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公認!

「んで? どっちが一番なのよ?」

「へっ?」

「へっ? じゃなくてぇ! あたしと美菓子どっちが魅力的なのよ!」



にじり寄る圧倒的にして圧迫的な無言の圧力の中、予想だにしなかった返しにアシガルは体勢を整えつつも明確にアンサーした。

「それは選べません! みんな大好きです!」

その返答に愛姫子と美菓子の攻撃魔法が炸裂した。



「あれ? 魔法いつ覚えたの?」

アシガルを助ける気はサラサラない氷雨は二人の魔法に驚いた。

「いつかなぁ? あのレベルアップした時かなぁ?」

「使えちゃったわね! 魔法! ってことはついに魔法剣が使えるってことね!? 試してみましょうか? ア・シ・ガ・ル」



(ひぇ~助けておくんなましぃ……)



そこで嫌々ながらも重い腰を上げたのは氷雨だ。

「まぁまぁ! この年頃の男の子なら多少は許してあげなきゃ! それにその煩悩が冒険の助けになるんだと思って。ねっ?」


愛姫子は怒り顔をしながらも顔を赤らめていたし、美菓子もまた首筋まで真っ赤だった。


(ウフフ。二人も()()だこと)



「まぁ鉄拳制裁がたまにいくけど減るもんじゃないし」

(そんなにあたしって魅力的なのね! エヘッ)


「そうだけど……アシガルさんを見る目が変わりました……」

(そんなに私って可愛いの!? やった! 嬉しいなぁ!)


二人は不快な表情とは裏腹に心中満更でもなかったようだ。



たまに鉄拳制裁が巻き起こる事を条件に勇者アシガルの()()は事実上認可を受けたことになる。


「よっしゃあ! これで大手を振って眺められるぅ!」


「必要最低限よっ!」

また愛姫子のビンタが炸裂した。

「あぁ……妄想が声に出てたぁ……」


倒れる寸前だったが、満足そうな笑みには多少の鉄拳制裁などなにするものぞと言わんばかりの幸福が折り混ざっているのであった。



「だけどお姫様でもある氷雨お姉様をそんな目で見るのは許せません!」

(私だけ見て欲しいの!)


「そうね。ヒサ姉にだけは許せないわ」

(あたしだけ見なさい!)


「えぇ~!?」


一難去ってまた一難か、振り上げた拳を一旦は下ろした二人であったが、プリンセス氷雨を慕うあまり、そして自分に見とれて欲しいあまり、再度その白くて小さいが迫力ある手をかざしてしまった。



「いいのよ。勇者には頑張ってもらわなきゃでしょ!」

(ウフ。私も見られるのは嫌いじゃないのよ)


氷雨はそう言うとピンクと水色のブルマのような物を取り出すと二人に手渡した。


「それにしたって生パンツをいつも見られるのは抵抗あるでしょ? これを履くといいわ! 女性の冒険者はだいたい履いているから! あっ色は勝手に似合いそうなのにしたの」


「ブルマ? かな??」

「ですかね……?」


(なんだ? ブルマって?? 生パンツが理想だけどピンクと水色ってまたそそるじゃないですかぁ! それにブルマって響きがまたなんともたまらんですなぁ!!)



「いいんじゃないすか! へっへっへ……ハーレム決定?! よぉし頑張るぞー!」


『だからセクハラは許さないって(ですよぉ!)!』


「あぁ……また声に出てた……」

パタム。

遂に制裁に堪えきれず床にくずれ落ちるのであった。



その後、勇者アシガルはセクハラと煩悩の線引きに至極苦労することとなるが、この時はまだ薔薇色の冒険と思えていたのかもしれない。



この時はまだ……



つづく



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