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第四話

 俺達は学園の裏にある山の山頂に連れてこられた。山頂は開けた所になっており、ロッジエリアとテントエリアに分かれている。

 男性教師は生徒を見回し、全員揃っていることを確認する。

「では今夜の事と明日の二次試験の事を説明する。今夜過ごす場所だが、一次試験で得点が多かった者はロッジで、失点が多かった者はテントで、得点が無い者と失格者は野宿となる。ブレスレットを確認すれば自分がどれに当たるかが分かる様になっている。ロッジとテントはブレスレットが鍵になっており、他人が入れない様になっている。ここまでで何か質問はあるか?」

 男性教師は見回すが生徒達から質問は無いようだ。

「では続いて二次試験の説明に入る。二次試験は明日十八時迄に先程居たホールに戻って来ること、それだけだ。遭難した者は二次試験が終わり次第教師が救助に向かう。先程も言われた様にブレスレットは外さないように。質問が無ければ各自解散!」

 生徒達はブレスレットを確認しつつ各自の宿泊場所へ向かう。ロキもブレスレットに魔力を込めて結果を確認する。結果は言わずもがな野宿である。

 俺的には野宿の方が有り難かったから逆に良かった。少し下山し、ロッジからもテントからも離れる。木々の間に少し開けた場所があったので此処に決めた。

 地面に両手を置き魔力を込める。

「錬成」

 土が盛り上がり徐々に形になって行く。出来上がったのは四平方メートル正方形で高さは腰ぐらいの箱だ。今度は箱に両手を付き魔力を込める。

「錬成」

 箱の中がくり抜かれて行き、箱の中に入れるようになる。土で出来た四角いかまくらだ。今夜の寝床はこれで用意出来たから、今度は今晩の食料と薪になる枝を探しに行く。ある程度の食材は持って来たが、現地調達出来るに越した事はない。適度に枝を拾い、きのみや茸を取っていく。持てなくなったところで小屋に戻る。土鍋を錬成し、取ってきた食材と持って来た食材とをナイフで切って入れる。薪を組み、ノートに火を点け火を起こす。焚き火に成ったところで鍋を焚べる。食材から水分が出てきたところで飲み水を少し足し入れ、更に調味料を入れて味を調える。その後食材が柔らかくなるまでぐつぐつ煮込む。

 人の気配が近付いて来る。早くも動き出したかと辺りを警戒する。どうやら少女が一人だけのようだ。半袖シャツにショートパンツ、足元はブーツ。肌の露出が少々多めで山歩きにはちょっと向かない。鞄は持っておらず、武器も携帯していない。黄緑色のショートカットの頭はふらふらと左右に揺れ、黄緑色の瞳は何処を見ているのか虚ろだ。誰かにやられ操られているかもしれない。後数メートル。俺は更に警戒する。すると急に少女はバタンと正面から倒れた。何かの罠かと咄嗟に後ろに飛び退け、周りを警戒する。

 少女からぐうぅ〜と音が鳴った。

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