装備しちゃうよ! スズキさん! part2
「らっしゃい!」
武骨なマスターに迎えられ奥いき張った店内を遠足のおやつを買い求めるかのように細部に渡って物色する愛姫子と美菓子。
アシガルは店内の刀剣やら鎧やらを片手でさわると溜め息をついた。
(都の鍛冶でもこの程度なのか……)
何故か落ち込んだていのアシガルに愛姫子は目を輝かせて言った。
「ねぇ? どれでもいいのっ!?」
アシガルとマスターは口を埴輪のように丸く開けるとしばらく黙っていた。
「あ、いや……。愛姫子さんて職業なんすか?」
「えっ? 勇者?」
「それはアシガルさんだよぉ」
美菓子の返しに愛姫子は指を咥えて天井を仰いだ。
「というか私はなんなんだろう……?」
どうやらそれは美菓子も同じであったらしい。
見かねたマスターが助言してくれる。
「あのなぁネェちゃん、あんた召喚された口かい? だったらその時に神官が職業言わなかったかい? 剣士○○みたいな感じでよぉ」
愛姫子と美菓子は顔を合わせると小首を傾げ、続けてアシガルを見た。
当然アシガルもそんな宣言は聞いていない。
「職業わかんないと武器とか盾とか買えないの?!」
「いやいや買うは買えるけど、装備するために買うんだろ? ネェちゃんらは……」
両手を腰に当てて困り顔をしたマスターだったが、閃いたかのように、
「あっそうか、じゃあ武器に選んでもらえばいいのさ!」
「剣とか槍が選んでくれるのぉ?」
美菓子は気付いていなかったが、悩ましげなポーズでマスターににじり寄ったことにより、その抜群のスタイルに磨きをかけていた。
ついつい胸元やら短いスカートから覗く太モモに目がいきがちだが、何よりもタレ目と透き通るような肌と、とろけるようなボイスが印象的だった。
「あ? あぁそうだ! 武器の前に立って光輝けばそれは自分が装備出来る証だ! 光が強ければ強い程、威力のある武器だからな! 試してみな! そしたら自ずと職業もわかるってもんだ。そしたらお次は防具ってわけよ!」
「なるほど! よし、探そう! あたし達の武器を!」
「うん!」
小気味良いリズムで店内を回る美少女二人は、入念に一つ一つの武器を見詰めては横にスライドしていくのであった。
(おぉ! お尻を付き出しております! たまらんす!)
エロ勇者は際どい暗部にドキドキしながら絶賛観察中であったことは言うまでもなかろうか。
つづく