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剣士オリヴィア

「それでは頼んだぞ。」

オズワルドはある女剣士と話していた。


女剣士は髪の長さがミディアムで黒髪であった。瞳は落ち着きさを感じさせる水色をしており、剣士が身に付けるには珍しい袖色がラヴェンダーの紺色のローブを着ていて、剣を背負っていた。


これから討伐するであろう魔物の資料を手に取り、彼女はオズワルドにお辞儀をし、部屋を出た。


そのままベルカイムの冒険者ギルドを出て、馬車に向かうと一人の少年が立っていた。


「あっ...お待ちしておりました!オリヴィア様!」


オリヴィアは少年を見つめた。


少年は金色の髪をしており、清らかな青色の瞳をしていて、端正な顔立ちをしていた。


「ああ、すみません。自己紹介が遅れました...。私の名前はレジナルドと言います!今回はオリヴィア様の依頼のオペレーターをやらせていただきます!よろしくお願いします!」


レジナルドと名乗る少年は年相応の元気いっぱいな自己紹介をして、きびきびとお辞儀する。


オリヴィアもレジナルドに挨拶をする。


「では早速ロルバッハ村に向かいますが準備はよろしいでしょうか?よろしければ馬車を出します。」


オリヴィアは頷き、レジナルドは馬車を出した。


程なくして馬車はロルバッハ村に着いた。


馬車から降りた2人は村長の家を尋ねた。


「すみません、私はオペレーターのレジナルドです。パラライズスパイダー討伐依頼を受けに来たのですが...」


扉が開き、白髪の老年の男が出迎える。


「おお!お待ちしておりました!ささっ、どうぞこちらへ...。」

二人は男に家の奥へ案内された。


「どうも...私がロルバッハ村の村長のルーフリーと申します...。」

ルーフリーはお辞儀をする。


「この村はもともと魔力を含む果物『ハブナ』栽培で有名だったんですが、パラライズスパイダーがこの村の近くに住み着いてからは栽培に命の危険性が伴うのでほぼ収穫不可能になってしまいまして...。それで今回の依頼を...。」


「なるほど...」


「ロルバッハ村の南西方向に少し進むとパラライズスパイダーの住処が見えてくる筈です。是非ともよろしくお願いいたします!」


改めてルーフリーが二人に向けてお辞儀をした。



オリヴィアとレジナルドはパラライズスパイダーの住処に向かっていた。


「パラライズスパイダー...強い弛緩性の毒を持っていて噛み付かれると、即座に体の身動きがとれなくなってしまう。糸を発射するときに独特の癖を持っていて、実践でそれを見抜くことが出来れば、発射方向を予測することが出来る...。」


レジナルドは歩きながら再び資料に目を通していた。



「真面目だね、レジナルド君。」



オリヴィアは落ち着いた声で言った。


「!?」

レジナルドはいかにも「このお姉さん、喋れるの!?」って顔をしていた。


「え、あっはい!自分は戦闘が出来ないので少しでも冒険者の皆様、オリヴィア様の為にと思いまして...。まあでもこのくらいのことならオペレーターなら普通にこなすが基本なので、あまり誇れることではないのですが...。」


「いえ、レジナルド君はそういう事務的な仕事じゃなくて純粋な私への暖かい想いを感じる...。頑張ってくれてありがとう。」


「い、いえそんな...!」

レジナルドは頬を赤らめていた。


「あっ!そろそろ着きますよ!」

レジナルドはパラライズスパイダーの住処を指差した。


「よしよし、ぐっすり眠ってますね...。」


大きな洞窟の中にパラライズスパイダーは住み着いていた。パラライズスパイダーは夜中以外で獲物の捕獲、捕食をしないため、昼間は活動を停止していることが多かった。


大きさは人の3倍程あり、体全体が暗い黄色の色をしていた。


レジナルドは離れた位置で待機し、オリヴィアがターゲットに近づく。


オリヴィアとパラライズスパイダーの様子をじっと見つめていたレジナルドだったが手のひらに妙な感覚を感じたため手のひらに視点を移した。


「うん?この蜘蛛の糸...やけに振動するなぁ...。はっ!?まずい!オリヴィア様!!」


オリヴィアは不意打ちで前方から飛んで来た蜘蛛の糸を間一髪で躱した。


パラライズスパイダーは18個ある目でオリヴィアを見つめていた。


「この行動の速さ...間違いない、はじめから起きていたっ...!今敵を感知したって感じではない!私はともかく、実力のあるオリヴィア様だけを確実に狙うために寝た振りをしていたっ..こいつ...相当賢い...!」


パラライズスパイダーは前右足、前から二番目の左足、前から三番目の右足を曲げると、再び蜘蛛の糸を前方から伸ばした。オリヴィアは躱した。


「...!あれが癖か!」

レジナルドはパラライズスパイダーをじっくりと見つめた。


「前右足...前から二番目の左足...前から三番目の右足を曲げると、前方から糸が飛んでくる...。これがずっと続くなら、行動パターンはかなり複雑になものだな...よし!集中しろ!レジナルド!確実に把握仕切るんだ...!」


レジナルドは目をよく凝らした。

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