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異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手しちゃうから!  作者: 明衣令央
第三章:冒険者デビュー

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第126話・新たな依頼


 ローレンスさんからの新たな依頼は、一週間でできるだけ多くの聖水を用意する事だった。


 作った聖水は、すべて商人ギルドで買い取ってくれるらしい。




「今サーチートくんが持っているキヨラ草は、そのままオリエさんが作る聖水の材料にしてください。キヨラ草は貴重なものですが、ビジードの僧侶や神官に渡して中級の聖水にされるよりも、オリエさんの作る特級の聖水の材料になった方がいいです」




 毎回特級の聖水ができるとは限らないけれど、多分、中級にはならない思う。


 わかりましたと頷くと、ローレンスさんはユリウスとサーチートへと目を向けた。




「ユリウスさん、サーチートくん、あなたたちにはキヨラ草の収集をお願いしたいです。キヨラ草が見つかりにくいものだという事はわかっていますが、サーチートくんは見つけるのが得意のようですから」




「うん、わかった、任せてよ!」




「了解した」




 キヨラ草を探すのはサーチート、ユリウスはその護衛という事なんだろうな。


 ゴブリンが居ないと思われる森でも、サーチートだけじゃ危険だろうからね。




「オリエさん、聖水を作るための部屋を、ビジードに用意しましょうか? というか、あなたたち、一体どこを拠点にしているんですか?」




「拠点って?」




「ずっとビジードに居るわけじゃないみたいですしね。でも、ポーションや聖水を作ってるわけですから、どこかに拠点は構えているでしょう?」




「え、えっと……」




 まさか、シルヴィーク村だとは言えないからなぁ。




「そんな事、どうでもいいだろう」




「どうでも良くねぇよ。何かあった時に連絡つくように、どこかに拠点を構えろよ。もしくは、冒険者ギルドにお前らの行き先を逐一報告しやがれ」




「何言ってんだ、アンタ」




 ユリウスが呆れたようにゴムレスさんを見た。


 私もちょっとびっくりしちゃったけれど、ゴムレスさんは何度も私たちを探してたんだよねぇ。


 だけど、やっぱりシルヴィーク村を拠点にしているだなんて、言えないからなぁ。


 結局、今はいろんな場所を転々としているという設定にして、近いうちにどこかに拠点を構えるという事で、私たちはゴムレスさんとローレンスさんの追求を逃れた。


 拠点候補には、二人のギルドマスターから、商都ビジードを勧められた。




「あぁ、そうだ。例の衣装ですが、無事に出来上がりましたよ。素晴らしい出来です。リュシーは最後にユリウスさんに着せたがっていましたが、商人ギルドからの依頼中でしたの諦めてもらいました。リュシーは不貞腐れながら、昨日王都へと旅立ちましたよ」




「そうなんですか? 仕上がった衣装、見たかったなぁ、残念!」




「王都には、ジルも休みを取ってついて行ったぞ。リュシーが戻ってきたら、俺も見せてもらうつもりだ」




 そうかぁ、ジルさんもリュシーさんについて行ったのかぁ。


 王都でデートって事かもね。




「王の衣装の選定日は、二日後です。私もこの後、王都へと


向かいます。お二人も、王都まで見に行きませんか? 高速馬車を手配していますので、乗せてあげられますよ」




 せっかくのお誘いだけれど、私とユリウスは首を横に振った。


 ユリウスもだろうけど、私はに王都行きたくなかったし、やらなければならない事があった。




「あの、私たち、新しい依頼を受けたんですけど……」




「あぁ、そうでしたね。一週間後って言ってましたね、私」




 ローレンスさんは忙しくてお疲れ気味なのかもしれない。


 苦笑しながらごめんなさいと謝ったローレンスさんは、選定会を終えて戻ってきたら、美味しいご飯をご馳走してくれると言った。




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