一人でお風呂に入るのは怖い
「おかえりなさいませ、ディアーヌお嬢様。」
屋敷の1階ホールは声が反響するくらい広く、中でもディアーヌのメイド達が主人の帰りを待っていた。
「ただいまー♡」
ディアーヌはメイド達に手を振る。
「すごい、お屋敷の中にもメイドさん達が...。」
「華やかだわ...。」
「メイドさんってそんなに簡単に雇えるの...。」
三人はあ然としていた。
「お荷物をお持ちします...。」
一人のメイドがリーヴィアの荷物を運ぼうとした。
「あっ...ありがとうございます!」
リーヴィアがそう言うと、メイドは礼儀正しく、微笑みながら会釈した、
エルザ、ドレイミーも同様にお礼の言葉を言い、メイドは気品漂う仕草で荷物を運んだ。
「す、すごいね!エルザ!」
「二度とない経験だわ...。」
リーヴィアとエルザはウキウキになっていた。
ディアーヌが合図をすると老年の執事の男性が4人のもとへやってきた。
「紹介するわ、執事のアーノルドよ。」
アーノルドは静かにお辞儀をした。合わせてリーヴィア達も挨拶をする。
「何か困ったことがあったらアーノルドに相談してね。とても素晴らしい執事なのよ、ほとんど何でも出来ちゃうから。」
「恐縮であります...。」
アーノルドは謙虚に応える。
「アーノルド、食事の準備は出来た?」
「はい、つい先ほど準備を終えました。」
「オッケー、流石みんな仕事が早いわね♡」
「恐縮であります...。」
「じゃあみんな食事にしましょう♡」
ディアーヌは食堂へ案内した。
「わああ!美味しい!」
リーヴィアはぷりぷりのロブスターのソテーを堪能していた。
「こんなに美味しいトマトソースが存在していたなんてって思うくらい感動しているわ。」
エルザはカルボナーラスパゲティをフォークで巻きつけ口へ運ぶ。
「ああ、もう香りからして美味しいに決まってるよ。...ああ、美味しい。あっワインも貰っちゃおうかしら...うふふ...」
ドレイミーはとろけながらをミネストローネを味わっていた。気分はセレブリティーであった。
「うふふっ、お口に合って良かったわ♡」
ディアーヌは微笑みながらそう言った。
「すみません...あまりにも美味しいので料理のおかわりをしたいのですけど、お行儀が悪いでしょうか...。」
リーヴィアは自信がなさそうに言った。
「うふふっ、育ち盛りなのね♡もちろんいいわよ♡沢山食べてちょうだい♡」
ディアーヌがアーノルドを呼ぶ。
「ディアーヌさん...実はちょっと私も頂きたいのですけど...よろしいでしょうか...。」
エルザは恥ずかしそうにそう言った。
「うふふっ、二人共本当に可愛いわ♡もちろんいいわよ♡」
ディアーヌは二つ返事で応えた。
ほどなくして、皆は食事を終えた。
「ごちそうさまでした!おいしい料理を本当にありがとうございます!」
「どういたしまして♡」
執事のアーノルドがディアーヌの所へ来た。
「お嬢様、浴場の準備が出来ました。」
「おっけー♡」
ディアーヌは続けた。
「じゃあ、一緒に入りましょ、爺♡」
ディアーヌはごく自然にそう言った。
「...!」
常に冷静な立ち振る舞いをしていたアーノルドが珍しく動揺していた。
「昔はよく体を洗いに来たじゃない♡久しぶりに、一緒に入りましょ♡」
ディアーヌはアーノルドの腕に胸が当たるように抱きついた。
「ご...ご冗談を...。ディアーヌお嬢様の為のそのような奉仕はメイド達しか行えないはず...。私が執事を務めを始めた頃からその決まりは守られております...。」
アーノルドはかなり動揺している。
「うふふっ冗談よ、冗談、ごめんなさい♡」
「ふぅ...。」
アーノルドはほっとしていた。
「それじゃあ私から入ってくるわね♡」
「えっ、個別で入る感じですか?」
ドレイミーは聞いた。
「え?ええ、まあそうね。」
「せっかくなんで、みんなで入りませんか?私の家だと、お風呂はいつも家族みんなで入っていたので、一人で入るのはなんだか慣れなくて...。」
「そうですね私もドレイミーさんに同意します。実は私...一人でお風呂に入るのがまだ怖くて...。」
「あら、そうなの?」
「はい...お恥ずかしながらそうなんです...」
リーヴィアは一人でお風呂に入るのが怖かった。
「ディアーヌさん、実は私も怖いんです。一人でお風呂に入るのが...」
「えっ!?エルザも?意外ねぇ...。」
エルザも一人でお風呂に入るのが怖かった。
「そういうことなら、尚更みんなで入った方がいいですね!ディアーヌさん、一緒に入りましょう!」
「え...ええ、みんなが一緒に入りたいなら、みんなに合わせるわ...。」
4人は一緒にお風呂に入ることにした。
脱衣場に着いたディアーヌは考えていた。
(正直なところ、人前で裸になるのは恥ずかしいから、あまり好きじゃないのよね...。布一枚でもやっぱり何かしら服を身につけて人前に出たいわ。)
下着を脱ぎ、バスタオルを体に巻いて浴場へ向かう。
(それに嫌な予感がするわ...根拠はないけど、私のカンが何かを訴えているわ...。みんなでお風呂は何かまずい事が起こるって...)
ディアーヌは浴場のドアを開けた。




