二の丸編5 オルドラン達を追え!
主人公アシガルの祖父にして名工ガンテツは鍛冶ガール内のキャラをそのままに使用しました。
そして八龍神の伴峰と海鏡も同様です!
シンガンの子孫であるテンガンは目に関する単語となっています。
つまり心眼と点眼ですね(^^)
アシガルパーティーと別れ、先に進んでいるはずのオルドランらを探すアッパレ一行。
彼らの行く手を阻むモンスターらは強敵ではなく、サクサクと倒してはまた前進して行った。
「おっかしぃわねぇ! ここは本丸へと続く魔元城の二の丸よ!? なのになんでこんなに敵が弱いの??」
アシガルと渋々別れたラヴチューンはその欲求不満をぶつけるかのように雑魚モンスターらをバッタバッタと倒してはそう疑問を呈した。
確かにこれまで、魔階段では魔界十鬼衆、魔技場では魔装二十四隊、そして伏魔八騎将らとそれぞれ熱戦を繰り広げて来ていた。
当然本丸に近付けば近付くほどに強敵が行く手を阻むものと思うであろうか。
それでもオモチが作り出してくれたフェアリーサーチに従い、二の丸を突き進むアッパレ達は行く手に大きな部屋があることを黙視すると、急にバルザークらの攻撃的な魔力をひしひしと感じた。
(やっぱり変よ、この二の丸! さっきまでバルザークの魔力なんて少しも感じていなかったのに……)
開け放たれたその部屋は遠くから見るよりも一層広い空間であり、オルドランらは行く手を遮るヴォルクス軍を圧倒し去った後であった。
「追い付いたか、アッパレよ」
「けどお前らの出番はないぜ! 俺らがこの二の丸を守護するなんちゃらかんちゃらをぶっ倒したとこだかんなぁ!」
アッパレらの合流にオルドランは笑みを浮かべて歓迎し、バレンコフは相当暴れ回ったのか、程よい汗をかいていた。
「しかし骨のない者達であったな……」
「確かに。魔界十鬼衆のほうが余程手強かったが……」
「何やら罠の予感がしますね。特にあの五明あたりがまた策略を巡らせているような……」
バルザークと雲月、そして長嶺はそう言ってそれぞれ剣を納めると、ここで二の丸が終わりである証、本丸へと続く豪壮な階段を指した。
「どうやら二の丸はここで終わりのようだ。感じるであろう? この先に巨大な魔力を。この殺気だった魔力こそ魔竜王ヴォルクスのものに相違ない」
一度対面しているオルドランはそう確信すると一団を指揮し、その階段を登り始めるのであった。
(早く来てよぉアシガル……)
(僕は愛姫子が来るまで待ちたいのですが……)
(妹と前戯の安否が気掛かりであるのだが……)
待ち人の到来を待たずして進もうとする勇猛なオルドランに、そんな心情など言えぬまま、ラヴチューンと長嶺、そして雲月は二の丸を後にし、ついに本丸に続く階段に足を踏み入れるのであった。
その頃アシガルらは、オモチが作り出した第二のフェアリーサーチにて遅れを取り戻すように猛ダッシュで二の丸を踏破する勢いであった。
しかし例の猫型ロボットのニッタさんが急に立ち止まり、通信を開始した。
アシガルらは外で何事か異変が起きたのかとニッタさんの瞳から壁に映し出されたモニターに注視していく。
(せっかく最後尾で三人を堪能してたってのに! 大した用事じゃなかったら唯じゃおかないよ! ビジョンのじっちゃん!!)
と、心不満と心脅しをするアシガルなのであった。
お前心中だけは強気だよな。
つづく
本日二話目の更新です!
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