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西の洞窟!

「そうか……ならばお前達の向かう先は決まった! この村をさらに南に行けば洞窟がある。勇者伝説の始まりの場所、試練の洞窟じゃ!」


「そこに行けばあたし達の新たな冒険が待っているのね!?」

テーブルをバンッと叩き、椅子をギギィと後ろへ押し出した愛姫子はワクワクしながら言った。


胸のサイズは氷雨、美菓子に譲るものの相変わらずプルンと波打った美乳にアシガルはおろか村長まで食い付いた。


「そこへ行けば何か今後の手がかりが見つかるってことですね?」

「ウ、ウム……勇者の伝聞には、はじめに試練の洞窟へ行けと記されとる」



愛姫子に続きアシガル、氷雨も立ち上がった。

美菓子はいよいよ長くなりそうな旅が始まるのだと眉を潜めたが乗りかかった船だと続いて立ち上がった。


「なんでも勇者が成長するのに必須のアイテムが隠されとるそうじゃ!」


『ならなおさら行かなきゃね!!』


「よぉし、皆さん! 行きますよぉ!」

アシガルの号令の元、愛姫子、美菓子、氷雨、アシガルの不問率行進は開始された。


「試練って行ってるくらいだから大変なのかなぁ??」

「私達の経験値を稼ぐのにも打ってつけよね」


さっそくだったが、美菓子と氷雨の会話を聞いているふりをしてまずはプリンセス氷雨のプリンとしたお尻をじっくり堪能するアシガル。


わざとお尻を強調して歩く氷雨はクスッと笑う。


途中ウォークゴブリンとジャンプゴブリンらと遭遇したが、もはや敵ではなかった。



「ここ? かな??」

「ですね。たぶん……」

「へぇ村の南にこんな洞窟があったなんて知らなかったなぁ」

「300年以上誰も足を踏み入れたことのない試練の洞窟……」


堂々と歩く愛姫子にソワソワしながら続く美菓子。

周りを注意深く見ながら進む氷雨に、まだまだ夢中のアシガル。


薄暗い洞窟内へと入ると予想以上に暗く、氷雨は準備していたタイマツに火をいれるよう愛姫子と美菓子の魔法を促した。


「便利ね! 魔法!」

「チャッカマンみたく自分で出力を調整できんのね魔法って!」


それはなかなかの上級者が出来る芸当であったが、誰にもそれはわからなかった。


「ん? なんか扉がある。どうやったら開くのこれー」

「取手もドアノブもなにもないねぇ」

「アシガル! 前に」


一生懸命見当たらないドアノブを探していた二人は誰も踏み入れたことのない=真の勇者ならではの入り方があることを失念していた。


アシガルが扉の前に立つと聖玉が光り、扉も呼応するかのように光り輝き、コゴゴォォォと音をたてて左右に開いていった。



「いよいよね! 行くわよ!!」

「愛姫ちゃん、ゆっくりね! ゆっくり進もうね?」



「もしかしたらモンスターが入り込んでいるかもしれないから注意しながら進みましょう!」


(暗がりでチラチラ見える氷雨さんのフォルムがまたなんとも!)

ワチャワチャと歩く三人の美少女らを順繰りに満悦顔で眺めるアシガル。



そして四つのタイマツの灯りはポツポツと洞窟内に消えていくのであった。


勇者の試練の場所、西の洞窟にはいったい何が待ち受けているのだろう。



つづく


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