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大森林の魔法使い  作者: おにくさま
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エルフ王

《大樹》の王セン様は偉大な方である


御生れは遥か太古に遡り

お姿は瑞々しく

その強さは十万年に渡り盾を務める事がそれを示している


その様に口にしなければ役人が来てしまう


セン様は間違いなく偉大なエルフ王であるが、エルフ王を終わらせたお人でもある

セン様が最後に御産みになられたお子ですら十万年前の方なのだ

セン様の身体ははとっくに子を宿す事を終わられており、次代の王はもう望めない

そのお子達も十万年の間に水の様に薄い繋がりになってしまい王家を継げる者はとうの昔に居なくなってしまった

セン様自身王家の存続など望まれては居ないが、その身がある限り王家が続く事もまた然り


最初の三人

その末裔の一人

それだけで十分偉大ではあるが


最初の一人であるワンワン様

羽ばたく二人目

そして三人目である我らが始祖

これらが大森林で絶対的な力を持つ最初の三人


我らがセン王の御始祖は主人様の元へと集い大樹を頂いた

そして大樹に寄り添って暮らした我らの祖先達は他のどの一族より長い生を持ち

ワンワン様達毛人に次ぐ繁栄を手に入れた


御始祖は真の不老を手に入れるため大樹を口にし、己自身を新たな大樹とし主人様への永遠の忠節を手に入れた

その時残された血筋がセン様に繋がっているのだ


だがそのセン様は己が血筋を自身で終わらせてしまおうとされている

次代を決めぬままその血が薄まるのをまるでよしとしている様で

コレは我らとしても考える所である


そして奇法として有名なセン王を侮辱すれば首をはねると言うやつだ

この法がいつからあるかは定かではない

だがひとつ分かっている事は、この法で裁かれた者は一人として居ないと言う事だ


一例を挙げればセン王の御友人である、盾たる【狂人】キィ様だ

彼女は大樹に来てはセンはチビだ、センは馬鹿だ、センはババアだと言ってまわり

その度に役人にしょっ引かれる

だが役人はキィ様に「確かに王より大きい」、「確かに王は余り賢い方ではない」、「確かに王はお年を召されている」と言ってその都度放免となっている


かく言う私も子供の頃、大樹の前でセン王の事をなんだ子供かとか何とか言って役人に捕まった事があるが

役人はギロリと私を見て「確かにセン様は子供だな」と言われ放免になった

私が思うに自由を愛する我々に、この世に枷はあるのだぞと教えるための法なのだろう

よく言われる事だが、セン様はエルフ王である事より盾である事に何かを見出されているのだと私も思う


誰も確かめられはしないが

この大森林で一対一であれば最強は間違いなくワンワン様であろう

では二番目はと聞かれればこれも文句無くセン様だ

過去にトカゲや魔女などに苦戦された事はあるが、その度にそれを乗り越え次があれば必ず勝てるまでに努力される方なのだから


個人的に興味があるのは獣拳や防人といった軍隊を相手にした場合、セン様はどの程度なのかと言う事だ

ワンワン様ならばお一人で獣拳や防人と戦われても勝ってしまうだろう

そもそも獣拳自体がワンワン様の尖兵なのだからあり得ない話だが

盾の七人と獣拳が戦ったならば

やはり獣拳が勝つのだろう

盾と軍隊では役目が違う


それでも想像せずにはいられない

セン様はどれ程強いのか

せめて蛮族相手で構わないからお一人で一国を相手にされる様なお姿を見てみたいものだ


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