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マヌカン  作者: ハイダウエイ
31/35

第31話

ここをクリックするとyoutubeのURLが出ます

挿絵(By みてみん)


「佳代子はこうやって女同士で抱き合うことに抵抗はないの?」

「よくわからない・・・・でも、今までにそんな機会が無かっただけで抵抗は無いかも」

「そう。なら良かった・・・信也に聞いたんだけど恋人が居るんでしょ?」

「ええ。スゴクまじめな人・・・・私のことを純真な少女だと思ってるの・・・」

「私にもそう見えるけど・・・・・違うの?」

「二重人格なのかもしれない・・・どちらも本当の自分なんだけど・・・」

「いいんじゃないの?昼は淑女、夜は娼婦ってのが世の殿方の理想らしいから」

「ケイコさんがうらやましいわ。そうやって自分のやりたいように出来て」

「そのせいで失敗も経験したのよ。いろいろと・・・・・でも美しいものに惹かれる

のって悪いことじゃないでしょ?」

「ねえ・・・もう一度キスして・・・」

今度は佳代子の方から唇を求めていた。それはまるで押さえつけられていた何かが

開放されてゆくような激しさだった。佳代子自身も自分がなぜそのような行動を

とるのか理解できなかった。ただ、そうしないとどこかへ落ちてゆくのではないか?

という不安のようなものがあったのは間違いなかった。


この日の夜10時をまわった頃、啓太が数人の客を連れて帰ってきた。

同じ組合の会員だというその男たちは、かなり酒が入っておりリビングで大いに

盛り上がっていた。そんな中でケイコが昨夜のように佳代子にキスをしだした。

一同は最初何が起こったのかわからず、息を呑んでその行為を見ていたが

次第にエスカレートする二人を見て、飢えた狼のような目つきに変貌していた。


「じゃあ、今夜はみんなの出会いを記念して無礼講にしたいと思います。その前に

私からのプレゼントです。それじゃあ乾杯をいたしましょう!」

啓太がシェイクしたカクテルで乾杯し、それぞれが獲物に飛び掛っていった。

佳代子はまるで待っていたかのように男たちに身体を任せ、何度昇りつめたか分からなく

なるほど快楽の虜になっていた。

男たちの異常とも思える欲望は翌朝まで途切れることなく続き、それぞれ昼過ぎまでには

帰っていった。全員が帰った後、佳代子は目を覚ました。

自分の身体では無いのではないか、と思うほどの気だるさでバスルームに向う。

昨夜のことを思い出そうとしてもなかなか思い出せなかった。

ただ、複数の男たちが同時に自分の中に居たことだけはその痛みが教えてくた。

「わたし・・・おかしくなってるかしら?」佳代子は自分に問いかけてみた。

軽井沢に来てから・・・信也に抱かれてからの自分の異常な行動は、佳代子自身でも

どう説明してよいのか分からなかった。

「佳代子、着替え置いとくわよ」ケイコの声で我に返りバスルームを出た。

「佳代子大丈夫だった?痛くない?」少し心配そうにケイコが話しかけてきた。

「大丈夫みたい・・・少し痛いけど・・・・」

「まさかあいつら、佳代子にあんなことするなんて思わなかったわ。私は拒否したけど

貴女は何も言わなかったから・・・・」

「そう・・・・何も覚えてないの・・・さっき気がついたわ」

「痛くないならいいんだけど・・・・それにしてもみんなタフねー。4回以上してる

でしょ?」

「そうなんだ・・・・覚えてない・・・」

「啓太が一番駄目ね。後の5人は良く頑張ってた。特に宝石商の中原さん。佳代子の

事気に入ってたのかな?ずっと佳代子に乗ってたわよあいつ」

「だめだ・・・顔も思い出せない・・・・」

「でも楽しかったでしょ?」

「うん・・・・楽しかった・・・・いやだ、私・・・・・また」

「佳代子凄い・・・・こっちにいらっしゃい」

佳代子は少しずつ壊れてゆく自分に不安を感じながらも、ケイコに身体をあずけていた。


挿絵(By みてみん)

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