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Led by cards  作者: みやぎ
119/131

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「何、お前ら。どうしちゃったの?」






いつものように僕の部屋に来た透が、僕と友弥を見て言った。






どうしちゃったのって言われても。言われても、さ。






僕はベッドの上で、友弥はクッションを枕にして、ゴロゴロして、ぼんやりしていた。






だって、だって、だって、だよ。だってなんだよ。






真鍋先輩が3日までおじいちゃんの家で、4日の部活行く時まで会えないから。



いっぱいキスさせろって言われて、いっぱいキスしてって言って。



キス、した。






優しい、触れるだけのから、頭がぼーっとしちゃうような、びっくりしちゃうようなの、まで。



耳や首筋も、たくさん。






今日はずっとそんなこと、してた。






ただ、今日は。今日は。



服をちょっと捲られて、お腹の辺りにまで、キスされて。






背中にキスされた時と同じ。くすぐったいような、それだけじゃないような。



真鍋先輩の唇が触れるたびに、身体も顔も、熱くなった。






「何かあったの?」

「何でもないよ」

「何も」

「二人して顔赤いけど」

「赤くないよっ」

「赤くないわっ」






友弥と同時に言って、同時に起き上がって、友弥と顔を見合わせて、友弥の顔が赤くて。






「友弥、赤いよ?」

「まーくん赤いよ」

「だから言ってんじゃん」






いや、だから。言えないでしょ?さすがに、こんなこと。






「ついに二人ともヤっちゃったの?」

「え?」

「ちがっ…………」






一瞬何のことか分からなかったけど、ニヤニヤする透に友弥が更に真っ赤になって、それを見て分かって、つられて僕まで更に赤くなった。



こ、これじゃあヤっちゃったって思われちゃう!!






「ヤってない!!ヤってないよ!!」

「まーはまだっぽいな。でも友弥はビンゴだろ」

「ええええええっ!?」

「やめろや!!」

「ほら」

「ほらって何だよ!?」

「キャラ変わってる」

「変わってねぇよ!!」

「諦めろ。バレバレだ」

「ばっ…………」






友弥が左手で顔を覆って項垂れて、ぼふってクッションに沈んだ。






え?ちょっと、待って。



って、ことは。てことは!?






「と、友弥…………?」

「ヤっちゃったな」

「ホントに………?」

「うるさいよ、もう………」






友弥の、クッションに突っ伏したくぐもった声。






否定、しないし。






友弥………友弥が。大人になっちゃった………。






「まー」

「な、なに?」






呆然とする僕に、透がニヤニヤしてる。



もう、透の顔ニヤけすぎ!!






「どうヤるのか、友弥に聞いといた方がいいぞ」

「なっ、なっ、なっ………」

「透くん!!」

「まーももうすぐだろ?」

「ええええええっ!?も、もうすぐ!?」






いや、ちょっと、ちょっと、待って!!



ちょっと待って!?



そりゃ何か色々触られたりしてるけど!!



何か色々…………色々だけど!!



でもっ、でもーーーー!!






「………まだまだ先、か」

「まーくんだからね」

「真鍋先輩は大変そうだなぁ」

「だね」

「え!?何!?どういうこと!?」






あわあわしてる僕を、2人が笑った。

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