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おんぶディアーヌ

ドレイミーはディアーヌをおんぶしつつ、4人はベルカイムの冒険者ギルドに任務達成の報告をするため向かっていた。


通りすがりの人々がドレイミーとディアーヌを物珍しそうに見ていた。


ディアーヌの顔は相変わらず赤かったが、ドレイミーは清らかな表情をしていた。


「ふふふっ...。」

「...?どうしたの...?」

「その...いつもバリバリ仕事するディアーヌも十分可愛いですけど、おんぶされているディアーヌさんの方が何倍も可愛いなぁ〜って。」

「もう...余計な事を言わなくていいの...///」


ディアーヌの顔が更に赤くなった。


4人はさほど時間をかけずにベルカイムギルドへ到着したが、ディアーヌにとってはとてつもなく長い時間のように感じた。


「ディアーヌさん、それじゃあ降ろしますね。」

「ええ...お願い...///」

「あっ!それともギルドマスターの部屋まで行きましょうか?私まだまだ行けますよ!」

「いや、もう本当に大丈夫よ...。ギルドの知り合いにこんなところ見られたら今度こそ、恥ずか死するわ...。」

ディアーヌはドレイミーから降りた。


(まったく...何で私はこんなにも攻めだったり、言い寄られたりするのに弱いのかしら...。)


ディアーヌは己の弱点について再確認していた。


「うん...?ディアーヌさん、お顔が赤いですよ...。大丈夫ですか...?」

「えっ!?そうなの?」

エルザに指摘され、ディアーヌは自分の頬に手を当てる。


「本当だ...まだ熱い...。」

「もしかしたら私のキュアがあんまり効果を発揮してないのかも...。」

「い、いえ!そんなことは無いわ!完璧なキュアだったわよ...♡」

「そうですか...?」

「うん!ヒーラーの私が言うんだから間違いないわ♡」

ディアーヌは頑張って動揺を隠しながらそう言った。


(ドレイミーのおんぶが終わったのに、私の顔...まだ赤いの...?)


ディアーヌは結構恥ずかしがり屋であった。




「オズワルド様、ただいま戻りました!」

「おお!来たか!無事終わったかの。」

「はい!皆さんのご活躍により、見事にコンヒューズプラントを討伐しました!」

「おお!それは良かった!」

「それでオズワルド様、次はどういたしましょう?」


オズワルドは少し間を開けた後、言った。


「うむ、しばらく4人には休暇を与えようと思う。まあ、大型の魔物退治だから当然のことじゃが...。3日後にまたギルドに来てくれ。」


「えっ!私もいいんですか?伝達係の私は冒険者のみなさんの1日多く働かないといけないのでは?まあ、二日間だけ冒険者でしたが...。」

ドレイミーはそう言った。


「たった2日だけでも冒険者であったことには変わりない。存分に羽根を伸ばすがよい。」

オズワルドはいつもの調子でそういった。


「本当ですか!?わ~い!オズワルド様だーいすきっ!!」

ドレイミーは体をくねくねさせながら喜んだ。


「わかったわかった...。やれやれ。」


オズワルドは一口飲み物を飲んだ。そして続けた。


「ディアーヌ、リーヴィア、エルザの三人は普通に休みを取ってくれ。」

「わかりました!」

「まあ、そんなところかの...話すべき話はあるがそれは3日後でいいじゃろう。それじゃ各々自由にしてくれ。」




「お疲れ様でした!これで依頼が完遂しました!」

「お疲れ様でしたぁ〜!」

「ドレイミーさん、ちょっと訪ねたいのですが...。」

エルザがドレイミーに話しかける。

「はい、何でしょう?」

「今後このパーティーで冒険する予定はないのでしょうか?」

「そうですねぇ...オズワルド様がおっしゃった限りでは特に予定は無いですね...。本来、コンヒューズプラント討伐作戦専用のパーティーですから...。」

「ということはドレイミーさん、ディアーヌさんとお別れになってしまいますね...。」

エルザがそう言った。


「はい、私は魔術師ですかまだまだ実力不足ですから冒険者になるのはまだ先でしょうね。」

「通常、1回パーティーを組んだからといってずっと一緒のパーティーでやっていくわけではないしねぇ...今日で解散っていうのもありえるわ。」

「そうなんですか...寂しくなりますね。」

リーヴィアは二人の話を聞いてそう言った。


「そうねぇ...」

ディアーヌは静かに応えた。


しばらく沈黙が続いた後、ディアーヌが提案を出した。


「そうだ!皆、私の家に来ない?コンヒューズプラント討伐記念として打ち上げしましょう!」

ディアーヌは上機嫌にそう言った。


「えっ、ディアーヌさんのご自宅で?いいのですか?」

リーヴィアは聞いた。


「ええ、もちろん!」

「でも準備に時間がかかりませんか?」

エルザが素朴に質問した。


「大丈夫!私達が着く間に執事とメイド達が準備してくれるわ!」

ディアーヌは続けた。

「それじゃあ今から爺に電話するわね!」



「お帰りなさいませ。ディアーヌお嬢様。」


ディアーヌの屋敷に着くと十数名のメイド達と一人の老年の男性の執事が4人を出迎えた。


「みんな〜ただいま〜♡」

「す、すごい...」

「半端ないわね...」

リーヴィア、エルザは圧倒されていた。


「ディアーヌさんは貴族の生まれと聞いてましたが、やはり実際ご自宅に拝見させていただくとすごいですねぇ...。」

ドレイミーもただただ驚いていた。


「さあ!みんな行きましょ!」

ディアーヌは皆を屋敷に招き入れた。


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