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2人終わって

「ふむ、私も今まで何度も神託の儀を行なってきましたが上位職が続くとは…このようなこともあるのですね」


2人続けての上位職に神父様は驚いているようだった。


「そうなんですか?」

「えぇ、戦闘職であっても『兵士』や『剣士』に『魔法使い』などが多いですね。もちろん上位職の方がいなかったわけではないのですが…」

「神父様…そんなの聞いちゃうと、私たちこの後なんですけど…」

「あぁ、これは失礼…余計なことを言いましたな…」

少し緊張した顔になるシャイラに謝る神父様。


若干気まずい雰囲気が教会を包みだした…


「気にしない、気にしなーい!きっと私たちも上位職をもらえるんだから気楽にいこっ!!」


そんな雰囲気など知ったことか!と言わんばかりに元気いっぱいのアミィが気まずさを正面から打ち破った。


「すごい自信だけど、それはいったいどこからきてるの…?」


「アミィちゃんの勘!!こうね、ひびっ!と来たの!


 それにどうせならみんなで上位職になって『超新星』現る!

これからは彼らの時代だ!みたいな感じで持て囃されようよー!

そんで自分より立場が上の人には媚びへつらう癖に、自分より立場が少しでも低い人に態度の悪い、自分では何も努力せずにいかに人の足を引っ張って漁夫ってギャハハ!って人をバカにして笑うことしか考えられないような、先輩っていう立場だけがアイデンティティの性根の腐った冒険者に、私たち上位職ですけど?あなた達の後輩ですがすぐに抜かされてねぇねぇ今どんな気分ですか?私たち今日もこれから祝勝会なんですよ〜先輩と違って人気者で辛いわ〜ギャハハハハ!ってドヤ顔しながら歩こうよー!注目を浴びようよー!」


途中からひっどいなおい。

ヤバい方向に注目されるわ。


アミィの勢いにみんなポカンとしていたが、ぷっ、と誰かが笑い出すとそれを合図にみんな笑い出した。


「お前相変わらず口悪すぎだろ」

「そんな人がいたとしても少し同情しますね」

「てか超新星とか、そんな設定の冒険者に心当たりが」

「うん!この前ユーリくんに貸してもらった小説に出てくるクソモブ!実際いたらこれくらい言っても許されるよね!」


「「「「ダメ」」」」


とんでもないことになる未来しか想像できない。


「まったくアミィは…」


なにはともあれアミィのおかげでシャイラも普段通りになっていた。


アミィも根は良い娘なので先程の発言は場の雰囲気を良くする為に、あえて、ああいうことを言ったのだろう。


うん、きっとそうだ。

多分、恐らく、メイビー。



少し落ち着いたところで神父様が神託の儀を再開した。


「では次、ラミィ=バーンズ」


「はーい!じゃあみんな行ってくるねー!すっごいのもらってくるから待っててねー!!」

満面の笑顔で両手でピースをしたと思ったらブンブン手を振り歩くアミィ。


「あいつ本当にここに来るまで緊張してたのか…?」

「扉の前まではああ見えて緊張していましたよ。ユーリくんとシャイラさんのお陰で調子が戻ったようです。ありがとうございます。」

「えへへ、どういたしまして!」

「それなら奢りじゃなくて割り勘で…」

「「「それはない」」」

「ですよね、わかってました…」



まぁ僕のお小遣いとみんなの緊張が等価交換なら迷わず支払うけどね。


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