コンヒューズプラント討伐依頼
「ドタキャン...ですか...。」
ドレイミーは驚いた表情で言った。
オズワルドが答える。
「ああ、そうじゃ。ついさっき連絡があっての...。どうも彼女と会う約束をしてしまったので今回の依頼には参加できないとのことらしい。」
「あら...。」
ディアーヌは表情をあまり変えなかった。
「結構ぶっ飛んだ理由ですけど、お怒りにならないんですか?」
ドレイミーは興味本位で聞いてみた。
「ここの先代ギルドマスターの教えに、『ギルドメンバーを何よりも大切にせよ。』というのがあっての...。極力自由にやらせることにしているのじゃ...。実際その教えのお陰で全世界で見てもベルカイムギルドは3番目に成績が良い。まあ、ちょっと雰囲気が緩すぎるって言うのはあるがの。」
「へえ〜」
「オズワルド様はなんとお心が広い方なんでしょう♡」
ディアーヌは味を占めたかのようにオズワルドに抱きついた。オズワルドは困惑していた。
「まあ、とにかくそんなところじゃ。それよりもその空いたメンバーをどうするかってことじゃ。」
「フリーな状態のメンバーを確認してきますか?」
「う~んいや、よい。思いついた。」
「思いついた...とは?」
ドレイミーが尋ねた。オズワルドが応える
「ドレイミー、お主が行くというのはどうじゃろうか?」
ドレイミーは驚いた。
「私...ですか?」
「うむ、今回のターゲットは魔法に弱い。それに、お主も強くなっている、良い機会じゃろう、行ってくるのじゃ。」
「はっ...はい!わかりました!」
「よろしくねぇドレイミーさん♡」
「あっ!こちらこそよろしくお願いします!(ってディアーヌさん、めっちゃ胸でっっっっっっっっっか!!!)」
ディアーヌの胸は大層豊満であった。
「ドレイミーよ。あの二人は今どこにいる?」
オズワルドが尋ねる。
「お二方なら、今私がご招待したレストランでお食事中です。そろそろくると思いますよ。」
「そうか。」
オズワルドがそういうとドアを部屋をノックする音が聞こえてきた。
「ごめんくださ〜い!ノイブルクの勇者リーヴィアとベルカイム出身のソーサレスのエルザでーす!入室してもよろしいでしょうか?」
「ほほほっ、噂をすればなんとやら、じゃな。入っていいぞ〜!」
オズワルドは入室許可を出した。
「すみませ〜ん失礼しま〜す!」
リーヴィアとエルザが入室する。
「悪いの、お二人わざわざ来てもらって...。」
「いえいえ、むしろこちらの方がアポを取らずにすみません。」
エルザはそう答えた。
「ほほほ、まだ若いのにしっかりしとるの〜。」
オズワルドは笑った。
「さて、これから一緒に戦ってもらうディアーヌとドレイミーには先に話したが、退治してもらいたい魔物がいる。」
「退治してほしい魔物ですか...。」
エルザが応える。
「ああ、コンヒューズプラントと言ってな。相手を混乱状態にさせる花粉を扱う。全体的に魔法に弱く、特に炎属性の攻撃は魔法でなくてもよく効くであろう。」
オズワルドは続ける。
「明日の昼頃、そのコンヒューズプラントのいるフォルトンの森までの馬車を手配する。それまでに各々の準備をしておいてほしい。まあ、そんなところかの、よろしく頼む。」
「お任せください!オズワルド様!必ずやコンヒューズプラントを撃退いたしましょう!」
ドレイミーは元気よく答えた。
「うむ!」
オズワルドはうなずいた。
〜〜〜
「もうすでに顔見知りって感じだけど、ひとまず自己紹介から始めましょうか♡私はディアーヌ、ヒーラーをやってるわ♡オールキュアが使えるから、私以外のメンバーが全員混乱しても一気に治すことができるわよ♡」
ディアーヌはウィンクをした。
「じゃあ時計回りで次はドレイミー、お願〜い♡」
「あっはい!ウィザードのドレイミーです!一応炎魔法が扱えます。みなさんよりギルドに長く所属していますが、魔物と戦った経験が少ないです。みなさんの足手まといにならないよう、頑張らせていただきます!」
「うふふよろしくね〜♡」
ディアーヌは微笑みを絶やさないでいる。
「次は私の番ね。」
エルザが話す。
「ソーサレスのエルザと言います。オールキュアは会得していないので、ディアーヌさんみたいに複数人の混乱治療は出来ませんが、支援、攻撃の両方面で活躍できるよう、頑張ります。」
「よろしくね〜♡」
「あっ最後は私か...」
リーヴィアが自己紹介をする。
「えっと、ノイブルク王国にあるアルトって村から来ました。リーヴィアって言います!勇者を始める前までは、普通の村娘として生活してきたので特技は使えないですが、できることを精一杯やって、皆さんに貢献したいとおもいます!よろしくお願いします!」
「よろしくねぇ♡」
ディアーヌは話を続けた。
「これで全員の自己紹介が終わったわね♡じゃあ次は作戦を考えましょうか♡」
4人は作戦会議を始めた。