第29話
キスを受けながらケイコの手は真也の下半身を弄っていた。
それはまるで佳代子に見せつけるようにゆっくりと淫靡に動かされ、真也の変化が
スラックスの上からでもはっきりと分かるほどであった。
「ケイコちょっと休憩させてくれよ・・・飲みすぎたんだ」真也はそう言うと
佳代子の隣に座った。
「彼女酔っ払うといつもああなんだ。啓太、冷えてきたから中でコーヒー頼むよ」
「OK!じゃあみんな中に入ろう。俺のスペシャルブレンド飲ませてやるよ」
建物の中に入ると、かなり広いリビングがあり。大きなソファーが3組ほど置かれていた。
ケイコは真也の横に座りながら時々抱きついたり、下半身を触ったりしていた。
「何かレコードかけようか?・・・・・コレどうかな?ジミー・ヘンドリックス」
リビングに爆音が流れ出し、Purple Haze のサウンドがケイコに火をつけた。
http://www.youtube.com/watch?v=cnFSaqFzSO8
ケイコは真也に抱きつきながら白いシャツを脱がせ始めていた。佳代子と啓太は
その様子をだまって見ているだけである。
二人は見られている事に何の関心も無いかのように、いや、見られている事を楽しむ
ように行為を続けていた。
「佳代子さんこっちも楽しみましょう」不意に耳元で囁かれソファーの後ろに居た
啓太の太い指が佳代子の胸を覆った。佳代子は一瞬気が遠くなるような感覚の中で
自分が絶頂に達しいるのを知った。その後の事はほとんど覚えてい。
どれほどの時間が経っていたであろう。数十分、もっとかもしれない。佳代子は
啓太に貫かれながら、真也の上で艶かしく揺れるケイコの白い肌を見ていた。
夢を見ているような感覚だった。身体の力はまったく入らず目や耳だけが異常なほど
はっきりとしている。レコードはLed Zeppelinの No Quarterがかかっていた。
http://www.youtube.com/watch?v=RKOngTfTMs0
その宴はいったい何時間ほど続いていたのだろう。夢の中でひどくのどが渇き、蛇口から
直接水を飲んでいると、何か柔らかく生暖かい生物が、蛇口から口に入ってきた。
その蠢きを感じながら佳代子が目を覚ますと、ケイコの舌が口の中で動いている。
「のどが渇いたでしょ?もっと飲ませてあげる」そう言うと口移しでカクテルを
流し込んできた。ケイコの唇が首から胸にゆっくりと下がって行く。
佳代子はそれだけで身体が波打つほど感じていた。 真也と目があった。
ソファーにもたれながら、ケイコと佳代子の営みを無表情で見ている。
翌日の昼過ぎ、佳代子が目を覚ますと真也は既に出かけていて居なかった。