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SKYVEHICLE【スカイ・ビークル】1巻  作者: じゃがマヨ
【生活安全捜査課所属】 氷室かざねの日常
17/30

第17話



 ドンッ




 爆風が周囲へと振り撒かれている中、2体のイノセントは垂直に地面への落下を試みていた。


 ブレーキをかける「間」などなかった。


 急降下し、衝突する。


 爆風の中心からコンマ数秒の間に起こる2度目の衝撃波。


 降下した中心から再び波が“起こり”、地面が逆立つ。




 ゴオオオオオオッ




 垂直に落下した真下には、衝突エネルギーによって波打つ振動が、街の地形を変えていた。


 倒壊するビル。


 雲のように舞い上がる粉塵。


 周囲は荒れ狂う波間の中に勢いよく倒れ込み、巨大なサークルを形成する。

 

 爆風半径の数百mは、すでに元の街の形を失っていた。


 それほどまでに強烈だった。


 狙い定めた、その〈一撃〉は。




 衝撃による煙が収まらぬ中、イノセントはかざねの“真上”にいた。


 伸び切った右腕と、滴る血液。


 地面への降下を試みた渦中、空中で静止したように立ち止まったシルエットが、立ち上がる粉塵のそばにあった。


 摩擦によって燃え上がる空気と、焦げ臭い匂い。

 



 ”1体はすでに死んでいた“




 衝突のエネルギーが地平面上で解放される最中、歪な曲線が、空間の内側へと伸びていた。


 立体空間上に伝播していく波が交錯していた。


 衝撃によって生じた音の断面は硬直したように遮られ、僅かな凹みもなく横断していた。


 ビルとビルの境目。


 ——その、“中央“に。




 ズッ




 イノセントの一体の胸を貫いていた一本の「腕」。


 それは、イノセントの右腕もろとも細胞の壁を破り、急激な物質の変化とその歪曲を生んでいた。


 地上への降下時間は5秒にも満たない。


 かざねへの距離は、すでに直線上の中にあった。


 真っ逆さまに落ちていた。


 攻撃を命中させるには、十分すぎるほどの近さだった。


 彼女の肉体への接触を、敢行するには——


 



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