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俺が遊華たちに黙って外出した件について

今回は遊が1人で外出する話です!遊だってたまには1人でどこかに行きたくなるんです・・・

そんなお話・・・

 はい、みなさんこんにちは藤堂遊です。遊華たちの号泣&仕事場強制連行から1日が経ちました。今日は遊華たちは揃ってオフです。ちなみに俺は未来に飛ばされてからあまり外には出ていません……外に出たら高確率で遊華たちが付いて来ます。という事で……俺は1人で外出しようと思います


「遊華たちオフだし……1人で外出をしよう!」


 いきなり何言ってんだコイツと思ったそこのあなた!正しい反応です。ですが、そもそもは俺が外出しようとすると必ず遊華たちの誰か1人が付いて来ます。って事で俺は1人で外出します


「遊華たちに気付かれないようにしなきゃな……」


 俺は現在の寝床である親父のパソコン部屋から出て玄関に向かう


「その前にリビングに行って遊華たちの様子を確認するとしよう」


 俺は遊華たちの様子を確認するためにリビングに向かった


「遊華たちはテレビに夢中か……つまり、俺が出て行っても気付れる心配はない」


 遊華たちはテレビに夢中であり、リビングの外にいる俺に気付く気配は全くない……今がチャンス!


「さて、出かけるか」


 俺は遊華たちに気付かれないように外へ出た


「ふう、久々に1人で外に出たな……」


 俺は家の前だというのになぜか口では説明できない解放感に満たされた


「本当は大声で叫びたいところだが、ここで叫ぶと遊華たちに気付かれるからな。やめとくか」


 俺は叫びたい衝動を抑えつつ駅前に向かうことにした。


「よし、駅前についたな。とりあえず、ゲーセン行くか」


 駅前に着いた俺は未来に飛ばされてからずっと行ってないゲーセンに行くことにした。


「何か新台入ってるといいが……まぁ、さすがに10年経てば新台の1つや2つはあるだろ」


 俺は10年後の新台に期待しつつゲーセンに向かう


「よし、着いたな。今日は俺1人で遊華たちはいないし……遊び倒すか」


 俺はあまり外出できなかったストレスと外出できても遊華たちの誰かが必ず付いてくるストレスを発散させるべく、リズムゲームを1プレイすることにした。


「1回100円で3曲ってところは10年経っても変わらないのか……」


 俺は財布から100円を取り出し、機械に入れた。


「このゲームをやるのも久々だな……まぁ、機体や収録曲は10年の間に変化しているから実質初めてやるようなもんか」


 俺は一通り遊んだ後のことを考えていなかった。


「これからどうするかな……飯でも食うか……いやあんま金使いたくはないし……」


 俺はどこかの店に入るにしてもなるべく安く済ませようと考え、値段の安い店に入る事にした


「ここは無難にラーメンにしておくか」


 俺はファミレスは高くつくと考え、ラーメン屋に入る事にしゲーセンを出てラーメン屋を探して歩き出した


「「「…………」」」


 そう、俺はこの時まだ気づかなかった…………遊華たちが俺の後を付けてきていることに


「さてと、手ごろな値段のラーメン屋はっと」


 俺はラーメン屋を探すために周囲を見渡した。


「ん?何だ?」


 俺は誰かに肩をポンポンと叩かれた


「お兄ちゃん」

「遊ちゃん」

「遊」

「…………」


 何で遊華たちがここにいるんだ?


「何で遊華たちがここにいる?」

「それはね遊ちゃん」

「後を」

「付けてきたからだよ。お兄ちゃん」


 俺は正直開いた口がふさがらなかった


「俺は遊華たちに気付かれないように家を出てきたはずなんだが?」

「お兄ちゃんの行動パターンくらいわかるよ」

「そうだよ~」

「うん、わかる」


 何で!?どうして!?俺ってそんなにわかりやすいの!?


「何でわかるの?」

「だって妹だもん」

「私はお姉ちゃんだし」

「うん、私もお姉ちゃんだからわかる」


 俺の行動パターンがわかる基準がおかしい。っていうか、姉とか妹とか関係ねーじゃん


「とりあえず、お兄ちゃん」

「何だ?遊華」

「家に帰ろう?」

「え?いや、俺はもう少し遊ぶつもりで……」

「遊?」

「遊ちゃん?」

「お兄ちゃん?」


 遊華たちは顔は笑っているのに目が笑っていなかった


「はい、帰ります」


 こうして俺のたった数時間だけの1人遊びは幕を閉じた。そして、俺は引きずられるように家へと連行された


 家へ連行された俺は今……


「さてお兄ちゃん」

「何か」

「私たちに言う事はないかな~」


 遊華たちに囲まれて正座させられています。


「ゲーセン楽しかった」

「「「お仕置き決定」」」

「ま、待て!俺が悪かった!勝手に出かけたことは謝る!」

「「「もう遅いよ……」」」


 こうして俺は勝手に外出した罰を受けることになった。今度からは一声掛けてから外出する事にしよう。そう心に誓った


「ひ、酷い目に遭った……」


 遊華たちのお仕置きから解放された俺はリビングのソファーで休憩をとっていた。


「お兄ちゃん」

「何だ遊華?まだお仕置きか?それなら後に……」

「違う!!」


 俺はまだお仕置きしたりないのかと思い遊華に聞いたが、遊華に怒鳴られてしまった


「な、何だよ……急に怒鳴ったりして」

「お兄ちゃんが黙って外出した事を知って私がどれだけ不安になったかわかる?」

「いや、不安って……別に遠くに行くわけじゃあるまいし……」

「お兄ちゃんは10年前もそうやって家を出て行っていなくなったんだよ?」

「俺としては普通に遊びに行くつもりだったんだが……」

「でも、私は今日すごく不安だった……」


 遊華は徐々に目に涙を溜めていた


「な、泣くことないだろ?今度からは一声掛けてから遊びに行くから。な?」

「誰のせいだと思っているの!!お兄ちゃんは自覚が足りなすぎ!!どうしてわからないの!?自分が行方不明になってたって事が!!」


 遊華はとうとう本気で泣き出してしまった。俺としてはたまには1人で出かけたかっただけのつもりでの行動かもしれなかったが、遊華にとっては俺がそのままいなくなってしまうかもしれないっていう不安だらけの行動だったのかもしれない


「…………ごめんな、遊華」

「謝るなら最初からしないで……1人で外へ出たい気持ちはわかるけど、それでも一声掛けてから外出して……」

「わかった、今度からはそうするよ」


 俺は確かに少し1人の時間が欲しかったが、遊華を泣かせてまで欲しかったわけじゃない。


「頭撫でてくれたら許す」

「わかった」


 俺は大人しく遊華の頭を撫でる事にした。


「あ、そうそう、お兄ちゃん」

「ん?何だ?」

「今日は私たちと一緒にお風呂入ろうね」

「え?」


 遊華さん?何言ってんですか?


「何?文句あるの?」

「ありません」


 俺はこの場で遊華に逆らったらいけないとこの日学習した


「せめて水着を着ていいか?」


 俺はせめてもの抵抗として水着の着用の許可を求めた


「本当はダメって言いたいけど、お兄ちゃんと一緒にお風呂に入れるならいい」


 遊華は若干不機嫌そうだが、許可してくれた。


「ありがとな。俺はこんな妹を持てて幸せだよ」


 何かクサい台詞っぽいが、これは紛れもない俺の本心だ


「ふえっ!?」


 泣いていた遊華だが、今度は顔を赤くした。泣いたり顔を赤くしたりと忙しい奴だな……


「あ、外出で思い出したが、俺の戸籍ってどうなってんだ……」


 俺はこの時初めて戸籍の事についてを思い出した。戸籍というか、身分を証明できる物がないと携帯を契約する時に困る……


「お兄ちゃん?今日は戸籍の事よりも私……いや、私たちの事だけを考えて」


 Oh、今日俺は遊華たちの事以外を考えるのはダメらしい……


「わかったよ。今日の事は完璧に俺に非がある。だから、今日は遊華たちを優先させるよ」


 今日は遊華たちを優先させるとは言ったものの……いつも遊華たちを優先させてるような気がする……あ、単に遊華たちに引っ張り回されてるだけだな


 俺が1人で黙って外出すると遊華たちが不安になり、帰宅した俺はお仕置きされる事が今日わかった。俺にとっては大きな一歩って事で

遊華の過保護っぷりがどんどん増す気がする・・・気のせいか・・・

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!

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