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番外編③ あるかもしれない未来のはなし 初詣

あけましておめでとうございます。

本編はまだ4月ですが、新年一発目なので初詣の話を少し。

 これは、私達の仲がもう少し深まった少しだけ未来の一幕。


 1月1日元旦。

 今日は、2年生のメンバー数人で集まって初詣へ行くことになっている。


 本当は全員で行きたかったけれど、お正月はおじいちゃんおばあちゃんの家へ行っていたり、親戚が家にくるとか、実家が島にあったりと遠くて帰省中だったっりもあるから集まれるメンバーだけで集まることになったわけだ。


 集合場所である神社のすぐ近くにある公園につくと、すでにみんな集まっていた。

 今日のメンバーは、美奈ちゃん、琴ちゃん、桃ちゃん、そしてあずちゃんだ。


 「みんなごめん、待った?」


 駆け足で近づき誤れば、桃音ちゃんが首を振った。

 

 「ううん、みんな来たばっかりだから大丈夫だよ」


 「そっか、良かった。あ、そうだ。みんなあけましておめでとう! 今年もよろしくお願いします」


 改めて、新年の挨拶をおこなうと、みんなも返してくれる。

 お正月早々にこうやってみんなで集まることができるなんて、過去の私が聞いたら驚くだろうな。友達と初詣とか陽キャしかやらないとおもってましたからね。


 おっと、話が逸れた。

 そんなことはどうでもよくてですね、もう1つ触れなければいけないことがあるんですよ!


 「みんな、やっぱり着物きるの上手い……そして似合う!」


 そう、今日は全員着物なのだ。

 学校で着付けの授業がある私達にとって着物はまぁ身近な物で、週1ペースで練習をしているある意味慣れた服の1つなわけだ。

 先生に相談すると、学校の着物を貸してくれたため、それぞれ自分で着付けてきた。

 私は転入してきてからだからまだ着物歴は1年未満だけれど、みんなは1年生の頃からきているからもう慣れたもので、上から下まで凄く綺麗に着こなしていた。

 

 和服美人が沢山……眼福眼福!


 「麻衣も、よく切れてるじゃん。少し惜しいけど」


 そう言って、琴ちゃんは少しお直ししてくれた。襟や、おはしょり、帯のお太鼓を少しずつ直してくれて先ほどより綺麗になった。流石である。


 それじゃぁ、とみんなで神社へ向かうと既にたくさんの人が並んでいた。

 元日の神社、しかも街中とくればそりゃ多いよね。


 少しずつ進み、まずは手水である。

 冬休み前最後のお着物の授業の時に先生から参拝の作法について学んでいたことを思い出し、授業を思い出しながら手を洗う。


 確か、最初に左手から洗って、次に右手。

 そしたら、左手に水を入れて口をゆすいで、もう一度左手に水を掛けたら、最後に柄杓の柄に水を流しておしまい!

 だったはず。


 1月の水はやっぱり冷たい。

 けれどなぜか、ここで手を清めると本当に清められているような気がしてくるから不思議だ。場の雰囲気かな?


 持ってきていたハンカチで手を拭い、みんなが戻ってくるのを待つ。

 

 「麻衣~」


 あずちゃんのそんな声がしたかと思った瞬間……

 

 「つめたっ」


 いきなり後ろから冷たい手で頬を触られ大きな声がでてしまった。

 うぅ……周りの人の視線が痛い。


 「あずちゃんっ」


 抗議の意味も込めて犯人であるあずちゃんを睨む。


 「つい出来心で、悪気はなかったんだけどね~」


 「んもぉ」

 多分だけど反省していないこの態度。私も別に本気で怒っているわけではなんだけどね。

 でもこんな寒い日に、手水で冷えた手を当ててくるなんて質の悪いイタズラだよ全く。


 「麻衣ちゃ~んっ」


 「つめたっ!」


 再び後ろから冷たい手が私の頬に触れてきた。

 またあずちゃん? いや、あずちゃんは目の前にいるしあの声は……。


 「桃ちゃん!」


 振り向いてみると、やはりイタズラの主は桃ちゃんだった。

 イタズラが成功したのが嬉しいのか楽しそうに笑っている。

 イタズラ大好き小悪魔はお正月の神社でも健在のようだ。

 

 

 あずちゃんと一緒に桃ちゃんにもお説教(笑)をしてやろうかと考えていると、また! また! 後ろから私の名前を呼ぶ声がし、それとほぼ同時に冷たい手が私の頬に触れてきた。


 「だからつめたいっ!」


 あずちゃん、桃ちゃんときてあとイタズラをしそうなのは1人しかいない。

 美奈ちゃんだ。


 振り返ってみれば、そこには予想通り美奈ちゃんが楽しそうに笑ってたっていた。


 「あのね! そこの3人ちょっと並んで。 君たちはなんで私に全くおなじイタズラをしかけてくるの? なんなの仲良しなの? それとも打ち合わせもしてたんですかね?」


 「打ち合わせは全くしてないんだけどさ、麻衣なら良いリアクションしてくれそうでつい」


 「そうそう、麻衣ちゃんなら面白く……じゃなくて可愛い反応してくれそうだったから」


 「本当に悪気は無いんだけどね~、やるなら麻衣ちゃんしかいないかなって」


 上から美奈ちゃん、桃ちゃん、あずちゃんの返答である。

 見事に3人とも反省していない。


 正直私が怒ったところで怖くないのはわかりきっている。

 こうなったら奥の手しかない。私が3人分も冷たい思いをしたんだから反省してもらおう。


 そう、琴ちゃんの力を借りて!


 ん? 人任せかよって? そうですよ、2年生の裏番長こと琴ちゃんの力を借りれば百人力ですからね。


 「琴えも~ん! 3人が私に洗った後の冷たい手で私の頬触ってくるよぉ」


 ちょうどいいタイミングで戻ってきた琴ちゃんに泣きついたフリをしてみると、琴ちゃんは呆れたような声で話し始めた。


 「まず、琴えもんってなんだよ……んで、3人はいくら麻衣が面白いからってイジメない。やるならせめて1人に絞れ」


 「琴ちゃん!? 1人でも嫌だよ私!」


 思わずツッコんでしまった……。

 結局3人は琴ちゃんからのデコピンの刑に処されましたとさ、めでたしめでたし?

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