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閑話 お祖母様の話

あら、リリーしかいないの?リリー毎年ありがとうね。ちゃんと知っておくべき話なのよ。リリーはもう覚えているよね。でも、聞いてね。


昔、十八代前のバイロン・ミシガンさんに、この国の王女様が降嫁したの。


すごく可愛がられていて、相手を選びすぎて結局相手がいなくなった王女よ。


それで聖女の修行をしていて婚期が遅れたことにして、この家に嫁入りしたの。


教会で聖女として奉仕活動をしていた王女様にバイロンさんが一目惚れしたことになっているけどね・・・


でも二人は仲良しだったみたい。その王女様はよく冗談で、国中探して見つけたのよって言っていたそうよ。


後は、十五代前の嫡男のクライブ・ミシガンさんが、ある平民の娘と恋に落ちてね。


駆け落ちをしてしまったの。それでクライブの妹のプリシーが婿を取ってあとを継ぐことになったんだけど、もう、これはという御子息はいなくてね。


どうしようかと思っていたら、二つ東にあった、イストレンヌ王国の十五番目の王子を勧められたのよ。


あっ今はね、イストレンヌ王国は滅びてるのよ。歴史で習うかな?っでその王子は本当に癒しの能力があったのよ。


なんでも、連絡用の隼を癒して使うからとっても便利だったとか。


あの国は隼を大事にする国だったから隼の聖人様って親しみをこめて呼ばれていたそうで、その聖人様の部分が大きく伝わってね、うちに聖人の血が入ったって言われているの。


でも、この時の隼が、隣国との紛争の時に活躍したのは本当のことよ。


この二人も仲が良くて、二人で馬の遠乗りをしていたそうよ。もちろん、馬を癒しながらね。


後は八代前の。そうそう波乱万丈のね。一応、話すわよ。イストレンヌ王国の隣りの国の公爵令嬢よね。ほんと小説に書いて売りたいわ。


幼馴染の王子に婚約破棄されて、八代前のチャールズ・ミシガンと結婚したわ。その後、この人の母国も滅んだのよ。聖女を追放したせいとか言われたみたいだけど、普通の人だったと我が家には伝わっているわね。



あぁあ、今年も最後まで聞いてくれたのは、リリーだけね。


この話を知ってるって言うのは、継承の資格の一つだって言っているのに・・・


ほんとに、あなたのお父さんが、ちゃんと言わないから・・・あの子も資格を得たのにね。あれでも当主になれたからね。



なに?質問?プリシーさんに婚約者はいなかったかって? リリーもそういうことに気が付くようになったのね。


彼は嫡男でね。婿に来るのを断られたの。


あちらの結婚? それはなんとかなってるわ。今でも家門は続いていますよ。


どこかなんてこの話に関係ないでしょ。


リリーはこの話を伝えて行くのよ。ずっとね・・・

誤字、脱字を教えていただきありがとうございます。

とても助かっております。

誤字、脱字を教えていただきありがとうございます。

とても助かっております。

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― 新着の感想 ―
前話で聖女、聖人の血は入ってないというのが正しいと言っていたけど、15代前の隼の聖人はちゃんと癒しの力があって聖人と呼ばれていたなら入ってるんじゃ? 修行をしていないと本物の聖女や聖人ではないのかな?
ほほう 条件発動型の念能力ですな!(違 口伝が資格条件のひとつというのは良い感じの設計
お祖母ちゃまと孫娘のほっこり。 こうやって大事な情報を継承していくのも貴族のお仕事の1つだったと思います。 だから、プリシーさんの婚約者情報をお祖母ちゃんの代で途絶えさせるのは良くないんじゃないかなぁ…
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