教会
教会に着き祈りを捧げた。
属性検査をするため父さんがシスターに声をかける。
「すいません。この子達の属性検査をしたいのですが」
「はい。属性検査ですね。では、奥の部屋にどうぞ」
奥の部屋に通されるとスイカ位の水晶がででんと中央に置いてある。
「では、どちらのお子様からやられますか?」
スール君と顔を見合わせる。2人の目にはお前先行けよと書いてある。どちらも折れる気配が無かったため父さんの
「クレス、先にやりなさい」
との一声で決まった。
「何も怖いことないですよ~。ただ水晶に触れるだけです。
では触ってくださいね~」とシスターの慈愛に満ちた顔をみて癒されながら水晶に触れた。
水晶は一瞬振動した後、赤、緑、青、茶と色が変化していった。
「おぉ~。凄いですね。フォースですか。かなり珍しいですよ。おめでとうございます。」
シスターの言葉に俺は喜ぶがちょっと光と闇の適正が無かったことにがっかりする。
次にスール君が水晶に触れる。
同じく振動した後、青に変化する。
「シングルですが魔法適正があるだけ素晴らしいですよ。おめでとうございます。」
スール君もアニマさんも安心したのかほっと息をついた。
「しかしクレス君は凄いですな。近衛騎士団にも入団出来るのでは?」
「はははっ。まだ早いですよ。まぁ私もそうなってくれれば嬉しい限りですがね。」
父さんとアニマさんの話を聞きながらスール君を見るとかなり悔しそうな顔してらっしゃる…
(う~ん。たぶん転生した恩恵だと思うけどインチキだもんな~。ごめんね。)とは思いながらも嬉しさを隠せなかった。
「クレス。お前は今日からライバルだ。どっちが先に世界最強になるか 勝負だ。」
(おぉい。世界最強とはでかく出たな。まぁこんだけ有利な恩恵貰ってるんだから狙ってみるのもありか。)
「分かった。こっちも負けないからなスール。」
父親たちは2人の宣言を微笑ましそうに眺め、帰路にたつのであった。