表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大森林の魔法使い  作者: おにくさま
89/100

遡って三十九話(お)

スズが子供を産んだ


いや、めでたいよ?

私なんか未だに授からないんだから


話を聞くとお産の日は大騒ぎだったらしい

まあそれも今はどうでもいい

今私が悩んでいる事は昔私の見た夢の話を誰にも出来ないって事だ

まぁ先ず私の見た夢が夢じゃないとするとそれはそれで辻褄が合わない

だいたいアレは二年も前に見た夢だ


その日はスズの屋敷の隣にある迎賓館で酒を飲んでいた

スズに飲みやすい酒が手に入ったから試飲しないかと声をかけられ

フウと二人出された酒とツマミを楽しんだ


出された酒は酒が苦手な私でも飲めるもので

少しピリピリする果実水って感じのと

とびきり甘い乳茶みたいなやつで

それを口にしたフウはこれはいけるって商売の事を考えて喜んで

私もこりゃ美味いって飲めない酒をガブガブ飲んだ


フウは商談がしたい、コレをうちの店で売らせてくれってスズに頼み込んで

スズもほどほどなら良いわよなんて笑って

気がつけばスズの屋敷で使っている時計がてっぺんを指していた


人生初の泥酔を経験した私を見たスズが今日は泊まっていってと笑い

フウと二人、客間へ通され

どっちが天井だかも分かんない私は寝床に寝転がって何で天井がぐるぐる回ってんだ?とか言ってたと思う


後でフウに聞くと私は寝床で寝ながら笑ってゲロを吐いていたらしい

いや、スズにも謝っといたけどな



その日の夜に見た夢さ

気がつくと私はさっきまでと違う部屋で椅子に腰掛け、寝床で横になるフウとその上にまたがる裸のスズを眺めていた

それが不思議なことに私はお前何してるとかそんな事これっぽっちも思わず

それを普通に眺め、事が終わったスズがじゃあねと言って、それを見ていたシジュウを連れて部屋を出て行った

私は椅子から立ち上がりフウの横に寝転がりまた眠る

それだけの夢さ


二日酔いの頭を抱えもう一泊する事になっちまった私は、リヨに二日酔いの点滴を打たれ、笑って看病するフウともう一晩迎賓館で過ごした

その時、夢の話をフウにすると呆れた顔で昨夜は徹夜で私のゲロを片付け水を飲ませていたと言われ、飲みすぎたねと笑われた

スズに至ってはゲロでばっちいからお風呂に入ってと笑い私と一緒に湯を浴びた


仮にだ

仮にアレが酔っ払いが見た夢じゃ無かったとしても二年も前の話だ

いくらあいつが魔法使いだからってそれはあり得ねぇ

あいつはアレで態度に出るからな


まああの日あの場にスズが二人いたんなら分からんけど

それでもどの道計算が合わんわな

赤ん坊は十月十日ってのは魔法使いでも変わらねえんだから


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ