テスト勉強
お久しぶりです。
雑魚メンタル発動して、メンタルクラッシュしておりますがなんとか1話書き終えたので投稿。
癒しに百合が見たい毎日です。
みなさんこんにちは。浜岡麻衣です。
今日は図書室にて中間テストのための勉強会をしております。
ん? いつもとなんか違うって?
そりゃそうさ! だって勉強したくないもん。そうだよ、現実逃避だよ……。
あぁ、なんでテストなんてしなくちゃいけないんだ。
こうやって絵を描いている方が何倍も楽しいのに。
「あっ」
突然声を出したのは私の隣に座っていた陽ちゃん。
ニヤニヤとしながら私を見る陽ちゃんに、私は挙動不審になりながら返事をした。
「な、なに」
「麻衣なんしよっとさー。勉強せんで絵ばっか描きよるやん」
私の耳元でコソコソと話す陽ちゃん。
「か、かかかか。描いてない、よ?」
可愛い女の子に耳元で囁かれて動揺しない人がこの世にいるだろうか。
否。いないよね。
しかもだよ、方言女子だよ? 私の家はあまり方言が出ないから住んでるはずの長崎弁でも意外とキュンとくる。
方言って距離が近い感もあるし、最強だよね。
「ノートにこがん描いとるとにそれはムリやろ~」
そういわれて自分のノートを見てみると、ページいっぱいにイラストが描かれていた。
ちびキャラを1人描いていたつもりだったのに、気が付いたら10キャラ以上描いていた……だと!?
あれれーおかしいぞー。
はい。現実逃避は止めます。
確かに描きました。描いたのは私です。
勉強しないとなぁ。
嫌々ながら、授業でやった数学のプリントに目を落とす。
自慢じゃないけど、うちの学校は進学校ではないため勉強に関しては結構緩い。授業の進み方もそんなに早くないんだけど、それとこれとは話が別と言うか、苦手な物は苦手なのよ。
プリントのチェックマークがついてしまっている箇所を復習していくも、やっぱりわからない。
わからないと勉強は楽しくないもので、集中力も続かない負の連鎖。
しばらく1人で頭をフル回転させては見るが、私の頭では正直どうしようもない気がする。
1人で考えるのは諦めて、誰かに助けを求めようと顔を上げてみるが特に数学が得意な美奈ちゃんは未希ちゃんに、恵ちゃんはあずちゃんにつきっきりで教えていた。
2人は授業をサボることもあるし、宿題になったプリントをやってこないことも多いから数学の成績悪いんだよね。そりゃまぁ付きっきりにもなるか。
珍しく真面目に勉強しているっぽい未希あずコンビから先生を借りるのは忍びない。
となると、あと数学が得意なのは涼ちゃんだ。
「涼ちゃん、ヘルプです!」
斜め前に座る涼ちゃんに手を挙げて助けを求める。
「いいよ」
頷いてくれた涼ちゃんは陽ちゃんに座席交代を頼んだ。
「なんで?」
「斜め前より隣の方が教えやすいから」
「あーね。確かにそれはそうか」
納得した陽ちゃんは勉強道具を前に押して涼ちゃんの方へ押しやり、涼ちゃんは自分の道具を持って私の隣に来てくれた。
「で、どれが分からないの」
「えっとねー、これとこれと、あとこれと、これも」
「多いな……」
言葉ではそんなことを言いながらも、涼ちゃんは私のプリントを覗き込み問題を確認してくれた。
くそぉ。これがツンデレか?!いや今回のはクーデレかな?
合わせ技のツクデレだな。
なんだよツクデレって!
脳内でコントを繰り広げていると涼ちゃんから肩を叩かれた。
「やらないなら自分の勉強に戻るけど」
ジト目でそんなことを言われてしまい、私は慌てて謝る。
「ごめんなさい。教えてください、お願いします」
すると涼ちゃんは、1度溜息をつき私に教え始めてくれた。
これはアレですね、完全に呆れられてますね。
これ以上脳内に引きこもっていたら本当に教えてくれなくなりそうなので、気を引き締め直して涼ちゃんの解説に耳を傾ける。
「まず、こういう問題の時に使う公式わかる?」
「えっと、あー。底辺かける高さ割る2……とか?」
じーっと見つめられ、見つめ返してみるけど恥ずかしくなって目を逸らしてしまった。
顔がいいんだもん。
見つめられたらそりゃ照れるって!
しかし、涼ちゃん的には見つめていた訳では無いようで、再び顔を見ると呆れたような表情をしていた。
「小学生? しかも、今図形の問題でもないし。流石にボケだよね」
「え? 公式と言えばこれかなって思…… て、言うのはじょじょ、冗談で!」
涼ちゃんの目が可哀想なものを見るような目になった気がする!
「ちなみに野川はわかる?」
「その問題の公式はねー」
いきなり振られた陽ちゃんだったけど、私たちの方を見ていたようでなんの説明がなくても意味を理解していた。
答えようとする陽ちゃんに対し私としては、え? わかるの?という疑問があったりするんだけど陽ちゃんは自信がありそうな表情だ。
「こいはね、半径かける半径かける3.14やろ!」
「おぉ!それだったか!」
私が納得していると、涼ちゃんから一言。
「違うから」
陽ちゃんも私も思わず驚いてしまった。
違うの!? あと公式って何があるっけ。
底辺かける高さとか、上底と下底がなんとかとか?
「なんで2人とも図形の面積の求め方なの。しかもそれ数学じゃなくて算数だし、ちゃんと授業聞いてる?」
「半分くらいは?」
私の答えに涼ちゃんはまたため息をついた。
「教えるのやめていいかな」
ぼそっと呟かれた言葉を聞いた瞬間、私は涼ちゃんにしがみついた。
「教えてください涼花さま。わたくしめにお慈悲を……マッサージでも靴を舐めるでも何でもしますから」
「なんでも?」
悪い笑みを浮かべる涼ちゃん。
やばい、これはとんでもない要求されたりするんじゃ。
いや、いくらなんでも友達だしそんなこと……ないよね?
え、なんか不安になってきた。
「あ、いや、これは言葉の綾というか。何でも(なんでもとは言ってない)的なネットのネタでして、そのはい。私のできる範囲でお願いします」
思わず言い訳を並べてしまう私を見て、涼ちゃんは笑った。
「冗談。あとでジュース1本よろしく」
「それくらいなら喜んで!」
「じゃぁ私もついでに」
ここぞとばかりに斜め前に座る陽ちゃんが手を上げてきた。
「陽ちゃんは私と一緒で教わる側でしょうが!」
「えー、麻衣のけち」
口を尖らせていじけた陽ちゃんを横目に、私と涼ちゃん先生との勉強が始まったのでした。




