炎のヴォルケイノ選手権 開幕!
「お譲ちゃん...参加するのかい...?」
「ええ、もちろん。」
エルザは素直にそう答えた。
「わかった...、それじゃあ、エントリーシートに自分の名前を記入してくれるかい?」
「ええ。」
エルザは渡されたペンを使い、エントリーシートに名前を書く。
「ああ、最初に言い忘れてた、参加料は持ってるかい?」
「ええ、どうぞ。」
「はい、確かにいただきました。それじゃ大会は45分後に始まるからそれまでに、またこの場所に集まってくれるかな。」
「ええ、わかったわ。」
無事大会にエントリーしたエルザは三人のもとへ向かった。
「終わったわよ。エントリーしたわ。」
「オッケー♡何時に始まるの?」
「今から45分後ぐらいに大会が始まるらしいです。それまでは自由にしてくださいって。」
「なるほど...、参加者はどのくらいいました?」
「う~ん名簿を見た限りでは、私を除いて3人くらいかしら...。」
「3人...?」
「ええ、冒険者の野次がよく効いてるわね。優勝したところで商品がほぼ無価値に等しいものだから参加しても無意味って思っているらしいわね。」
「あの杖は今のままでは力を発揮しないんだっけ?」
「ええ...、ただ氷の塔の宝物庫で手に入れた宝石をあの杖にはめ込めば、商人の言うとおりレアモノになるわ。」
「なるほど...、そういうことね♡」
4人は大会が開始されるまでおしゃべりしていた。
「やっぱりやだよー父ちゃ〜ん、今からでもキャンセルできるからキャンセルしようよ〜」
「いや、行くんだ!息子よ!あの優勝商品にはただならぬ気配を感じるゥッ!!大賢者の杖に違いないィ!!」
「ただの古びた杖だって〜」
「なぜそう言い切れるッ!あの商人さんの熱い思いが伝わらなかったのか!」
「も~面倒くさいよ〜」
参加者である魔術が使える少年は大会に出場することを拒んでいた、
「それでは参加者の皆さん!時間になりましたのでこちらに並んでくれたまえ!」
商人は参加者全員をを呼びかけた。
「いよいよだね!エルザ!頑張ってね!」
リーヴィアがエルザを応援する。
「ええ、頑張って優勝するわ!」
「エルザ、頑張ってね♡」
「エルザさんなら絶対行けます!頑張ってくださーい!」
続けてディアーヌ、ドレイミーも応援する。
「ありがとうございます...!それでは行ってきますね...!」
エルザは舞台へ上がった。
「さあ!始まりました!炎魔術の祭典、『炎のヴォルケイノ選手権!!』実況は私、ランディーがお送りいたします!」
ランディーは厚化粧した、半裸まがいの非常に露出度高い衣装を着た男であった。
「さあ!まずは参加者を紹介するぜ!最初に紹介するのはこおおおの男おおおあ!エドガストおおおおお!!」
「1...2...3...ああ、本当に4人なんだ...少ないね...。」
「エドガスト!君は魔術師ぽくない格好をしているね!」
「ええまあ、市民ですから。」
「えええ!?魔術師じゃないのに魔法が使えるのかい!?」
「趣味で魔術を勉強していまして...。」
「ワオ!勤勉なんだネ!頑張ってくださーい!」
ランディーはこのテンションでエルザの前の2人も紹介した。
「さあ!最後の参加者はクールビューティな少女、エルザだああああ!!」
「こんにちは」
「エルザちゃんは今までどんな魔物を倒してきたんだい?」
「えっと氷の塔の管理者と、コンヒューズプラントを応援に来ているみんなと一緒に倒しました。」
「なんと!強敵2体を討伐したパーティーの魔術師が今回の大会に出場するとは!!エルザちゃんは優勝候補筆頭だあああああ!!!」
「はい、そんなこんなで始めたいと思いまーす。」
ランディーは冷静に言った。
「ルールは簡単、皆さんの目の前にある的に自身の炎魔法を当てるだけです!威力の測定は的に組み込まれた魔術が自動的に行います!威力が1番高い者が優勝でええす!」
ランディーは続けた。
「ではエドガスト!早速頼むよぉおおお!」
「わかりました。」
エドガストは的に向けて自身の魔法を放った。
「威力は...12点だああああ!!」
「うん、まあそんなもんだろうね。」
「ありがとう!ではこちらで待っていてくれい!」
エドガストは指示通りに移動する。
「じゃあ次の方どうぞぉ!」
やる気が皆無に等しい少年が出てきた。
「息子よーーーー!頑張れーーーー!!」
「面倒臭い...とっとと終わらせよ...。」
少年は的に向けて炎魔法を放った。
「威力...10点!なかなかの好記録が出ました!」
「あれ...?前は4点だったのに...、俺...強くなってる...?」
少年は自身の成長を実感した。
「息子よーーー!よくやったなーーー!!」
少年のお父さんは抱きしめた。
「ごめん父ちゃん...優勝できなかった...。」
「そんなこと気にするな!お前が成長してくれたことが父ちゃんはなによりも嬉しいんだからな。」
「うぅ...父ちゃーん!!」
息子は泣きながら父に抱きついた。親子は熱い抱擁を交わした。
「この親子のホームドラマをじゃまするのは野暮だろう!そのまま次の方、カモン!!!」
黒いマントを覆いかぶさっていて、顔が下半分しか見えていない謎の雰囲気を放つ男が登場した。
「ふふふっ私のレッドマジックフレイム...とくと見るがいい...」




