プロローグ
朝起きて2時間ちょっとで試し書きしたやつです。
まじでただの試し書きです。スミマセン。
「うわああああ!」
重く悲しい泣き声が暗く閉ざされた洞窟へ響き渡った。その洞窟に居たのは、二人の若い女性だけだった。一人は座り込み、泣きじゃくり、もう一人は腹に大きな穴を空けられており、仰向けになり泣きじゃくる女性の膝に頭を置いている。
「はあ・・・はあ・・・。カノン・・・。あなた、は・・・あなたの・・・なすべき事を・・・するのよ・・・」
弱々しいその声はそれ以上を語ることはなかった。
≪ミスティア界≫
そこは、魔法と自然に囲まれた世界。
また、地域によってまったく異なった環境で、多種多様な種族が生息している。
そして、種族は村を作り、集落を作り、それぞれ独自の発展をしていった。
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「カノン様・・・!申し訳ありま・・・!」
目に涙を浮かべる、人ともトカゲとも言えないその異形の者は謝罪の言葉を述べ終える前に首が消えてしまった。
「まったく・・・。どいつもこいつも使えないねぇ・・・。」
ハンカチで血にまみれた手を拭き、不満そうな顔でぼやく。
(カノン・・・!)
その場で立って見ている少年は、自分と親しかった部下のトカゲ男をなんの躊躇いもなく殺してしまう女に、少し小柄な体を小刻みに震わせ、碧く、鋭い目を密かに怒りと共に向ける。
「スザク!次はあんたが行きな!大事な資源をみすみす逃す訳にはいかない!失敗したらどうなるか分かってんだろうね!?」
カノンと呼ばれていた女は強い口調で碧い目の少年に言った。
「・・・はっ。お任せ下さい。」
燃えたぎる怒りの感情を抑え、あくまで従順に答えると、遠征のための準備があるから。と、カノンの元を後にした。
「カノン・・・。くそっ・・・。」
怒りから一転、悔しそうに声を漏らし、自分の非力さを痛感する。
「スザク・・・。」
「お前かクラン・・・。なんだ。」
不安そうな声色で名前を呼ぶ彼女はどことなくカノンに似ていて、スザクにはたまらなくもどかしく、ついそっけない態度を取ってしまう。
「あの・・・。その・・・。後で、リーザさんのお墓、建てる・・・から・・・スザクの任務が終わったらお墓参り、してあげてほしいなって・・・。」
スザクはその言葉を聞くと思わず彼女を押し倒した。
「その・・・!偽物の優しさが!ムカつくんだよ!供養するんだったらリーザは救えたはずだ!本当にリーザを思うんなら命を張ってでもカノンから守るべきだった!違うか!?ああ!?」
自らが出来なかった罪悪感が思わず口に出てしまい、クランに責任を押し付ける形になってしまった。
怒号が止むと数秒後にクランは、カノンに似て整った顔を崩し、涙を流した。
「ごめん、なさい・・・!」
嗚咽に混じりながら発せられた謝罪の言葉はスザクの怒りで飛んでいった理性を引き戻した。
「・・・。すまない。」
スザクにはそれしか言葉が見たらなかった。