表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

1.『滞納』


 1.『滞納』




 見知らぬ部屋のベッドの上。

 おそらくあの子だろう。


 はてさて、どうしたものか。・・・頭が痛い。


 するとガチャリと部屋のドアが開く音がした──やはり彼女だ。


「おはようございます、先生。」


「・・・やあ、おはよう。」


 いつもと変わらない笑顔と挨拶だった。


「お腹、空いているでしょう?朝食を作ってみました。先生のお口に合えばいいのですが。」


「・・・今度は何も入っていないだろうね?」


 彼女はニコリと笑った。


「先生、何も心配する必要なんてないんですよ。これからは全てワタシに任せて下さい。先生はただ、ワタシに、身を委ねていればいいんです。」


 心酔しきった瞳で、彼女はニヘラと笑った。


 ・・・やれやれ。

 とうとう年貢の納め時が来たようだ。


 こんな事ならば、十年前のあの日──いや。


 まったく、滞納なんてするものじゃない。


「どうか、御手柔らかに頼むよ。」


 そう言って、私もニヘラと笑ってみせた。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ