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二の丸編3 秘密の部屋発見!

「ちょっとぉ! なに立ち止まってんのよぉ」


雑魚とはいえ久しぶりに身体を動かして欲求不満を解消していた愛姫子は、少し汗ばんでいたが溌剌(はつらつ)としていた。

健康的な肢体からは瑞々しいほどの弾力さが伺え、極端に短いスカートから伸びる太ももが男心をくすぐる、何とも丁度良い太さで目の前にあった。


そして、また個性豊かな魅力を秘めた美少女らは、立ち止まったアシガルとオモチに駆け寄り、戦闘で火照りきった体温までがアシガルに伝わるようであった。



(ムムム……ロキスさんの雑妙なスリットから伸びる脚もまた! それに前戯ちゃんの二の腕ってすべすべなんだよなぁ。ラヴチューンの悩ましい瞳もなんだか胸を熱くすんだわぁ)



持ち前のエロ考察でとろけそうなだらしない顔で美少女集団をなめ回すように観察したアシガルは、眉を吊り上げて腕を組む美菓子と不機嫌にアシガルを見下ろす氷雨にゴクリと生唾(なまつば)を飲み込んだ。



(美菓子ちゃん、その巨乳で腕組みとか絶対確信犯でしょー! それに氷雨さんの女王様のような視線とボディ! あぁもうどうにでもしてくれぃ)



と、以上のことを数秒の内にこなしたわけであるが、オモチとアシガルは目の前の壁の向こう側に何かあるのだと主張した。

だが立ち止まってばかりもいられなかった。

先に進んでいるオルドラン達も心配であった。



「アッパレ! パーティー以外を引き連れてオルドランさん達を追ってくれないか! 俺達もこの壁を調べたらすぐに追い付く!」


その言葉に異論を唱える者が二名。

愛姫子とラヴチューンであった。



「ちょっとぉ! せっかくイイ感じで温まってきたってのに!」

「どうしてまたあたしだけ離れなくちゃなんないのよ!」



愛姫子はもっと戦いたいのだと主張し、ラヴチューンは密かな想い人であるアシガルと行動を共にしたいのだと主張した。

そしてラヴチューンの主張に難癖を付ける愛姫子を見て口に手を当てて面白がる美菓子と目を閉じて成り行きを見守る氷雨。



「ちょっと待ちなさいよ! 離れるのは当たり前でしょうが!」

「なんでよ! あんたこそたまにはアシガルから離れなさいよ! いっつも引っ付いてて目障りよ!」



ラストダンジョンとは思えぬほどに火花を散らす乙女二人をなだめるのはアッパレとインラバであった。


「こらこら仲間内で揉めてもしかたなかろう! ピューロもついに息を引き取った。俺はこいつの仇をとりたいのだ、急ぐぞ! ラヴチューン」

「そうよぉ! 愛姫子も駄々こねてないでアシガルがストップと言ったらいうことを聞きなさい!」



少し年齢が上の二人に注意され、愛姫子は大人しく剣を納め、ラヴチューンはピューロの(くだり)と仲間であるオルドラン達を追うことに専念することとした。



アッパレはアシガルパーティーをその場に残し、フェアリーサーチの導きにより先を進んで行った。



「やっと行ってくれたか、この壁の向こうから何かを感じるんだよなぁ」


と、アシガルが壁に手を当てた瞬間に、奥へと通じる道が出現した。


「なるほど、壁に手を当てないと通路が出ない仕掛けになっていたわけね?」

「しかもこの奥に何か感じるんだよね??」

「サクッと行ってみようじゃないの」



特攻隊長の愛姫子を先頭に小部屋へと進む一行。

室内は閑散としていて、中央付近に透明なカプセルが設置してあるばかりであった。



「なんだぁ? 何もないじゃないか」

「待って! その透明な箱の中に人が入ってるわ!」


それぞれは抜き足でその箱へと近付くと中を覗いた。

そこには全裸の美少女が横たわり、安らかな眠りについているように見受けた。


咄嗟に愛姫子はアシガルの顔を隠し、慌てて暴れるのを美菓子が押さえ付けた。



「な、なんだよぉ? 何も見えないじゃないっすかぁ」

「黙りなさい! ヒサ姉! オモチ! その女を調べてみてー!」

「女性の裸を無闇に男子に見せるわけにはいかないよぉ! アシガルさんちょっと大人しくしててぇ……」



(ムムム!? 裸だと!? ムムム!? 美菓子ちゃん、もしかして俺に抱き付いてる!? いやこの感触は間違いない! それに愛姫子ちゃんの長い髪からイイにおいがするぅ)


アシガルは裸体の女も気になったが、愛姫子と美菓子の密着に気を取られ、しばらくは身動き一つせずにその包容を堪能した。


(くんくん。あれ!? 愛姫子ちゃんもしかしてめちゃくちゃ顔を近付けてない!? それに美菓子! マシュマロまた大きくなった!?)



二の丸だぞ。敵陣の真っ只中だぞ。アシガルよ。



つづく

本日二話目となります、萬しくお願い致します(*`・ω・)ゞ

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