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愛されている元暗殺者

今回めっさBL感強いです、俺は大好物なんですけど苦手って人は無理かもです…(それでも投稿する腐男子のクズ)

ノーマルラブ見たい方はブラウザバックしてね…


「ハンゾー朝ご飯出来たよ、起きて」

「おぉ、おはようキリカ」


キリカのエプロン姿が目に入る、眩しい。後ろから抱きしめたら怒るかな、試してみるか。


「ハンゾーどうしたの?」

「いや、ちょっとこうしたくなって」

「そっかじゃあしょうがないね」

「ああ、しょうがない」

「ふふっ」

「ふっ」


二人で笑い合う、最近は冒険者も落ち着いてきたとこだし勇者パーティのことを少し探り始めてもいいかもな、あと出来ればキリカのこともみんなに紹介したいし。



「砂糖吐きそう、いい加減にして」

「ああメリー来てたのか」

「最初から居た」

「あー...すまん」

「付き合えて嬉しいのは分かるけど、友達付き合いも大切」

「その通りだな、ほんとごめん」

「だから今日は少し出掛ける、三人で」

「どこか行きたいところでもあるのか」

「美味しいケーキの店が出来たって聞いたから、気づかなかったお詫びにハンゾーに奢ってもらう」

「わかったわかった、奢るよ」

「ボクが出すよ!」

「いや俺が出す、俺が気づかなかったのが悪いからな。あと朝ご飯作ってくれたお礼にキリカもな」

「そんな、悪いよ」

「奢りたいんだ、ダメか?」

「その聞き方はズルいよ…」


急遽今日は出掛けることになった、まあこういう時間も悪くない。むしろ好きだ、友達と好きな人と一緒に他愛もない話で笑い合う。こんな日々が続いて欲しい、そう思う。



『不穏なナレーションしないでください、フラグ立ちますよ』



久しぶりだな、天使ちゃん。大丈夫だった?体は平気?俺心配だったよ。本当に夜も眠れないくらい。



『そんなこと言ってぐっすり寝てたってオチでしょ、ていうか私結構寝てたんですね…一週間ほどですか』



そうだね、全然返事ないから焦ったよ。ホントに、いやマジで。



『ふふん、ハンゾーさんは私がいないとダメダメですね!』



天使ちゃんはおそらく無い胸を張っているのだろう。少し切なくなった。



『なっ!何言ってるんですか!この童貞!』



.....まあいいだろう、別に。それより今は勇者パーティの誰から話しかけるかだな、それを少し考えよう。



『あれ、なんですかその反応。前は童貞って言ったらめちゃくちゃへこんでたのに、まさか…』



聞こえないな、何も。今の状態ではレイスが一番絡みやすいだろう。けどどうやって伝える、下手に刺激したら嫌われて話しかけるのは困難になるだろう。



『え、ええええぇ!ぇええええ!』



うるさいうるさい、騒ぐな。脳が揺らされる。別におかしな事じゃないだろうよ。



『ま、まあおめでとうございます』



戸惑ってる、けどちゃんとおめでとうと言ってくれるいい子。



『いやまさかこんな早くこんなことになるとは、...ですが、おめでたいことです。素直に祝福しますよ』



やっぱいい子だな、わかってるのに出しゃばらない、察しがいいのに抜けてるとこがある、ちぐはぐだけどそこが天使ちゃんの魅力なのだろう。



『ふぅ、まあこれでハンゾーさんが孤独に死ぬことはなくなりましたね』



そんなことまで心配してくれてたのか、本当に頭が上がらない。



『あと』



あと?



『ハンゾーさんが無茶するときに止めてくれる人で良かったです』



あ、泣きそう、てか泣いてる。あっ、あっ、あっ。



「ハンゾー何で泣いてるの!?どこか痛い!?」

「あっ、言いすぎた。ごめん、奢らなくていい。あっ、どうしよ、どうしよ」

「大丈夫、大丈夫だから」

「本当に?何かあったら絶対言ってね?」

「もちろん私にも言う」

「ああ、絶対だ。絶対言う」


俺がこんなに幸せで良いのだろうか、そんなことを考える。今まで数々の命を奪って生きてきた俺が。こんなことを考えていると



『考えるだけ無駄ですよ、貴方はもう新しい人生を手にしましたから』



こう言ってくれる、甘えてしまう。縋ってしまう。けどそれでいいんだろう。人を頼る生き方をあまりしてこなかった、だけど少しだけ自分を許してやろう、そう思った。










「ダレカ殺してみろ、このオレを」


「剣ニ生き、剣に全てヲ捧げ、死んだオレを」


「『剣聖』と呼ばレ、己の魂スら武器にシたオレをよォ!」



その化け物は人の形を辛うじて保ったような形状をしていた。目と口以外の顔のパーツは無く、耳と爪は尖り、身体は黒く染まり金属のような光沢を帯びている、一本の刀を手に血の海の中嗤う。



「ひっ!」

「アァ、まだ残ってたカァ」



その武闘家の男は、自らのパーティをいきなり殺され腰が抜けてしまっていた。身動きが出来ないその男に化け物はせまる。



「別に残してモいいンだけどヨ」

「助けてくれ!なんでもする!命だけは!」



懇願し、許しを乞う。しかしその化け物はそんなもの求めていなかった。



「オマエツマンネーな」

「かヒュッ」



喉を一刺し、気づいたら刺されていた。それほどまでにその化け物の剣術は完成されていた。



「結構愉快ナ声上げルじゃねーか」



その化け物は口を裂けさせ笑った。心底楽しいという感情が抑えきれずにいる。



「次はドコに行くかなァ」



少しづつ、少しづつだが人を殺し、理解したその化け物は人に近づきつつあった。邂逅の時は近い。










「いやー見つからないっすね」



そもそも現場に遭遇しないことには何とも言えないっすねぇ、悪いっすけど。魔力も残さない見事な手口、一撃で決める技量の高さ、先輩に及ばないまでもかなりの腕だろう。



「けど不審なのは手紙のみを残すとこっすよねー」



バレずに犯行をしたいならば何も残さないのが一番だろう。何故わざわざ怪文書ともいえるあんな手紙を何のために、誰の為に置いたのだろう。



「自分の存在をアピールするにしても手紙の内容がねぇ…」



何か政治的なもんっすかねぇ、だとしたらめんどくさいことこの上ない。勢力争いなどまっぴらゴメンだ。しかもそうなると捜査隊も解散でもう二度とこの事件に関われない。



「コツコツ調べていくしかないっすかね」



そう思い新しく出来たケーキ屋で一休みしようと考えていると、見知った顔が見えた。



「ハンゾーくん」

「レイスさん」

「なにしてるっすか?」

「ケーキ食べてます」


当たり前か、何を聞いてるんだ私は。先輩に妙に似てるこの子を前にすると少し落ち着きを欠いてしまう。


「レイスさんもここのケーキを食べに?」

「ええまあそうっすね」

「ロールケーキ美味しいですよ、食べてみてください」

「そうっすか、ありがとうっす」


この子は何で私の一番好きなケーキをおすすめしてくるのだろう。やめて欲しい、少し期待してしまう。まだ先輩がこの子の中で生きてるのではないかと。そんなことを考えていると



「キャー!死体が!誰か!」


やっとおでましっすか、待ちくたびれたっすよ。辻斬り野郎。





レイスが来たと思った瞬間、前と同じような悲鳴が上がった。前と違うのは悲鳴をあげた人が死んでいたのではなく、悲鳴をあげられた人が死んでいたことだ。前と同じようにキリカには離れてもらい、俺は現場を見る。



『もうすぐ会える、俺の相棒。ずっと戦ってきたからわかる、お前しか俺は止めれない』



手紙の内容がだいぶ変わっている、かなり具体的な内容だ、誰に話しかけてるんだ?これ。



「どこの自意識過剰のアホか知らないっすけど早く止めないとダメっすね」



レイスがそう言う、俺もこの事件はかなりヤバい予感がする。そんな俺達の心中を表すように雲が太陽を隠した。

あのですね、男の娘はですね、BLってよりファンタジーって感じでですね(オタク特有の早口)これは純愛。(錯乱)

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