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異世界トリップ?とんでもねぇ!わたしゃ神様だよ!?  作者: スリザス
第二章 団自恩編 ~風雷の試練~
12/13

第12話 読むなと言われると読まざるをえない

 


前半の説明は別に読まなくても本気でまったく問題なし。


 

 




王都までのドライブ中は結構退屈だったので、暇つぶしがてらにこの世界がどういう所なのかとかの色々な話をテフィさんから聞き出していた。



それでわかったこととしては、王都という場所はまるでよくあるゲームの設定のように魔物の徘徊する超巨大迷宮から得られる物資を中心として発展してきたということだ。


まずハンターギルドと言われる国営組織が存在し、迷宮に関わることの全てを管理していて、魔物の肉などの素材の買取、宝魔石と言われる魔道具の動力源となる鉱石の買取、ハンターのランク付け、クエストの仲介などをしている。


ハンターにはランクがあり、初心者の無印からはじまり、地下1階層を探索し終わるとひとつ星、地下2階層を探索し終わるとふたつ星、といったグルメの為のお店ランキングのような星での評価法。


また、ハンターはどれだけ魔物を倒しても、個人の素質によって一定のレベル以上になると伸び悩むらしい。強大な魔物を狩っても一時的にはレベルがあがるがすぐ強さは元に戻ってしまう。そこで最近では上位と言われる連中でも狩りやすく収入の多い魔物を集団で狩るチキンな方法が主流ということ。


それと宝箱などのご都合主義過ぎるシステムは存在していない。代わりに人型魔物の装備品や光り物を好む魔物の宝魔石などの所持アイテムがそれにあたる模様。



ある程度ご都合主義なのは俺にとってそのまま都合が良いので問題はないわけだが、この仕様がこの世界の管理階級らの趣味が入っていると考えると、そいつらはなんらかの形で以前の世界のゲームを知っている可能性が高い。


つまり温室育ちとは考えにくく、相手にするには手ごわい可能性もバカ高いというわけで、ヤレヤレといった感じである。


中央神界の下っ端の立場の俺は、この世界の管理階級からみれば、大会社への潜入捜査官とか藩に入り込んだ幕府の犬である隠密のような立場だから、目をつけられると微妙にやばい。



まあ、とりあえずは今のステータスでは荒事に巻き込まれやすい俺としては不安なので、王都にいったらその迷宮とやらでしこしこと地道にレベリングでもしようと思っている。











「けさぶろうはホントどうしよう……」


「目立ちますよね。はっきり言って……」




今は王都の検問がちょっと遠くに見える程度の距離に待機してます。


転生トラックであるけさぶろうに乗ったままいくか、出来るだけ問題を起こさないように降りていくか迷っているのだが……




「んー、このまま突っ切ろうか。けさぶろうで門番どもをドッカーンとぶっ飛ばしてブオオオオンとかっ飛ばす!」


「それでいきましょうか」


「ごめんなさい、嘘です。まじ調子こいてスイマセンでした……」


「わかればいいんですよ、わ・か・れ・ば・」




(テフィさん、こえー)




「これだけ大きな魔道具だと必然的に目立って噂になります。目立つことで利益があるのなら別ですが、王都は治安は良いとも悪いとも言い切れない場所ですので不利益の方が大きくなる事は確実です。今現在はこの子が居なければ不便と言う状況でもないので、僕はいったん降りて歩いていくのをお薦めします」


(この子って…………理知的な論の中にキラっと光る幼い言動の可愛さ。これでこの子とか言ってる時に僅かに顔を赤らめると破壊力が倍増するのだが。このっ婦女子キラーめっ!)




「…………どうかしました?」


「んっ、っ、い、いや、何でもないよ~ん」


「そこまであからさまに不自然だとギャグ並みです……」


「じゃー、歩いていきましょうか。ってあれ…………ちょっと待ってね」




(またじっちゃんからメールか)




『 思ったよりもはやく1000ポイントがたまったようじゃの。


  おぬしの得意にしとった魔法薬作成能力の制限を解除する。


  個人の思考結晶に魔力を流して発現する強引な魔法なぞ


  通常は管理階級どもに即感知されてしまうのがオチだが、


  特殊なフィルターをかけて割り込むので一般的な魔術と同じに見えるはずじゃぞ。


  それとあまり目立つのは任務に差しさわりが出るじゃろうて、


  そちらの世界での身分の偽証データを用意した。


  トラックには認識阻害機能を追加し、


  おぬしが意識していない者には顔を認識しにくくなる眼鏡も送っておく。


  では、今後もしっかり頑張るんじゃぞ。


  わしの為に!     』




(おおーっ、最後の一文がちょいむかつくがタイムリーなおまけ来たわー。しかもいつのまにか1000ポイントだかで魔法薬作成まで。これで俺のアレが使えるな)




「リオにぃ、何してるのー?」




(メディちゃん! その小さな手で裾をちょいちょい引っ張るとか。ゴホッ……俺を萌え殺すつもりですか……?)




「めがね、メガネ~」




僅か2秒でいつの間にか内ポケットに入っている銀縁眼鏡を発見した。


すかさず、チャッっと顔にかける。


当然だが、薬指先で眼鏡をクイッっと上げる完璧にカコイイ動作つきだ。


中指じゃなく薬指で繊細さを出すのがポイント。




「どうだっ」


「……?」


「似合いませんね」


「ガガーーーーーーーーーーーーーーーーンッッッッ!!!」






(先生、俺はもう立ち直れません!!!)






総合取得ポイント 1101pt

使用済みポイント 95pt

使用可能ポイント 1006pt










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