部活②
部活動創部のプリントを受け取って、2人と教室に戻ってきた。あと2人集めれば美術部が作れる。
まずは、どうやって部員候補を集めようかという話になった。
「無難なところならやっぱり同級生かな? 私はまだ転入してきて間もなくて先輩後輩に仲が良い子がいないから」
私がつぶやくと2人が頷く。
「私も他学年とはそんなにだからあんまり力にはなれないかもです……」
申し訳なさそうに言う美優紀ちゃんに恵ちゃんと二人で首を振る。
部員を集めなければいけないわけで、私としては入ってくれるだけでありがたいのだ。
「私もコミュ力無いんだよね……、とりあえず家庭科部の5人が戻ってきたら聞いてみよう。美奈さんは先輩後輩とも仲いいし、琴さんも後輩に人気っぽいから声かけてくれるかもしれないし」
他に案もないため、恵ちゃんの提案にのり、家庭科部のメンバーを待つことに。
家庭科部の5人を待つ間、私達は3人でお絵描きをしながら待つことになった。私の落書き帳に皆でお喋りをしながら描いていく。2人の絵を見るのは初めてかもしれない。もっといえば、美優紀ちゃんとはガッツリ話すことも初めてかもしれない。
今はみんなで気軽に描いていることもあり、私が描くのは二頭身のちびキャラ。可愛いポーズをとらせてみたり、厨二ポーズをとらせてみたり。二人も面白がって、いろんなポーズをリクエストしてくれるから筆が進む。
一方、美優紀ちゃんは動物のちびキャラを描いていた。ヒーローポーズをしている猫達や、アンニュイな表情の犬、やたらイケメンなリスなどシュール可愛いイラスト達。美優紀ちゃんは大人しくて真面目なイメージだったけどこんな絵を描く子なんだなと再認識。話しいて思ったけど結構いろんなアニメを見ているようで意外とオタクだったのも新たな発見。しかも結構雑食! これからもっと沢山話したいなと思った。
そして恵ちゃんは一人黙々と何を描いているのかと思えば、模写をしていた。手の。
イラストを描いている私の手元もよく見ているなとは思っていたけど、まさか私の手を描いているとは思わなかった。しかも滅茶苦茶リアル。これまた新たな才能を知ることができた気がする。
とまぁ、各々が自由にお絵描きをしているうちに時間は過ぎていき家庭科部の5人が甘い匂いを漂わせながら楽しそうに帰ってきた。
「ただいま~ってあれ? 3人でなにしてるの?」
最初に教室に入ってきた桃ちゃんが言いながら私達の元に近づくと、あとから入ってきたみんなも寄ってきた。
「3人でお絵描きしてた。いやね、みんなが部活に行った後、恵ちゃんに部活の事色々聞いてたんだけどさ、美術部とかないのかなって話になって」
「それで、麻衣さんに美術部作って見たら?って私が提案しまして。そこから美優紀ちゃんも一緒にやろうという話になり」
「えっと、それでとりあえず新しく部活を作ることができるのかを職員室へ聞きに行ったら、部員が5人集まったら作れると言われてね、麻衣ちゃんと恵ちゃんと3人で他に誰を誘おうかって話をしてたんだけど。ね?」
「私達3人とも先輩後輩に凄い仲良し~、みたいな人はいないしまずは家庭科部の5人に話きいてみようってことになったわけさ。で、どうかな皆は」
3人で事のあらましを説明すると、桃ちゃんが最初に反応してくれた。
「美術部楽しそうだねっ。めぐは入るってこと?」
「うん。入ろうと思ってる」
「そっか~、なら私も入ろうかな」
「えっ! 本当に!?」
まさかの言葉に思わず聞き返すと、桃ちゃんはかわいく頷いてくれる。
まさかここでもう1人部員獲得できるとは思わなかった。部員集め順調すぎる。もうあと1人で創部できちゃうんですが!
もうここまで来たら美術部、何が何でも作りたくなってきた。
「あと1人、誰かあてとかない?」
みんなに尋ねてみると、美奈ちゃんが手を挙げた。
「1年に心当たりというか、聞けそうな子が2人くらいいるから聞いてみようか」
そういうと早速スマホを取り出しチャットアプリを立ち上げる美奈ちゃん。
というか、1年生と連絡先交換してる美奈ちゃんコミュ強すぎませんかね。1年生はまだ部活も始まってないから関わる機会少ないと思うんですが。
しかしまぁ、1年生に聞いてくれるのはありがたい。しっかりお礼を伝えなければ!
「美奈ちゃん、ありがとうございますっ」
美奈ちゃんの手をとり、固く握手を交わしながらお礼を伝えると、美奈ちゃんは可笑しそうに笑った。
「いや、まだ入ってくれると決まったわけじゃないし大袈裟だって……ってお、もう返事来た」
「え、なんて言ってる?」
思わず食い気味で聞いてしまう。
「ちょい待ち~、えっとね……お、入りたいってよ。しかも3人」
まさかの3人も一気に。これで7人ってことは、決まりの5人は余裕で越えたわけで……美術部つくれる。
思わず、恵ちゃんと美優紀ちゃんとハイタッチ。ノリでそのまま他の子ともハイタッチをし喜びを分かち合った。
後日、1年生の3人を紹介してくれるらしいので、とりあえず私は申請用紙の今書けるとこだけを埋めてしまうことにした。




