表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Led by cards  作者: みやぎ
17/131

16

「よし、次のトランプ!!」

「まーくん、ほらほら!!」






お弁当を食べ終わって、真鍋先輩と木戸先輩が先に行っちゃって、じゃあ僕たちも戻ろうって、教室に戻って来た途端これだよ。






絶対僕より面白がってるよね?そうだよね?






とか思いつつ、お弁当タイムも終わったし、ひいちゃおうかなと思ってたのも本当。






ラッキートランプを出して、シャッフルシャッフル。






ねぇ、今までずっと真鍋先輩が関わってるよ?



次もそうなの?



もしそうなら………それは、何故?






えいっって気合いを入れて、1枚ひく。






クローバーの2…ラッキーナンバーは2






2、2?






何だろう。






「とりあえず数字があったら2を選べばいいんじゃない?」






透の言葉にそうだねって言いながら、僕たちは次の授業のため、教室を移動した。











5時間目が終わって、教室に戻る。






「6時間目は自習だってーー」






開始のチャイムと同時の言葉に、教室が歓喜の声に溢れた。






「あれ?」

「どうした?」

「ペンケースがない」

「音楽室に置いて来たんじゃない?」

「おかしいなぁ、持ってきたはずなのに………」






机の中や鞄の中を探してみる。



ロッカーの中にも入ってない。



ってことはやっぱり音楽室かな。






「どうせ自習だし、のんびり取りに行ってくるね」

「おお」

「いってらっしゃーい」






2人に見送られて、僕は静かになった廊下を音楽室に向かって歩いた。











誰も居ない音楽室の机の中に僕のペンケースが入っていた。






おかしいなぁ、机の中に入れた覚えなんてないのに。



まあ、見つかったからいいか。






ペンケースを持って、また教室へと向かう。



地味~に足に効いてくる。






痛い。休みたい。






廊下で立ち止まり、グラウンドを見る。



赤い……てかエンジのジャージ姿の人たちが走っている。



3年生の体育の授業だ。






真鍋先輩、居ないかな。






つい、そんなことを考えちゃう自分に笑っちゃう。






これじゃあまるで真鍋先輩に恋してるみたいじゃん。






恋……………?恋!?






いやいやちょっとちょっと、待って。






自分で考えて自分でびっくりする。






心臓がばくばくしてる。意味もなくきょろきょろしちゃう。






ダメだ、教室に戻ろう。



深く考えると、いけない気がする。






足はじくじく痛いけれど。



我慢して、僕は教室に向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ