゆか〜!!9時!!始まるよ!!」
「え、うん!!今、行く!!」
そう言ってリビングの
ソファーのヒロのそばに座る。
「ゆかはココ!!」
そう言って指さすのは
ヒロの足の間
え〜;;
「なんで?」
「少しくらい、ラブラブしたいじゃーん」
「はぁ;」
「2人ぢゃーん」
どこまで
お子様なんだよ。
「ぎゃぁーーー」
「いやぁぁー」
「こわいこわいこわい」
そんなこんなで
見終わった。
あー死ぬかと思った。
「もう寝る?」
「うん」
「「おやすみー」」
あたし達は別々の部屋へ
あー・・・
怖くて寝れないよ〜
ヒロ〜
寝れない・・・
ヒロ。。一緒に寝てくれるかな?
コンコン
「はーい?」
「一緒に・・・」
「そんな気がしたッ!!」
「え?」
「ゆかのコトだから、寝れないで
ココにくるんぢゃないかなって起きてた」
「いい?」
「全然!!」
1つのベットに2人でくっついて寝る。
あー。ヒロにくっついてると安心する。
「ゆか・・・」
ヒロが呼んでるけど・・・
眠いから。、しかとしちゃえ!!酷
「なーんだ、寝ちゃったんか」
ヒロの腕の力が強くなった。
「愛してるよ。ゆか・・・」
ドッキーーン!!
そんなの言わないでよ。
焦るー
心臓の音が・・・
聞こえてるかな・・・
今日はなんか
よく寝れそう・・・
子供っぽいけど
あたしの自慢のだんな様
いつまでも一緒です。