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匍匐飛行 ~ ヘリコプターパイロットの細腕戦記 ~  作者: 梅小路 双月
第二章 アフリカで両用戦?
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新キャラ登場

 実は、ここまで一言も喋ってはいないのだけれど、この場には一人のチナヌカマ海軍の軍人さんが参加している。

 名前はヒヴァ・カーリィ。階級はルテナン(大尉)で、私達A・A社の為にチナヌカマ海軍が付けてくれたLO(Liaison Officer:連絡・調整将校)よ。

 私達がこの船に乗り込んだ時からお世話になっていて、今では結構打ち解けている。

 一応、士官の人達とは英語で会話が出来るんだけど、なにぶん母語では無い為細かいニュアンスが伝わり難い。逆に専門用語は結構通じるのだけれど、それでも限界は有る。

 その為、米軍の士官学校に留学した経験が有る彼女の存在は我々にとって随分と助けになっているのだ。

 同性の気安さも有り、私とプリンスは彼女との雑談の中でその事実をついこの前知ったのだった。

「国費で米留なんて、凄いですね」

「いやあ、エリートって思われがちですけどそんな事は決して無いんですよ」

「そんな事無くは無いだろう、その年でルテナン(中尉)なら立派だ」

「いえ、ルテナン(大尉)に昇任したのは同期の中でも遅れた方なんです」

「え~っと、ルテナンって?」

「階級だよ、キャプテン(大尉)の下」

「いやいや、キャプテン(大佐)なんて、まだまだ先の階級ですよ」

「そんな事は無いだろう、士官学校を出てるんだ。

 メジャー(少佐)迄は同期全員がほぼ一緒に昇進するだろ?」

「メジャー?」

「メジャー?」

 今度は私だけじゃ無く、カーリィとハモる。

「え?」

「ん?」

「??」

 私はともかく、プリンスとカーリィの会話も何だか微妙に噛み合って無いカンジがするんですけど?

「ああっ!。お二人は陸軍出身でしたか~」

「うん、僕はそう。で、こっちは根っからの地方人だな」

「地方人って、言い方~」

 地方人とは、軍人が民間人の事を指す言葉よ。そこはかとなく、悪意を感じるわ。

 まあ、私はヨーロッパから見たら東の端、ファーイースト(極東)なんて呼ばれる辺境の地出身ですけどね。

「そうなんですね、ええ。

 つまり、海軍と陸軍の用語の違いです。

 私の階級、ルテナンはカンパニー・オフィサー(尉官)の最上位です。

 それに対して、キャプテンはフィールド・オフィサー(佐官)の最上位。

 戦艦の艦長などがキャプテン(大佐)です」

「ああっ、宇宙海賊キャプテンハーロック! 

 そうだったのね、ハーロックって海賊船アルカディア号の艦長、だからキャプテンハーロックだったのか~」

「?」

 今度はカーリィがキョトンとしてしまった。

「ああ、コイツの言ってる事はいいよ。うん。

 つまり、陸軍のキャプテンと海軍のルテナンは同じなんだな。

 で、海軍のキャプテンは、陸軍のカーネル(大佐)って事だ。ややこしいな」

「いや~申し訳ないです。

 陸さんには良く言われるんですよ、海軍だけ唯我独尊が過ぎるって。確かに陸さんと空さんって階級の呼び方も階級章のデザインもほぼ同じなんですよね。

 でも、こればかりは伝統でも有るので」

「いやいや。こちらこそ、失礼した。ミニストリー(省)が違えば文化も違うのはある意味当然だよ」

「そうそう。異文化交流、これ大切ね」

「お、なんだ、キャプテンアメリカがどうかしたのか」

「おいサッド、そんな話はしていないし、話がややこしくなるからよせ。

 確かに設定はアメリカの超人兵士だけど、その辺りは色々と複雑なんだ」

「ふ~ん。ま、キャプテンウルトラもウルトラマンじゃないしな」

 あ~そうだった。サッドって意外とオタク気質なのよ、日本のアニメも良く観てるみたいだし、多分日本人の私より詳しいんじゃないかな。

「ハーロックは存じませんけど、エドモンド・ハミルトンの小説〈キャプテン・ヒューチャ―〉の主人公、カーティス・ニュートンは宇宙船コメット号を愛機としてますね」

「~~カーリィ、無理に話を広げなくてもいいぞ」

「エドモンド・ハミルトンって言えば、〈ザ ウェポン フロム ビヨンド〉も最高だぜ」

 すかさずハーレーが話に乗ってくる。

「ヴァルナ星の高重力ねっ、凶悪無比なヴァルナ星人とそこで育った地球人の主人公ケイン」

 ああ、カーリィ大尉も意外な所で同好の士を発見し、嬉しそうだ。

「おんぼろ宇宙船バッカス三世号とキャプテン・ジョウ。あ、ここにもキャプテンが居たな」

「? ケインを拾った外人部隊のリーダーってジョウじゃなくジョンじゃなかったかしら?」

「ああ、ゴメン。キャプテン・ジョウはテレビ版だったか」

「え、テレビドラマですか!」

「ああ、かなり昔に作られた日本の特撮テレビ番組があって、それを再編集した物がアメリカで放映されたんだ」

「それは是非とも視聴したいですねっ」

「確か日本では〈スターウルフ〉ってタイトルだった筈だぜ。

 ジュリエットは覚えてないのか」

「無理言わないでよ、それって多分私が生まれる前の番組でしょ」

「でも、あながち無関係って訳じゃ無いんだぜ。プロフェッサー・イトカワがTVドラマ・スターウルフの監修をしてるんだ」


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