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100人の英雄を育てた最強預言者は、冒険者になっても世界中の弟子から慕われてます  作者: あまうい白一
第一章

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第25話 出ていく前にやっておくこと


 昼前。

 朝のギルドに赴き、知人に旅立ちの報告を終えた俺たちは、『錬金術師の館』の喫茶スペースに戻って来ていた。

 というのも、ユリカに旅立ち前の挨拶をするため、一階の受付職員に用件を言ったところ、

 

『アイゼンさんから社長にご用件ですね。その場合、直接連絡を取るように言われていますので、少々お待ちください』


 と告げられたためである。

 急ぐ旅でもないし、この街の茶もしばらく飲めなくなるということで、俺はリンネと共にまったりお茶を飲んでいた。

 

 そうすること数分、

 

「お待たせしてすみません、アイゼン様。リンネ様」


 綺麗な身なりをした男性がやってきた。その顔には見覚えがある。この前は白衣を着用していた初老の男性だ。


「ええと、貴方は確か、ユリカと一緒にいた……?」

「はい、ユリカ社長の秘書を務めている者です。この前はお世話になりました」


 ぺこりと一礼したあと、彼は再び口を開いた。


「社長は今、南にある魔法大学の分校に出向かれていまして。お戻りは、明日になるかと思われます」

「ありゃま、そうだったのか」

「申し訳ありません。ただ、用件がある場合はいつでも学園の方にいらしてほしい、とも仰っていましたので。もしもお二方が宜しければ、学園までご案内させて頂ければと思い、ここに来させて貰った次第であります。お手数をかけますが、いかがしましょうか?」


 初老秘書の丁寧な説明を聞いて、俺はリンネと共に顔を見合わせた。


「そういう事なら、ちょうどいいな」

「はい。私たちもこのあと、学園に行こうと思っていましたからね」


 ユリカに挨拶をしにいって、そのついでに、弟子であるメルの元気そうな顔でも見れれば一石二鳥だ。だとしたら、

 

「それなら、案内して貰おうかな」

「申し出を受けて頂きありがとうございます。向こうに馬車をご用意しておりますので、どうぞお乗りください。この街から馬車を使えば、一時間もせずに到着出来ますので」

 

 初老秘書はそう言いながら、カンパニーの出入り口の方を手で指示した。話し方もそうだけれども、手際が良い人だ。

 ユリカも優秀な錬金術師だということだし、その秘書を務めているだけある。


「足の用意までしてくれたのか。ありがたいな」

「本当ですね。お言葉に甘えて、乗らせて頂きますね」

「いえいえ、これくらい。わが社と我が社長の恩人ですので、当然ですとも」


 そうして、俺とリンネは、錬金カンパニーの秘書さんと共に、魔法大学分校へと向かうことにしたのだった。


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