それからの悲劇(中)
視点が変わります。彼の心の中はどうしても書きたかったので…。
どごおおおおん。ぱりりんっ。
すぐ近くで音がした。
「やばいな……。俺らがこの家にいることがわかってるみたいだ」
「じゃあ、ブレイカーは……」
すぐそこまで来ている、という言葉も、恐怖で出てなかった。
「とりあえず、外に逃げよう」
コウヤの提案に、僕は頷くことしかできなかった。
部屋の窓から外へ出る。そして、南側の路地へ進もうとした瞬間――――
ずどおおおおおおん!
僕らの前を、大きな瓦礫が立ちふさがる。
「どうしてっ……!?」
振り返ると、ブレイカーがこちらに右手を向けていた。
もう、逃げ道はない。
「……っ、……っ」
ミゾレちゃんの苦しそうな呼吸がかすかに聞こえる。
どうしよう。このままだと、ミゾレちゃんが……。
――――――僕は、いつもそうだ。
僕は、みんなを笑顔にするための道化師だから。
僕は、勇気がない。
でも、僕は……。
僕は、何もしないで終わるのは絶対に嫌だ!!
「コウヤ。僕がブレイカーを止められないか、試してみるよ」
「はあ!? お前も知ってるだろ? ブレイカーの言葉は誰にも聞こえねぇんだよ」
「一か八かの賭けだ。届けば生きる、届かなければみんな、死ぬ」
「だけど……!」
こつん、こつん、と足音を立てながらブレイカーは近づいてくる。
僕は、大きく息を吸った。
次回は視点戻ります。




