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「あの、紫野ちゃんと変わりました。どちら様ですか?」

「はい。いますけど」

「あ……それは出来ません。紫野ちゃんは今日から此処で暮らすんで」


赤城さんがさっちゃんと何話しているのか分からない俺は彼女の顔をずっと見つめているしかなかった。

さっちゃんは一体赤城さんと何を話しているだろう。

赤城さん多分怒ってるだろうな。

何やってんだ、俺。


「紫野ちゃん。女の人が変わってほしいって。どうする?」


さっちゃんが携帯を手で伏せて小声でそう訊ねてきた。

やっぱりちゃんと話さないとダメだよな。


「分かった。代わって」


俺はそう答えてさっちゃんに手を出すと何を思ったのか首を振って再び電話に出た。

代わるんじゃないのか?


「紫野ちゃん出たくないそうです。あの今日から私の部屋で暮らすのでもう電話してこないでください。お願いしいます」

「恋人です。では……」


さっちゃんはそう言うと一方的に電話を切ってしまった。

通話終了の画面が出ている携帯を手渡された俺はさっちゃんが何を言っているのか理解できないでいた。


「これで今日から紫野ちゃんは私と一緒に住むことになったね」

「な、何を言って……どういうつもりだよ」

「だって、紫野ちゃん電話に出たそうじゃなかったから…ダメだった?」

「そういうわけじゃないけど……」


一緒に住むつもり、と言いコーヒーを飲み干してマグカップを台所に置いてどこかに行ってしまった。

俺は渡された携帯を見つめながら明日彼女に会った時何て言えばいいんだろうと考えていると再びさっちゃんが俺の前にやって来た。


「お風呂、入る?」

「え……?」


着替えも無ければ下着もないのに風呂に入る?

まださっきの事もちゃんと訊かないと。


「さっきの話って冗談…だろ?」

「さっきの話って?」

「一緒に…住むって……」


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