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番外編① あるかもしれない未来のはなし 涼花×麻衣編

あけましておめでとうございます。今年もさくじょっ!をよろしくお願いいたします。

私も更新頑張ります。

 目を覚ますと目の前には愛おしい人の寝顔があって、寝起きから幸せを感じて嬉しくなる毎日。


 起きようとすると、抱きしめられていた腕に力が入って抜け出せず、仕方なく寝顔を観察する。


 普段はクールな表情が多いのに、寝顔は子供っぽくて可愛い。

 性格だって、2人きりになると急に甘えてきて凄く可愛い。

 隙さえあれば抱きしめてくるし、二人でくつろいでいれば急に膝の上に寝転がってきたり……。


 最初は毎回ドキドキで胸が張り裂けそうになっていたけれど、今はそのドキドキが心地よい物へと変わっていた。


 でも決してトキメキが無いわけではない。むしろ同棲を始めた今でも毎日ドキドキしている。

 ただいつからか苦しいだけの鼓動ではなくなって、一緒にいる分、愛おしさが溢れてくるようになっていた。


 まつ毛長いな〜なんて顔を見つめてみたり、柔らかほっぺたをつついて遊んでみたり、いつも一緒にいるし、毎日のように触れているのに飽きないのが不思議だ……。


 今日は二人とも休みの日。

 まぁだから昨日は長い夜になっちゃったんだけど……。

 

 特に何か予定を入れたりもせず、今日はお家でダラダラしようって話もしてたし、時間はたっぷりある。

 無理に起こす必要も無いし私ももうひと眠りしてしまおうかな。


 暖かいのもあって、私はすずちゃんの胸元に擦り寄る。

 

 いい香りがするなぁ……。

 落ち着く……。

 好き……。


 心地良い温もりにフワフワし始めた頃、頭を撫でられる感覚に意識が少し覚醒する。


 今この状況で私の頭を撫でられる人物はただ1人。すずちゃんしかいない。頭を上に向けてすずちゃんの顔をみると、すずちゃんも私の方を見ていた。


 「んー、すずちゃん起きたの?」


 「ごめん、起こした?」


 私が起きていたことには気づいていないようで、申し訳なさそうに聞くすずちゃん。優しいなぁ。

 

 「んーん、起きてたからだいじょーぶ」


 「その割には眠そうだけど?」


 意識が遠のき始めていた時だったから、確かに眠いことは眠い。でも、折角すずちゃんが起きたのなら一緒に起きていたい。


 「すずちゃん寝てたから二度寝しようかなって思ってたの」


 「じゃぁする?二度寝」


 一緒に寝てしまうのも魅力的なお誘いだけれど、折角ならお喋りしたい気もする。

 

 「二度寝もしたいけど、でもおしゃべりもしたい」


 頭があまり働いていないため、思ってることがそのまま口に出てしまう。わがままみたいな私の言い方だったけど、すずちゃんは優しい顔で微笑んでくれる。


「そっか、じゃぁそうしよう」


 とはいえ、いざ何か話しましょうって言っても面白いネタがあるわけではない。

 ましてや半分眠っている私の脳では何も考えられず、思い浮かんだことをそのまま口にしてしまう。


「ねぇねぇ、おはようのチューしてないね……」


 正常な状態なら絶対に言わないようなセリフもストップの利かない今ならば特に恥ずかしげもなく言える。


「別にいつもしてるわけじゃないけど」

 

 目を大きく見開きはしたものの、特に表情を変えることはなくあくまでも冷静にそう答えるすずちゃん。

 確かに毎日おはようのキスをしようなんて約束はしてないし、毎日やっているわけでもない。でもなんだか今はすずちゃんを感じたいのだ。深い理由なんてないけれどそう思ってしまった。

 

「したい。ダメ?」


「煽ってるの?」


 すずちゃんの目が鋭くなって、一瞬きらりと光ったような気がした。


「なんのこ……んっ……」


 突然のことで何が起こったのかしばらくわからず、少し経ってからキスをされたんだと理解した。

 触れているだけなのに、甘く感じるのはなぜだろう。


 長い口づけに息ができず、苦しさが出始めるとその刺激のせいか寝ぼけた頭が少しずつ冴えてくる。


 ……私なんというか、恥ずかしいこと口走ってしまってないか?

 朝から、しかも私からキスを求めるなんて。しかも何がダメ?だよ! バーカバーカ!私のバーカ!

 顔に熱が集まっていくのを感じる。絶対顔真っ赤じゃん。


 恥ずかしさで唇から意識が逸れているうちにすずちゃんの口が離れていた。


「キスしてるのに、何考えてるの……」


 拗ねたような顔をするすずちゃんが可愛くて何も言えずにいると、もう一度顔が近づいてくる。


「え?」


「今はこっちに集中して。キス以外のこと考えられないようにする」


 そういうと再びすずちゃんの唇が私の唇に触れる。

 今度はついばむようなキスを何度も何度も。

 次第に唇を食べられはじめ、私は何も考えられなくなっていく。ただただすずちゃんからもたらされる甘いキスを受け入れることしかできなくなり、宣言通りキス以外のことは何も考えられなくなっていく。

 

 どのくらいキスをしていたのだろうか。離れていく唇には光る橋が架かり、すずちゃんの唇は光るほどに濡れている。

 すずちゃんの上気した顔が私の瞳にうつり、きっと私も同じような表情をしているんだろうなとぼんやりと思う。


「もう終わり……?」

 

 離れてしまった唇の熱が恋しくて、思わず聞いてしまう。


「朝だからここまでで我慢しようと思ってたのに」


 ――え?

 そして私は押し倒された。


 「煽ってきた麻衣が悪い」

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