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俺の買い物と香月と寝る事が決定事項な件について

な、なんとか今日中に投稿できてよかった・・・

今回は語り部を遊に戻しています。

そして、二人きりのデートじゃないのが残念です・・・

安心してください。遊華たちと二人でデートするところも話が進むとあります

 いきなりで悪いが、俺こと藤堂遊は現在待ちぼうけを食らっている。理由は簡単だ。香月、美月、遊華の3人の女性と出かける事になり、その準備の為に俺は家の外で待たされる事になったのだ。俺には理解できん……買い物に行くだけなのに3人とも準備に時間かけすぎだろ


「遅い……何分待たされるんだ?先に行っちまうぞ」


 とは言ったものの現在の俺の所持金は5000円であり、衣類、日用品を一式買い揃えるとなると足りるかどうかわからない。仮に足りたとしても電車賃が余るかどうかわからない。よって女性陣を待っているしかない。


「たかが買い物だろうが……何をそんなに準備することがあるんだ?女ってのは不思議だ」


 あれからどれくらい待たされただろう…………遅すぎる……


「遊、待たせてすまない。準備に時間がかかってしまった」

「全く、遅い……ぞ」


 俺は溜りに溜まった文句を言おうと思ったが、3人の姿を見てその文句が出てこなかった。


「ど、どうかな?遊ちゃん」

「…………」

「か、感想ほしいなぁ……なんて」

「…………」

「遊!私たちがせっかくオシャレしたんだ感想くらい言ってもいいと思うんだが?」

「……見とれてたんだよ!感想なんかすぐに言えるわけないだろ!」


 3人に言うとまた調子に乗ったり、誰が1番よかった?とか聞かれそうだから、見とれていたことにするけど、香月さんはジーパンにジャケットと恰好は男っぽいが、俺としては香月さんによく似合っている。美月さんはワンピースにカーディガンという正に天然女子という言葉が似合う恰好をしているが、美月さんのキャラを知っている俺としては言うこと無しの満点だ。遊華はパンツにシャツというカジュアルな格好だ。うん遊華らしいさが出ている。


「「「…………」」」

「どうした?急に黙ったりして」

「「「な、何でもない!」」」

「そ、そうか」


 3人とも顔が真っ赤だが、ひょっとして怒った?


「…………」

「えへへ~」

「お兄ちゃんったらもう……」


 今度は3人ともニヤニヤしだしたんだが……


「3人とも妄想の世界から戻ってきてほしいんだが……」


 俺は3人が妄想の世界から帰ってくるまで再び待ちぼうけを食らう羽目になった。正直勘弁してほしい……


 あれから30分後


「はっ……!いかんいかん、うっかり遊に言われた事が嬉しすぎて自分の世界に入り込んでしまった。」

「ううっ、私も……」

「私もだよ~」

「おかえり、妄想の世界は楽しかった?」


 俺は皮肉を交えながら3人に尋ねた


「「「それは聞かないで!」」」


 3人とも俺でどんな妄想をしたんだ?


「そんな事より早く買い物に行こう!」

「うん!」

「そうだね~」


 3人は強引に話を切り替えた。俺はこれ以上聞いたらマズイ気がしたから気にはなるが、あえて聞かないようにした。まぁ、俺なりの気遣いってやつだ。


「で、移動は電車か?それとも、バスか?」

「何を言っている?車に決まっているだろ?」

「え?」


 俺はてっきり移動は電車かバスだと思っていたから車っていう答えが意外だった。


「何だ?そんなに意外か?」

「そうだな、意外だな」


 この3人の事だから電車かバスで移動してその道中で『デート擬き』をするものだと思っていた。ひょっとしてこの3人は意外と考えているのかもしれない。


「お兄ちゃん」

「ん?何だ?」

「お兄ちゃんがいなくなった日にお兄ちゃんは何で移動しようとした?」

「電車だな。今もそうだが、俺は車の免許は持っていない。それに、バスだと時間が掛かるしな」

「私たちは電車で移動するとまたお兄ちゃんがいなくなってしまうんじゃないか?って思って電車で移動する事は避けて車を使おうって話をしたんだよ」


 いつの間にそんな話をしてたんだ?まぁ、俺が父さんと書斎で話をしている間だと思うが……


「とにかく、私たちは車で買い物に行くことにしたんだよ~」

「そ、そうか……で?誰が運転するんだ?」


 俺が一番気になっているところは誰が運転するかだ。俺のいた時代では遊華は免許を持っていなかったし、香月さんと美月さんとは知り合ってすらいなかった。結論から言うと、運転の技術が未知数であり、俺の命に関わる可能性がある


「私が運転する。安心しろ」


 香月さんは車のキーを見せながら言ってきた。俺の命に関わらなきゃ誰が運転してもいいんだがな


「お願いね。香月お義姉ちゃん」

「よろしく~」

「任された。遊、安心しろ。私は遊の命を脅かすような運転はしない」

「ああ、よろしく頼む」


 こうして俺たちは車でショッピングモールに向かうことにした。車に乗る時に俺が助手席に乗るか後部座席に乗るかで一悶着あったのだが、それはまたの機会にしたい。買い物する前から疲れたくないしな


「さて、着いたぞ。最初は何から買うんだ?」

「とりあえず、普段着と寝間着から買いたい」


 俺は多分一番時間が掛かるであろう衣類から買うことにした。っていうか、揉める!絶対に揉める!主に服の好みで!


「遊は黒色が1番似合うんだ!」

「青色です!」

「白だよ!」


 ほら揉めた……特に服の色で……


「あ、あの……他の客の迷惑だから大人しくしてくれると嬉しいなぁ……なんて……」


 俺はギャアギャア騒いでる3人にできるだけ優しく注意してみた。


「だから、黒だ!」

「青です!」

「白だよ!」


 うん、俺の話を聞いてないね……わかっていた。


「あの~3人とも?」

「「「何!?」」」

「いや、周り見てみ」


 3人は周りを確認すると自分たちが注目されていることにようやく気が付いたらしい。顔が真っ赤だ


「はぁ、どうせ金は遊華たちが払うんだろ?」

「「「うん……」」」

「家には俺の服はほとんどないんだ。全部買っても問題ないだろ?」

「遊……」

「遊ちゃん……」

「お兄ちゃん……」


 俺の言葉に遊華たちは納得したようだ。はぁ、最初に俺の服がほとんどない事に気が付いてほしかったな。


 衣類を買った後は特に揉めることなく買い物は進んだ。買い物イベントで揉めるって言ったら洋服関係が1番揉める要素あるし……それと、後は携帯の契約は絶対に揉めると俺の直感が言っている。


「とりあえず、一通り必要なものは買ったな。後は帰るだけか?」

「お兄ちゃん、携帯はどうするの?」


 遊華は俺が今1番触れてほしくない話題に触れてきた。


「あー、父さんと相談して買う。現在俺の戸籍はないんだし、身分を証明できるものが何もない以上は携帯の契約はできないしな」


 俺は誤魔化しではなく、遊華に事実を伝えた。


「そう……そうだよね……はぁ」


 遊華は少し残念そうだった。俺が嫌がっているとかではなく、身分を証明できるものがない以上仕方ないって理解してるからこそ余計に残念だったらしい。


「遊華、そんなに残念そうにするな。携帯なんていつでも契約できるんだから」

「うん……」


 香月さんと美月さんは黙ったままだが、どうしたんだ?


「2人とも黙ってどうした?」

「いや、何でもない」

「うん……」


 香月さんと美月さんに元気がないようだが……本当にどうしたんだ?


「必要な物は買ったし、何より荷物を持ったままだと窮屈だ。値札を外さなきゃいけいないからな。今日は帰るとしよう」

「そうだね。帰ろうか。私たちの家に」

「うん、帰ろうか。遊ちゃん」

「ああ、そうだな」


 俺たちは家に帰ることにした。帰りの道中俺たちは無言だった。いや、違うか……しゃべる事ができなかった。俺が戸籍の話をしたからか?それを気にしているのか?


 家に着いてからは荷物を下し、リビングまで運ぶという作業をした。だが、ここでも無言だった。


「ふう~、ようやく終わったな……」

「そうだな……」

「そうだね……」

「だね~」


 俺はここでまたシリアスになるのか?なんて思っていた。というか、明らかにそんな空気だし


「さて……」

「「…………」」


 香月さんが口を開いたが、美月と遊華は無言だった。俺は固唾を飲み込んだがな


「父さんのではない遊の初パジャマでの添い寝は私が頂いた!」


 は?いきなりどうした?


「「きいぃぃぃ!悔しいぃぃぃ!」」

「ふははは!いや~悪いなぁ~だが、これも運命ってやつだ。諦めろ」


 さっきまで無言だったのに今度はテンション高いな。


「遊華に1番を譲ったのはこれが目的だったのか……」

「その通り!」

「さっきまで無言だったのは?」

「私は勝利の余韻に浸っていたが、美月と遊華は敗北を噛み締めていたんだろう」


 俺の心配を返せ。ついでにその絶望しきった顔とドヤ顔やめろ。何かウザい。


「さぁ、遊よ。今夜は私と一緒に寝ような!」


 俺が見た香月さんの顔は最高にいい笑顔だった。




次は香月と一緒に寝ます!自分の中では最初に一緒に寝ないとなぁと思っております!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

次回もよろしくおねがいします!

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