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大森林の魔法使い  作者: おにくさま
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十話(か)

この数日でお屋敷はずいぶんと賑やかになりました

四人と四匹が新たにお屋敷に住まう事になったのです



真面目なテイ

テイとはつい先日買い物に連れて行ってもらいました

そのテイの愛馬フサ

犀と呼ばれる生き物だそうで、立派なツノを持っていて目がとても可愛い



美人のキイ

キイなのかキィなのか、本人いわくどちらでも良いよとの事で気にはしていないそうだ

その愛馬のサゴ

サゴは天馬なのだが、人を乗せたままだと羽の邪魔になるので人を乗せて空を舞う事は出来ないそうだ、残念



可愛いリヨ

リヨはその見た目とは裏腹で、エルフなのに酒が苦手で、鍛錬の時間以外は裁縫をしたり手間のかかる菓子や料理をして過ごし、朝は私と一緒に花壇の世話やイヌ達の遊び相手をしてくれる

ああ見えて乙女なのだ

その愛馬ニゴ

ニゴは骨で出来た正真正銘の魔獣で、生きているものをただそれだけで憎む恐ろしい魔獣なのだそうだが、ニゴによく躾けられているので心配はない、よくイヌ達にオモチャ兼オヤツにされている



実はお婆ちゃんのセン

センの見た目は私よりも幼いが中身はとんでもないお婆さんだ、それとあの小さな体でリヨの様な力持ちなのだ、特に鍛えたわけではなく、長く生きているうちにそうなったらしい

その愛馬のハヤ

大きな大きな蜥蜴、人くらいなら数人まとめて飲み込めるらしく、牙には噛まれれば絶対に助からない猛毒を持っているらしいが寒いのが嫌いなところはやっぱり蜥蜴、最近お腹いっぱい何かを食べたらしくエサはしばらくあげなくて良いよとセンに言われている



エルフ達は交代で誰かひとりがお屋敷の見張りをするが、そのひとり以外は大体お酒を飲んで騒いでいるし、見張りの一人も夜にはその酒盛りに紛れている


私はセンに部屋を譲り二階へと越した

入浴や食事などは遠くなってしまったが、シジュウ様が色々と二階も使いやすくして下さったので不便はない

先日などは主人様が昼食をご一緒して下さったし主人様のお部屋のレジナルドも自由に使っていいと仰って下さった


シャン達が遊びに来たので先日の大大都土産を渡す

シャン達にはエルフの都に行って来た事にしたのだ

シャンは箱を開けると卵か?と首を捻り、私が食べてみてと言うとかぶりつき目を丸くした

コレは菓子か⁈と驚き、かじりついた卵を見つめる

その見つめる切口からはちゃんと白身と黄身が見える

菓子か?ゆで卵?とフウとリンも首をひねる

私がエルフの卵よと言うとシャン達は驚く

あいつら卵産むのかと

シャンはマジマジとエルフの卵と言う名の菓子を見つめる

ちょうどリヨが茶を持って勝手口へ現れ、菓子を見てエルフの卵か、うまいだろうと笑うので、シャン達は菓子とリヨを交互に見て複雑な顔をした


シャンは菓子を飲み込むと、私をマジマジと見てその格好はどうしたんだと聞いて来た

エルフの都で買って来たのと自慢気に言ったのだが、シャンは恥ずかしくないのか?と私の脛を見た

フウすかさずはそんな事ないよよく似合うと褒めてくれる

それに


ねえシャン、肌を晒してはしたないって思ってるでしょ?

私はそう言って足を伸ばしストッキングを摘んで見せる

シャンはそれをみてビックリした後に突然フウをひっぱたく

おいスズ、一応こいつは男だからな

シャンのその一言で急に恥ずかしさが込み上げ、静かに足を下ろした


シャンは食い物もありがたいんだけどさと言って私の足を見る

私は手に入ることがあればねと言い

シャンはやっぱ高いのか?と声をひそめた


別れ際に皆の家族の分の菓子とカスタードの蒸焼き、喉の病によく効くと大大都で評判の水飴をそれぞれに渡した

カスタードの蒸焼きはリヨが作ったものだ

シャンは勝手口を出たところで立ち止まり、言い忘れていたと言うと私を呼び、レルは死んでたってよと言って立ち去った


レルって誰だったかとしばらく考えたが思い当たる人はなく、リヨに聞くと愚かな犬の名だよと笑った

全くシャンは犬の死まで伝えてくれるとは世話焼きだねとリヨと笑い御居館へ戻った

今夜はエルフの皆とシジュウ様がピコラで腕比べをされるのだ

夕食がとても待ち遠しい


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