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ひとりぼっちの世界、たった二人だけの星  作者: 鈴木りんご
二章「特別」
23/51

23話

☆☆ 


 なぜ私は残されたのだろう。


 なぜ私だけが生かされたのだろう。


 どんなにそのことを考えても、もう答えを得ることは叶わない。


 だってこの世界にはもうその問に答えられる者は残ってはいない。


 世界に私はたった一人だけなのだから……


 無意味だった……


 答えのない問題について考えることも。


 今のこの世界に私の存在も。


 それでも私は自らの喪失を望むことはない。


 だって私が消えてしまったら、彼のことを思い出すことさえできなくなってしまう。


 だから、今日も私はただ思う……


 私の全てである彼のことを。

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